季の風(ときのかぜ)

IWAD環境福祉専門学校
 みどりの環境学科
教授  勝谷 範敏

「季の風」は,井田さんの温室をたまたま見学に訪れていたフラワーデザイナーの高橋永順さんの目に留まり,この品種の斬新性に注目したことから世に出た品種です。
余談ですが、札幌時計台のすぐ近くにある生花店「フローラル創」の佐藤ひろ子さんはトルコキキョウの熱愛家であり、お店の主人公はいつもトルコキキョウです。「季の風」を初めて目にした時におおきな衝撃を受け、夜には輝くようなオーラを感じたそうです。そして、「季の風が私の人生を変えたのよ!」とお聞きしたことがあります。尚、井田さんはシルバー系と言われる品種も育成されており、佐藤ひろ子さんが「夜に輝いた」という感覚と何か関係があるのかもしれません。
(花太郎)

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勝谷情報

トルコギキョウの品種の多くは,数輪の小花が硬い花梗の上にスプレイ状に咲きますが,「季の風」という品種は,カスミソウのように,しなやかな花梗に青色の小花が多く着生します。兄弟品種として,「季の風」よりも明るい花色の「季の明」があります。これらの品種を育成されたのは千葉県の井田彰さんですが,初めて開花した時には,花梗があまりにも柔らかいために売り物にはならないと評価されていたようです。井田さんの育種温室を見学した時,写真のように,さらに淡桃色,濃桃色,フラッシュ状の青色覆輪品種が育成されていました。