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花 うたかた

皆様 こんにちは。夏も本番になりました。とは言え、例年の如く暑くて暑くてと言う日があまり無いように思います。冷夏なのでしょうか?少し気候が変わってきているような気がします。と思った瞬間、各地で最高気温を記録する日が続き、また各地で異常な天候が見られ、儘ならぬ自然界をあからさまに見ることになりました。当然植物にとっても良い環境とは言い難い状況です。

八月はお盆月ですが、広島の場合は先ず「原爆祈念日」を先ず迎えます。今年で被爆69年となります。幼きときに被爆した私の母も80歳を過ぎてしまいました。年々被爆体験者が少なくなり、被爆の悲惨な状況を語り続けることの難しさをしみじみ感じるところです。被爆後は草木も生えないとまで言われていましたが、翌夏に花を咲かせた植物もありした。夾竹桃がその一つです。鮮やかなピンクの花を沢山付け、人々に希望を与えてくらました。また、木々も逞しく発芽しました。広島城には被爆ユーカリもあります。青桐も強く生き付いていました。植物の強さをまざまざと見せつけてくれました。そして広島は復興したのです。植物から力を貰ったのです。

私達の周りには多くの植物が生き付いていまが、その植物は殆ど食用であったり、薬用であったりします。また、居を構成する植物であったりします。見るだけの植物は数少ないように気がします。その中で、今回は「蓮」をご紹介したいと思います。 蓮と言えば私共仏教徒にはとても馴染のある植物です。お寺にお参りに行くと、必ずと言っていいほど御仏前に蓮(金色の作り物)が供えられています。これは常花と言われるそうです。生育環境からは想像できない美しい花を咲かせてくれます。聖性を感じるものです。日本では、蓮の根茎をレンコンとして頂きますが、他の国は食するのでしょうか?私は、海外に行ったことが無いので???です。花、葉を使いいけばなを活け、姿を見て様々に思想を展開し、食する。何と人間の行うことはと思います。諺もありますね。「一蓮托生」。良しつけ、悪しきにつけ、行動を共にする。人間の性を見る気がします。また、「ハスの葉商売」と一時の際物の例えとして用いられます。それだけ私達人間の思 想、実生活に関わりを深く持っているものなのでしょう。今後も多くの植物と出会うこととなると思いますが、一つ一つの植物と上手く付き合っていけるとよいと思います。

2014年8月13日

広島ブログ

花 うたかた 明けましておめでとうございます。

皆様 新年明けましておめでとうございます。
長くにお休みをさせて頂きました。決して病気とかではなく、日々に仕事を熟すスピードが遅くなり、なかなか書くことが出来ませんでした。早い話、要領が悪くなってしまいました。気が付くともう年が明けてしまいました。
昨年も様々な植物と新しい出会いがありました。市場で扱う花は、そう変わるものではありません。確かに新品種もあります。然し、同種の中での新品種です。世界的な新品種ではありません。そのような花を毎日見ていると、私も花の美しさを見落としてしまいます。それはとても寂しいことです。花は見る角度を変えると、その角度により今までにない美しさを見出すことが出来ます。その角度は、その花の生まれ故郷、原産地の気象状況、どう言う道を辿って日本にやって来たか、その花の名前の由来とか、様々に植物を見る角度を変えて見るとても興味深いものがあります。
いけばなではお正月に向けて、「万年青」を活けます。目出度い花として正月花には欠かせない「花」の一つです。皆さん、よく目出度い時に活ける花と言われます。どうしてなのですかと聞くと、皆様はよく解らないと言われます。私も実はよく解りませんでした。目出度いと言われる「花木」は概ね常緑です。一年を通して葉の色が変わらないのです。それは人間の心に通じるものがあると思います。二心無く全うに生きていく姿を意味するものと思います。ですから「神々」も一年葉の色の変わらない木々に降り立つのだと思います。万年青もまさにそれに当たると思います。
万年青自体は日本に自生していますが、現在のように目出度き花として扱われるようになったのは江戸期からの様です。徳川家康公の 御家来衆が、江戸城入城の折に祝いの品として献上したと言われています。時代を経て江戸中期には、日本の観葉植物として一世を風靡しました。その後一旦は落ち着きましたが、明治・大正期にはまたブームが興りました。いけばなの世界では、正月に欠かせない花として英々と受け継がれています。現在も愛好家は多く、昨年も広島で「日本おもと協会」の全国大会が開催され、全国より出品されました。機会を得て私も拙い腕ではありますが、「万年青」を活けさせていただきました。また毎年、徳島の相生の小学校に万年青の授業に行かせて頂いております。徳島の相生は、全国の万年青の7割を出荷されており、地域の特産物として小学生に伝えていこうという授業です。小学生たちは、最初はとても緊張 していますが、徐々に植物の持つ魅力に引き込まれていくようです。最後はとても楽しく万年青をいけてくれます。植物を扱う私達にとってはとてもうれしく感じる機会です。
今年も皆様に植物のあれこれをお伝えして行きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。迎えた今年がより良い一年になりますように祈念いたしております。(児玉)

2014年1月8日

広島ブログ

花うたかた ~2013-9~

皆様 こんにちは。お盆も過ぎましたが、なかなか暑さが去りませんね。暑さ寒さも彼岸までと言います。もう少しの辛抱です!皆様は、お盆には帰省されましたか?私は、幸か不幸か地元出身なので、皆様がご苦労される帰省ラッシュには無縁の者です。所要があり高速道路を利用しましたが、私にはあの混雑は無理!です。然し故郷は良いものですね。自然も沢山あり気分も爽やかになりますね。子供の頃、本家の伯父の家に行っていた頃を思い出します。然し熱い日々が続きます。呉々も熱中症には気をつけてください。
今回は、「日日草」のご紹介です。意外や意外、この植物は夾竹桃の仲間なのです。原種は、小低木、多年草で、匍匐するそうです。マダガスカル、ジャワ、ブラジル等の熱帯地方原産です。ですから、今の時期はとても元気で、爽やかな色の花を咲かせます。花の時期は5月~10月頃です。また花の寿命は3日から5日位で、5弁の花を次から次へ花を咲かせます。それから「日日草」の名が付いたようです。先ほど花弁がと書きましたが、実は花の根元が筒状になっており、花弁の如く見えるのです。日本では霜が降りる頃枯れてしまいます。ですから一年草になっています。江戸時代中期に日本に渡来したと言われています。水揚げが良いことから、切り花としても利用されていますし、花壇や鉢植 え、また公害に強い花として道路沿いの花壇等にも植栽されています。
とても日光が必要な植物ですので日当たりは必須です。また、乾燥や過湿に弱い植物なので、水やりには気を付けてください。苗から育てて移植する時は、根を崩さないように気を付けてください。移植に弱いところがあります。以上のことに気を付けられると、後は放任されてもよいと思います。肥料も長期間効く元肥を施せば大丈夫です。前にも記述したように、日日草は原産地では多年草です。日本の気候では越冬はしません。然し、環境施設が整えば越冬も可能かも知れません。最低気温を15℃に保つことが第一条件です。
夏を代表する花、是非ご家庭で植栽して見てください。(児玉)

2013年8月28日

広島ブログ

花うたかた ~2013-8~

皆様 こんにちは。猛暑の続く毎日ですね。会う度に「暑いね!」の合言葉から話が始まります。同世代の方とお話しをする時に、「私達が幼い時はこんなに暑くなかったよね。」と言う話題になります。まあ、私もひと年取りましたから加齢性で性が無いかも知れません。然し、植物は強いですね。ベランダのプランターに野菜を植えていますが、しっかりと実をつけてくれます。キュウリ、ナス、ピーマン、トマトなど私の食卓を潤してくれます。やはり採れたては最高ですね!

さて、今回は「デンファレ」をご紹介しましょう。デンファレの正式名称を御存知ですか?デンドロビウム・ファレノプシスと申します。一寸舌を噛みそうです。私達は、ランは綺麗と言っていますが、とても多くの属・種があります。南極大陸を除く全ての大陸の熱帯~亜熱帯に分布しています。世界では700属15000種と言われ、また日本には75属230種が分布しています。その中でデンファレはセッコク属に入ります。

花茎が長く伸び、先に多くの花を付けること、また花持ちが良いことから切り花向きの品種として流通しています。株自体は耐寒性が無く低温に弱いので、ご家庭では越冬させ辛い品種です。越冬をするには最低15℃が必要です。せめて12℃を確保する必要があるそう です。然し15℃で生育は停止します。出来れば18℃が望ましいし、20℃以上を保つことが出来れば越冬が可能です。空調が行き届いている昨今は、以前に比べるとかなり越冬の可能性が高まっています。美しいデンファレをお部屋で咲かせることが出来そうです。楽しみですね!

暦の上では「立秋」も過ぎましたが、巷はなかなか暑さが去りそうもありません。東北地方では、集中豪雨で犠牲になられた方々もおいでになります。ご冥福を祈ります。然し気候が変わってきました。魚類では、熱帯、亜熱帯の海を泳ぎまわる魚たちが、黒潮に乗りかなり北上しています。また、ペットとして飼われ放置された動物たちも越冬できる気温になり、本来の生態系が少し変わってきているように思います。植物はどうなのでしょうか?菌類あたりは如実にそれを表しています。広島は、以前は「松茸」の大変有名な産地でした。お年を召された方にお伺いすると、極端な話ですが松茸を踏みながら歩いていたとも聞きます。その頃には山も下刈りがされ、より管理された山であったようです。 要は、私達は自然と共に生活をしていたと言うことです。自然を管理しつつ自然を壊さず減らさず、実に上手く自然を作り挙げていたのです。それは自然を知り尽くしていたからです。「萱」についても興味深い逸話があります。「萱」は茅葺屋根の「萱」ですが、荒地から森林になる過程の環境に即して生育します。腐り難く、雨風を防ぐには格好の植物です。その萱を育て利用するために、集落には萱の為に「講」と言う組織が形成されていたとも聞きます。自然環境を守り、自然の産物を上手く利用することの素晴らしさを古き人々は知っていたのです。今後も上手く付き合っていけるのでしょうか?以前より、荒れた山々に木々を植林し、保水効果を高め、それを地下水や河川へ導き、海へと注がせることが 行われています。それを中心に行っておられるのは海に生業を持つ人々だと伺ったことがあります。正に輪廻を感じます。自然を守ることは、私たち自身を守ることに繋がると思います。そんなことを思いながら日々「花」と接していきたいと思います。(児玉)

2013年8月13日

広島ブログ

花 うたかた ~2013-7~

皆様 こんにちは。梅雨も明け、猛暑の続くこの頃ですが、如何お過ごしですか?私は、何とか生かして頂いております。然し、蒸し暑いですね。他所の具合は解りませんが、瀬戸内は夕刻に「凪」と言う現象が起きます。海風と山風が真っ向からあたり、凪が発生します。約3時間位ですかね。もう地獄の如くです。エアコンのスイッチを入れようか入れまいかと毎日葛藤しています。皆様の地方は如何ですか?
今回は、目に涼しく、目にとっても良い?とされている(諸説があるので・・・)「ブルーベリー」をご紹介しましょう。このブルーベリーは、ツツジ科のスノキ属です。北アメリカ原産の落葉低木果樹です。約二十数種あるそうです。ところでサツキの盆栽をお持ちでしょうか?サツキは鹿沼土に植えこみます。酸性度のある土ですね。このブルーベリーも同様です。若干の酸性度と水捌けの良い土壌、それと日当たりの良い所を好みます。それとある程度の涼しさも必要です。十分な冬眠時間が必要です。また、サツキの仲間なので根が浅いのです。水切れには十分注意をしてください。特に夏場はご用心です。この時期は、緑の葉がとても爽やかさを演出してくれます。秋の葉も良いものです。近種に は、稽古花で使われる「ナツハゼ」・「キズ」(スノキ)があります。同じ種なので紅葉はとても美しいのですが、わりに落葉し易いのです。然し、このブルーベリーは意外に落葉しないのです。何故だか不思議ですが。最近私は、秋の花会にブルーベリーを使わせて頂いています。少し表情が硬いのですが、なかなか良いものですよ。是非お試しください。
ところで、皆様は「ハスカップ」ってご存知ですか?北海道の一部と高山地帯に自生している植物ですが、果実の味がとてもブルーベリーに似ています。果実だけ頂くと解りません。てっきり私は、「ハスカップ」もブルーベリーの仲間かと思っていました。ところがこの「ハスカップ」はスイカズラの仲間なのです。とんだ勘違いをしていました。スイカズラは蔓物という認識があります。まさか「ハスカップ」が!植物は不思議ですね。同じ科に属していても、様々な姿をもっており、摩訶不思議!
多くの実を付けさせるコツもあります。多くの果実をつけるには、開花時期の同系統の2種類のブルーベリーを植えると良いそうです。自分の花では受粉しにくいからです。
植物は、私達の知らないことがまだまだ沢山ありますね。知らないのは私だけかも?今後も色々興味を持って植物に接して見たいと思います。(児玉)

2013年7月22日

広島ブログ

花うたかた ~2013-6~

皆様 こんにちは。御無沙汰しております。年を取るとなかなか思うように事が進められなくて、「花 うたかた」の掲載が延び延びに・・・・・。その間に季節は巡り、梅雨になりました。沖縄では梅雨明けしました。然し、今年の梅雨は空梅雨で、地方によっては水不足の心配がではじめました。私共も大変ですが、植物も・・・・・。と言ううちに台風と梅雨前線が日本列島を襲い、雨不足も少しは緩和されたかと思います。今週も曇天が続きそうです。
最近少し思うことがあります。先日知り合いの方からお酒を頂きました。山口のお酒なのですが、地元ではなかなか手に入り難いものだそうです。そのお酒の銘が「獺祭」と言うのです。「獺祭」の獺は「かわうそ」だそうです。昔はその地方の清流には「ニホンカワウソ」が群れ戯れていたのでしょうね。そんな環境の中、私達日本人は自然との共存が上手な民族だったのかと思います。四季を大切にして旬を重んじそれを活かしています。中国の影響もかなりありますが、それを上手く取り込み生活に密着させ共存しているのです。節句と言う季節の節目を大切にし、関わりのある植物をそれに当てています。今回はそんなお話をして見たいと思います。
江戸時代に制定された五節句があります。それは「人日」・「上巳」・「端午」・「七夕」・「重陽」と言う節句です。人日は一月七日、上巳は三月三日、端午は五月五日、七夕は七月七日、重陽は九月九日です。奇数が重なる日です。これは中国の影響を受けています。奇数は縁起の良い数なのです。この五節句には別名があります。そこに植物を上手く当て嵌めています。人日は春の七草、上巳は桃、端午は菖蒲、七夕は笹、重陽は菊です。季の旬を捉えた選択です。とは言え、各々は薬効や邪気を払うと言うことを主として選ばれた植物でもあります。
今回は、間もなく訪れる「七夕」についてお話をして見たいと思います。七夕は、盆の行事の一環として執り行われていました。日本、台湾、中国、韓国、ベトナム等で行われる節句の一つです。旧暦7月7日の夜の事ですが、明治改暦の後、7月7日か8月7日に行われます。文字としては、「棚機」・「棚幡」と表します。本来七夕は、精霊棚とその幡を安置する日が7月7日の夕方と言うことでその端を発するようです。明治以降、改暦により7月7日、8月7日に七夕が行われていますが、どちらの月も7日の夕方に行なうものです。7日の夕方なので「七夕」(たなばた)になったようです。
では何故「七夕」に笹を使うのでしょうか?笹は昔から神の依代とされています。常に緑を保ち、精霊が降り立つ指標になっているのです。また、現在のように笹に短冊などを飾る風習の原点は、夏越の祭りに据えられる茅の輪の両サイドの笹竹に因んでおり、江戸時代に始まったようです。
ところで、笹と竹の識別は出来ますか?実は私も?でした。同じイネ科の植物です。タケ亜科には、タケ、ササ、バンブーの群があります。タケは、気候が温暖で、尚且つ湿潤な地域に分布しています。概ねアジアの温帯・熱帯に多く分布しています。ササは、寒冷地にも生息し、ササ、タケの分布は、北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸、ヒマラヤ、アフリカ中部にも及びます。然し、北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカにはあまり見受けられない。どちらも地下茎で繁殖します。違いは竹皮、葉の形状、開花周期、分布に見られます。竹皮は、竹は生育すると落下しますが、笹は生育後も落下せず着生しています。葉の形状は、竹には格子目がありますが、笹は縦に伸びる平行 脈があります。花の周期も違い、竹は120年周期、笹は60年周期で、開花後は枯死するのです。分布は、竹は青森から九州で、笹は北海道や高山地帯に自生します。
私達の目には同じように見えますが、この様に違いがあります。一番解り易いのは竹皮だと思います。余談ですが、竹皮に包んだおにぎりは美味しいですね!
植物を様々な角度から見てみると、今までとは違った面を多く見ることが出来ます。普段見慣れた植物も色々な顔を持っているのです。なかなか面白いものです。植物により興味を抱かせてくれます。今からも多くの植物に出会い、多くの顔を見ながら植物と接していきたいものです。今年はどんな事を短冊に書こうかな。(児玉)
*写真は昨年の広島市中央卸売市場花き部内で飾った七夕飾りです。

2013年7月2日

広島ブログ

花 うたかた ~2013-5~

皆様 こんにちは。連休は如何お過ごしでしたか?天候も良く、まさに連休日和でしたね。5日は端午の節句。五節句の内、もう三節句を迎えてしまいました。目眩く程に季節が移り変わっていきます。日射しも強くなり、植物の育ちゆく美しさを見ることが出来ます。然しながら私、この年になると紫外線は敵です。長い間日射しを浴びると、日焼けからシミに変わってきます。う~ん。と思いながら広島フラワーフェスィバルのお手伝いもしてきました。

さて、今週もカーネーションのお話をさせて頂きます。全国に多くの生産者がいらっしゃいます。広島にも当然いらっしゃいますが、その中でも若手の方をご紹介しながらお話を進めていきたいと思います。

瀬戸内海の広島市沖に江田島と言う市があります。現在は江田島市となっていますが、以前は能美町、沖美町、大柿町、江田島町の四町がありました。その四町は、戦前から花卉の栽培が始められていました。広島の市場にも多くの花卉が出荷されています。菊、小菊、その他草花、当然カーネーションもその中に入っています。その沖美町と大柿町に若手の生産者がいらっしゃいます。先ずは、沖美町の若手出荷者の小林さんを御紹介しましょう。お父様の代から花卉生産に取り組まれ、現在は二代目の息子さんが中心にカーネーションを始め草花を生産されています。約55年のキャリアを活かし、スプレーカーネ、スタンダードカーネを約20種類程、年間を通して広島の市場に出荷されています。其の甲斐で、5 9回の歴史を誇る広島花の祭典で農林水産大臣賞を受賞されました。そのカーネーションに対する真摯な姿勢は頭の下がる思いがします。

また、大柿町には長坂さんと言う生産者がいらっしゃいます。此方の方も二代目で、カーネーションに対して、何事にも果敢にチャレンジする姿は一見です。スタンダードカーネーション、スプレーカーネーションを約40種以上生産されています。その多くはスプレーカーネーションです。また、出荷時に花屋さんに使いやすい花形(孫芽の処理)にも気を使い、使う側の利便性を考えた生産者です。

生産者の高齢化が進む中、市場の近くにもこのような若手がいらっしゃることはとても嬉しいことです。歴史ある産地を守り、それを発展させることが出来る力を、このお二方は秘めているように思います。この江田島市には、まだまだ多くの若手の花卉生産者がいらっしゃいます。この市が、若手の生産者の力で花いっぱいになり、より美しい島になることを期待しています。(児玉)

こちらでも広島のカーネーション生産者のご紹介をしています。→http://www.flebre.com/2013_spring/farm.php

2013年5月10日

広島ブログ

花 うたかた ~2013-4~

皆様 こんにちは。今月は皐月。花卉業界にとっては、年間イベントの中でも重要な「母の日」が訪れます。今月は天候も良くなりそうで、初夏の様相も呈して来そうです。私の好きな初鰹もシーズンを迎えます。この初鰹は、地元高知では、柿の新芽が吹き始める頃からだそうです。今年も美味しい鰹が頂けますように。

さて、母の日と言えば「カーネーション」ですね。この母の日はいつ頃その始まりを持っているのでしょうか?私達は、5月の第二日曜日は何の違和感もなく「母の日」として受け入れてきました。事の発端は、20世紀の初頭にあります。1905年にアメリカのフィラデルフィアに住む少女の母が亡くなった。出来れば生前に母を敬う機会を設けたいと言う思いから、その思いがアメリカ全土に広がりました。1914年には当時の大統領ウイルソンにより、5月の第二日曜日を「母の日」として国民の祝日としました。当初は少し違っていましたが、白いカーネーションは亡くなった母に、赤いカーネーションは健在な母に贈る習慣が広まっていきました。日本では、明治末期頃から行なわれ始め、 大正時代に教会で行われていたことから徐々に全国に広まった。1937年(昭和12年)に、某お菓子メーカーが告知したことにより全国に広がったようです。昭和6年から戦後昭和24年頃までは香淳皇后の誕生日3月6日が当てられていたが、その後アメリカに倣って5月の第二日曜日に行なわれるようになったようです。国によっては「母の日」はまちまちです。多くの国は5月の第二日曜日ですが、ノルウェーは2月の第二日曜日とか、ロシアは11月最終日曜日であったりします。

カーネーションはナデシコ科の植物で、日本に渡来した経緯からオランダセキチク、ジャコウナデショコの別名を持っています。原産は、南ヨーロッパ、西アジアと言われています。草丈は20cm~90cm位で直立しています。また枝もよく出ます。日本には江戸時代初期以前に輸入されています。然し、一般的になったのは明治時代後期から大正初期にかけてです。その後キク、バラと並ぶ程の生産高になりました。やはり「母の日」が一般に広まり、確立したことが大きな一因になっています。

17世紀にイギリスやオランダで300種以上見られましたが、現在市場では400種以上の品種が流通しています。色・花形様々に有り、皆様の趣向に合わせた品種が選べると思います。一寸変ったとこでは、古代ギリシャ、ローマ時代から原種は栽培されていますが、観賞する以外にワインの香りづけにも使われていたようです。

スペイン、モナコ公国、ホンジュラスでは、国家として親しまれています。花の美しさは基より香りも一因かも知れません。私達も同じですが、内面から出るものも必要ですね。美しい花に囲まれて暮らして行きたいものです。

2013年5月6日

広島ブログ

花 うたかた ~2013-3~

皆様 こんにちは。各地では地震が発生し、4月の下旬になったのに天候が不順ですね。また、アメリカではボストンマラソンで爆破事件が起き、なんとなく不安な日々を過ごす日々です。

今週は、この時期に可憐な花を咲かせる「スズラン」をご紹介しましょう。別名を君影草、谷間の姫百合の別名を持つ。日本のスズランは、本州中部以北、東北、北海道の高地に自生しています。北海道を代表する花として有名です。花には強い芳香性があります。現在流通しているものはその殆どが「ドイツスズラン」です。日本のスズランと比べるとより香りが高く、全体的に少し大きめです。花、葉のバランスが若干違い、日本のものは花が葉より低い位置で咲きます。ドイツスズランは、花、葉の高さがほぼ同じ高さで、葉も少し幅が広いようです。スズラン自体、白い花を咲かせますが、ドイツスズランには、桃、紅、また葉に斑を持つ品種もあります。葉は丸みを帯び、光沢を持ちます。日本の スズラン自体、一般的に知られたのは明治の終わり頃であると言われています。北海道に多く見られますが、アイヌの人々の間では、「イヌのギョウジャニンニク」とか「キツネのギョウジャニンニク」と呼んでいたようです。また、スズランの持つ毒性を熟知していたようです。但し、微量であれば・・・・・。皮膚の敏感な方等は気を付けてください。また、小さなお子様が触ったり、花をいけている水を誤飲しないように気を付けてください!!

毒性ばかりではありません。フランスでは、間もなく訪れる5月1日がスズランの日とされています。この日にスズランの花束をもらうと幸せになると言われています。フィンランドでは国花、スウェーデンのある地方では地方の花になっています。それだけ馴染の深い花なのでしょうね。日本でも自治体の花とされている所が多く有ります。北海道の札幌市をはじめ、美瑛町、恵庭市等、また長野県の数町、自生地の南限、広島県世羅町などが挙げられます。

実はこのスズランとても長持ちします。特に根の付いた状態で市場に流通しているものそれに当たります。先ずは、水を常に新鮮に保って頂くことが大切です。そして、長い根を少しずつ切って頂きます。そうすることに因って約一か月は花が楽しめるのです。当然根付きですから、そのまま鉢に移して頂いても結構です。翌年も可憐な花を咲かせてくれます。是非お試しください。切花として活用するのも良いことですが、植え込みをして花を咲かせることの楽しみも味わって頂けると幸いです。 葉が少し色褪せる秋には可愛い赤い実を付けます。花も可憐ですが、実も鮮やかで可愛いものです。季節に合わせて姿を変える植物。時の流れを私達に教えてくれます。その時に気付き、日々の営みをかみしめて、張り切って生きていきたいものです。(児玉)

2013年4月29日

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花 うたかた~2013-2~

皆様 こんにちは。春のようようとなりました。春の日差しが眩しく、木々の新芽も目に鮮やかに写ります。桜もあっという間に終わり、藤の花の紫がちらほらと目に入るようになりました。いよいよ春満開になろうとしていますが、淡路では地震が起こり、その前の週には春の嵐が吹き荒れました。広島の高野町あたりでは、雪が積もったとも聞きました。今週からは春らしさが訪れそうですね。
今週は「春の花壇苗」と言うことで、陽気に誘われ屋外での趣味が進みそうです。様々な花苗が市場に出揃い始めています。普段土に接することのない私でさえ、この時期は何かしらの植物をプランターに植えてみたいと思うことがあります。花物、野菜の苗、大きくなり私達に花の美しさや実りの喜びを与えてくれる期待感に胸を膨らませる時期です。
今回は、定番のマリーゴールド、ペチュニア、ベゴニアをご紹介します。
マリーゴールドは、キク科の植物です。アメリカ大陸の熱帯に50種が分布します。アフリカにも一種あるそうです。園芸種として流通しているものは、その概ねがメキシコ原産です。和名は、千寿菊とか万寿菊と呼ばれています。それは花の持ちの永さから来たようです。日本には江戸時代、寛永年間に渡来したようです。独特の臭いがします。花の美しさで普及したようです。聖母マリアの祭日に咲いていたため「マリア様の黄金の花」と呼ばれています。また、一時期有毒植物として誤解された時期もありました。然しドイツで、マリーゴールドの花弁から暗順応改善薬「アダプチノール」が作られ、現在でも目の薬として使用されています。
続いてペチュニアです。この植物はナス科の植物でタバコ属です。原産は南アフリカです。和名は、衝羽根朝顔と言います。渡来してからは、寒さに弱く、また雨での育成不良で枯れることが多々ありました。なかなか人気がでませんでしたが、ある企業の品種改良により(サフィニア)爆発的に人気が高まりました。花の大きさも、大輪、中輪、小輪とあり、また、色も赤、紫、白と多彩です。生育初期にはアブラムシが付きやすいので気を付けてください。かなり改良はされましたが、基本的にはペチュニアの花自体、雨に弱いことは御承知おきください。鮮やかな色を楽しんでください。
最後にベゴニアです。ベゴニアには様々な種類がありますが、概ね苗として流通しているものはセンパフローレンスを指します。学名は「常に開花している」と言う意味です。不耐寒性の常緑多年草植物です。本来は暑さにもやや弱いところもあるようです。大きな種としては、木立性、根茎性、球根性があります。広島の植物園は、全国にその名を知られるくらいに有名だそうです。広島にお出での節は、是非お寄りください。珍しい品種もあるそうです。
是非今年は、ご自宅のガーデンを作り、季節の花をお楽しみください。(児玉)

2013年4月23日

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花 うたかた 2013~1~

皆様 こんにちは。

四月にはいり、入学式も終了しましたね。花吹雪の中、心躍らせて新しい世界に旅立たれたことでしょう!私も数十年前の小学校の入学式を思い出します。御多分に漏れず私が入学した小学校も桜が沢山ありました。その中母親と一緒に入学式に向かいました。その桜の美しさは今でも忘れることが出来ません。圧巻でした。日本人は桜?かなと思います。巷では様々な出来事が起き、目まぐるしく世間を駆け巡ります。そんな中も安らぎがあります。それが「花」だと思います!!今回は、数ある花の中でも戦後普及し、尚且つ人気を保っている「トルコキキョウ」をご紹介します、と言う予定でしたが、急に国会中継が入り中止になりました。高校野球に続き国会と3月・4月はお休みの回数が増え てきます。でも折角なので少し紹介します。

トルコキキョウは、実はリンドウ科の植物です。原産は、アメリカ大陸北部からメキシコ北部にかけて自生しています。学名に因んだユーストマス、リシアンサスとも呼ばれています。トルコを冠していますが、これは花の色や花の形から来たものです。トルコ石を連想する色、桔梗に似た色、またトルコのターバンに似た形、桔梗の花の似た形、そして外国から来たことからその端を発します。

日本に渡来したのは大正~昭和と言われています。諸外国に於いては、大戦の影響で大半が失われ絶えてしまいました。然し昭和40年代前後から品種改良が進み始め、全体の品種の殆どが日本での改良種となりました。花持ちの良さ、花色の多さから冠婚葬祭に幅広く使用されています。花持ちも良く、ご家庭でも、仕事のお花でも人気があります。是非お試しください。

然し、花も多くの種類があります。観賞用の花、食するための花、薬用の為の花・・・・・。元々は私共の生活に密着した生命体だったのです。普段から私共の周りに気付かれずにひそやかにあったのです。季には、自己を表現する花を咲かせ私達の前に忽然と現れるのです。その一瞬に観賞の花に変わるのです。普段の姿からは想像できない勢いを持っているのです。江戸時代の元禄期の華美な世になり、その美しさをより一層誇張させて、大名家等により徐々に観賞用の植物に変わってきたのです。庭に植えるだけでなく、鉢のものとして身近にその姿を伺う。植物を我がものにしたのです。それ程魅力があるのだと思います。その観賞の形態が後に庶民に溶け込み、現在の観賞を主とする「花」となっ たのだと思います。その花の素性を知り、それを弁え、また使い込む。今からは植物と一緒に生きていきたいものですね。

2013年4月16日

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花 うたかた 32

皆様 こんにちは。 甲子園からは若人の元気な声が聞こえる季になりました。各県から選び抜かれた高校生達、郷土の期待を一身に背負い頑張っている姿は、私達に清々しさを感じます。また、全国から桜の開花状況が伝えられ、待ちに待った季節でもあります。地域によれば花見が終わったようにも伺いましたが、豪華で艶やかな桜、日本を代表する「花」です!私事で恐縮ですが、今年は「花見」に赴きたいと思っております。花を生業にする私達です。せめて日本を代表する「桜」の美しさは、毎年心に沁みつけておきたいものです。

花見で見る桜は、概ね「染井吉野」の様に思われます。私達も「桜」と言えば染井吉野を思い浮かべます。然し、いけばなの世界では桜と言えば「山桜」です。吉野の山に咲く桜、その見事さに見え隠れする松の緑、それを模写し机上に表しています。艶やかな桜と常に緑を湛える松、自然なりの美しさを讃えています。

実は、桜はバラ科の植物です。少し意外な感じがしますが、多くの植物がバラ科に属します。例えばモモ、ウメ、アーモンド、またイチゴ、リンゴ、ビワもその科に入ります。桜のおおもとはヒマラヤの山岳地帯が原産地だそうです。北半球の温帯に多く分布しています。日本にも古くからいくつかの固有種が現存していました。彼岸桜、大島桜等様々に有ります。桜自体は自然交配を多く行い、様々な品種があるとともに人工的な品種の傑出も可能な植物です。

唐風分化を受け、花は「梅」が代表的なものでしたが、平安期の国風(くにぶり)分化の影響を受け、また嵯峨天皇が桜を愛し、仁明天皇の在位中に御所の梅が枯れたことにより桜に植え替えたこと等、桜がその地位を確固たる地位を確保したようです。また、平安末期に西行法師の詠んだ「願はくは 花の下にて春しなん そのきさらぎの望月のころ」と言う歌の如く桜の美しさに魅かれた人々が多く有り、より桜が民衆の生活の中に入ったようです。先に述べたように、その後桜は日本を代表する花になりました。

観賞する花、食する実、また私達農耕を行う者にとっては特別な花になってきました。それは桜の名の由来にも見えます。一説によると春の里にやってくる稲(さ)の神が憑依する座(くら)から来ているようです。

現在は染井吉野が多く植樹されていますが、実は桜の中では比較的新しい品種です。東京の染井(現在の豊島区駒込あたり)と言う地区で傑出されたものです。この桜はクローンです。当然樹齢もまだ短く、約120年のものが最古と言われています。

桜開花情報を開いて見ても、多くの名所ではすでに見頃を過ぎており、今週末あたりは散り際の美しさを楽しめそうです。待ちに待った桜もあっと言う間です。葉桜もまた一興かと思います。ゆっくり植物と季節の流れを楽しみたいものです。(児玉)

2013年3月31日

広島ブログ

花 うたかた 31

皆様 こんにちは。今月下旬から高校野球が始まります。やっと春が来たように思えます。特に高校生の元気の良い声を聴くと心も晴れやかになります。  今週は「ガーベラ」のご紹介です。昨今は婚礼あたりでとても人気のある商材の一つです。原産地は、熱帯アジア、アフリカの山地です。約40種程分布しています。キク科の植物でもあります。別名「センボンヤリ」と言いますが、日本にも「センボンヤリ」が自生しております。センボンヤリの名の由来は、花茎が沢山並んで立つからだそうです。現在私達が別名「センボンヤリ」と呼んでいるガーベラは、「アフリカセンボンヤリ」です。  ガーベラは、明治の末期に渡来し切り花として普及していきました。品種改良が進み、約2000種以上と言われています。市場には一年中出荷されていますが、本来の花の時期は5~11月だそうです。色も様々ですが、花弁に特徴があります。一重、二重、八重、スパイダーと様々に有ります。また、花芯の色の異なるものもあります。

特に最近ガーベラの大輪で「フルーツケーキ」シリーズがあります。このフルーツシリーズの特徴は「無花粉」にあります。ガーベラは、花芯に黴が発生し易いのですが、これは花粉があるからです。「無花粉」ですので、黴が発生せず花が長持ちします。また、花の反り繰り返るのもガーベラの一つの特徴でしたが、このシリーズはそれがありません。  今までガーベラの品種とは一味違います。花持ちも良く、約二週間は楽しめます。この「フルーツケーキ」の名付は、お菓子のフルーツケーキが日持ちが良く、様々なドライフルーツが入っており、そのフルーツをガーベラの色に例えたことにその端を発するそうです。  管理ですが、ガーベラをよくご覧になるとお分かりになると思いますが、花茎に繊毛が沢山あります。実はこの繊毛でも呼吸をしています。スイートピーも同じです。ですからあまり深水に浸けると、ある意味呼吸困難になります。また、花茎の中が空洞になっており腐敗しやすいのです。今からは、水温が上昇しやすいので、たまに氷でも入れて水温を下げてあげてください。  花はとってもデリケートなものです。労わってやってください。花は生きています。私も時々それを忘れています。命あるもの、労りの気持ちが大切の様に思います。

2013年3月8日

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花 うたかた 29

皆様 こんにちは。雨水も過ぎ、暦の上では木々の芽吹きの時期を迎えました。然し、なかなか寒さが緩まず、真冬並みの予報が続きます。とは言え、2月は一年で一番寒い時期です。もう少しの辛抱です。

 前回に引き続きイベントの紹介です。2月21日木曜日から26日火曜日迄、広島の百貨店 福屋 駅前店で「広島花の祭典」が開催されます。今回で59回を迎える催しです。今回のテーマは「桜」です。毎回桜を装飾していますが、59回は14種の桜を展示装飾し、皆様に桜の美しさをご紹介したいと思っております。因みに「染井吉野」・「啓翁桜」・「河津桜」・「関山」、また黄色の「ウコン」を始め、目に鮮やかな「紅豊」等、古き、新しき品種を取り揃えました。今年は、大河ドラマの題名にも因んでいます。

 日本人は桜がとても好きな様です。花の美しさ、豪華さに託けて毎年花見で盛り上がり、春の宵を楽しまれているようですね。自然の美しさを見つけ出し、それを愛でる姿は日本人の感性を感じます。江戸時代あたりでは、花見用のお道具も立派なものが沢山ありますね。日本人の「粋」を感じます。

 然し、桜が愛でられる前は、中国の影響で「梅」が花の代表格でした。いかなる理由かは定かではありませんが、平安期に宮中の紫宸殿の「梅」が、「桜」に討って変わってしまいました。現実にはどうだったのでしょうか?それは「サクラ」の名前の由来に垣間見ることが出来ます。諸説はありますが、サクラの「サ」は、早苗のサとも言われています。また「クラ」は、ミクラとも言われ、神々が地上に降り立つ場所(居所)と言われています。桜の咲く時期は、農耕民族の私達にとっては田植えの時期にも当たります。自然界の中で、暦でもあり、時計でもあったのではないでしょうか?花の豪華さもその一つです。

 花の祭典にはまだまだ盛りだくさんの催しがあります。広島を代表する生産者の花々の品評会、広島の花を使った装飾、寄せ植え体験、専門家による講習会、相談コーナー等盛りだくさんです。

 まだまだ寒い時期ですが、一足早く「春」を感じてください。多くの花が皆様をお出迎えいたします。この機会に、普段見慣れた花、一寸珍しい花、時間をかけてご覧ください。新しい出会いがあるかも知れません。花があなたの周りに在る。なんて素敵な事でしょう!!

 是非お越しください。お待ち申しております!

2013年2月21日

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花 うたかた 27

 皆様 あけましておめでとうございます。

今年の正月はとても冷え込みましたね。流石の私も、寒さに震え、市場の社員の中では一番着込んでいます。ですから、普段からスムースな動きが出来ないのに、より一層動きが鈍くなっております。然し、お陰様で風邪も引かず健やかな日々を送っております!?皆様は、如何新年をお迎えになられましたか?
 
 いけばなの世界では、「陰の花 水仙に限る」と昔から言われています。厳冬期に凛とした姿で、楚々とした花を咲かせる水仙。いけばなの世界でも、一種類でいけることを許されている花の一つです。葉を見ると、お分かりになると思いますが、ヒガンバナ科の植物です。まるで日本の花のようですが、御多分に漏れず渡来種です。地中海が故郷です。中国を経て渡来したようです。文献に登場するのは、室町時代の漢和辞書の「下学集」(1444年)ですので、平安時代末期~室町時代にかけてと思われます。別名を「雪中花」と言い、真冬の厳冬期に可憐な芳香性豊かな花を咲かせます。加賀千代女の歌に「水仙の 香やこぼれても 雪の上」と言う歌があります。雪の中の情景を詠み込んだ素敵な歌 です。また、福井の越前海岸の群落は有名ですね。島根の鎌手の水仙の群落も中国地方では有名です。
 
この日本水仙は、房咲き水仙の変種と言われています。葉の捻れも特徴的です。ラッパ水仙などは若干の捻れはありますが、日本水仙ほど捻れが無いようです。何故なのかと様々に調べてみましたがよく解りません。実はラッパ水仙のような一花咲きと日本水仙のような房咲きを区別するエレメントだそうです。
 
皆様は水仙をいけられることがありますか?白根の部分を取り除くとばらばらになり、いけるのに大変なことになります。出来うる限り白根を残していけられると良いと思います。いけばなを見てみると形を作りいけられています。これは、白根を利用しています。白根の部分から、花、葉を順番に抜き取り、それを白根に差し替えるのです。そして形を整えます。白根は水仙にとってとても大切なものです。くれぐれも切り落とさないでください。花は、房前と言うことで沢山ついています。水の管理と白根の部分を少しずつ切り落とすことにより、多くの花を咲かせることが出来ます。香りと可憐な花の形は、私達の生活にゆとりを与えてくれます。
 
遠く地中海沿岸からシルクロードを経て、また海を渡り渡来した「水仙」。東方にない美しさを秘めていたのでしょう。それが日本に根付き、まるで日本の花のように親しまれてきた。とても不思議なことです。花色も白、黄と決して派手やかではありません。その姿、芳香に私達日本人は魅力を感じたのではないのでしょうか?また、雪の中に凛と咲く姿も、私達日本人の心を掴んだのかも知れません。そんな先人の思いを見つめながら、心の余裕のない現在の生活に、心のオアシスとして「花」を見直して見られては如何でしょうか?(児玉)

2013年1月14日

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花 うたかた 25

皆様 こんにちは。なんと12月に入ってすぐに広島に雪が降りました。旧広島市では初雪です。どちらかと言うと瀬戸内は降雪の少ない地域だと思います。然し12月上旬に降雪したのは・・・。冬将軍の到来です。
 
 この時期の鉢物と言えば「シクラメン」です。ポインセチアと並んで12月を代表するものです。サクラソウ科の球根草です。ギリシャ・シリアからヨーロッパ中南部に自生種があるそうです。和名をカガリビソウと言います。花が篝火のように見えることからの名付けのもとになっています。また「豚の饅頭」とも言います。それは、シクラメンの球根が豚の餌になることからその名前が付きました。
 
 日本には明治時代に伝わり岐阜で栽培方法が模索された。シクラメンは高温多湿を苦手とします。岐阜の伊藤氏により様々にご苦労をされて現在のシクラメンへと繋がっています。また平成8年に埼玉の田島氏により、耐寒性に優れた「ガーデンシクラメン」が生み出されました。シクラメン自体、冬の代表的な鉢花として定着していましたが、高度成長期頃「ガーデニングブーム」と「ガーデンシクラメン」の出現が相俟って、全国で栽培が始まり瞬く間に普及しました。(写真は、ガーデンシクラメンを花のキャンバス イレカエ~ルに入れて飾ってみました。 イレカエ~ルについてはこちら→ 「花 うたかた 22」)
 
 シクラメンの花はとてもよく持ちます。然し当然花は萎んできます。球根の為には種を付けない方が望ましいのです。どうしてもと仰る方は、為るべく少なくしてください。その萎んだ花は、球根の根本からとると良いです。取り方は、その花の茎の部分の球根に近いところを捻り、球根から捻り取ってください。そうすると球根を傷めなくて済みます。
 
 シクラメン自体はあまり香りを持たない植物です。それにかてて加えて、花が大きくてきれいなものばかりを選抜した結果です。香りを度外視したのです。然しながら、1975年(昭和50年)に布施明の「シクラメンのかほり」がヒットした結果、シクラメンの香りが注目されるようになりました。品種にもよりますが、バラ様、ヒアシンス様、スズラン様の香りを持つことが出来ました。
 
 現在は、観賞用の植物としてのシクラメンですが、古代ギリシャでは薬草として扱われ脱毛、しもやけ等に効くとされていました。また、大航海時代以前は、有毒にも拘らず塊茎の澱粉に注目されて食用とされていました。ジャガイモが南米から伝播した後は食用の習慣が無くなりました。
 
 シクラメンにも様々に私達の生活に関わりを持っています。見るだけのシクラメン。私達の周りには、私達と関わりのある植物が沢山あります。気が付かないことがまだまだ沢山あるようです。それだけ植物は私達に関わりを持っています。一つ一つそれを探っていくことを今後行って見たいと思います。(児玉)

2012年12月17日

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花 うたかた 24

皆様 こんにちは。

霜月も下旬に入り、冬の様相を呈して来ました。日に日に寒さが押し寄せてきます。広島では初雪も降りました。茶道の世界では炉が開かれ、お客様と亭主の距離が狭まります。暖を感じ、亭主とお客様の親しい間柄がより一層築かれるようにも思います。
 
 さて今回は、その冬場代表と言うか、正月門松のエレメントの一つ「葉牡丹」の紹介です。赤葉、白葉、丸葉、縮葉、さんご葉(孔雀葉?)等様々にあります。実はこの植物はアブラナ科です。
 
何処かで見られたような気がしませんか?当然園芸改良されたものです。皆さんがよく御存じのケールや結球しない古い品種のキャベツが元とも言われています。日本に渡来したのは鎌倉~江戸時代オランダ経由と言われていますが、中国では唐の時代にすでに栽培されていたという説もあります。ですから中国経由も考えられると思います。また品種の育成選抜は江戸時代中期に始められています。
 
 最近は、ミニ葉牡丹、大型葉牡丹、踊り葉牡丹等も出荷されています。また、切り花では、葉牡丹にラメなどをデコレートしてクリスマスにも使えるように工夫をされています。
 
 栽培は、播種時期を7~8月上旬に行なうことで始まります。種の発芽は早く、2~3日で芽を出します。ケール、キャベツの系統と言うことで青虫等の大好物です。種を蒔いたら、合わせて丸粒を蒔いて予防を行ってください。その後仮植えを行い、花壇に間隔をあけて定植をしてください。薬剤を使用することもありますが、播種時期を遅らせることでミニ葉牡丹が出来ます。気温が下がることで葉が発色し美しくなります。また、葉を丸めようともします。着色後に肥料が効きはじめたり、気温が上昇すると緑の葉が出たりすることがあります。
 
 葉牡丹には、大きく4種類に分けることが出来ます。東京丸葉(もっとも歴史があり、江戸時代に育成が始まり、葉は丸っこくキャベツに似ています。強健で栽培しやすい。)・名古屋縮緬(ちりめん)系(縮葉ケールと掛け合わせることで傑出された品種で、明治期に名古屋で作られた。根の生長がやや弱い所が欠点。)・大阪丸葉系(戦後に育種され、東京丸葉と名古屋縮緬を足して二で割ったような品種。)・サンゴ系(ロシアからの切葉ケールと丸葉を掛け合わせ、重ねて丸葉をまた掛け合わせた品種。)、以上4種類がベースになっています。現在、諸外国で見ることが出来る葉牡丹は、日本で品種改良されたものが概ね流通しています。数多く有る植物の中、日本で品種改良が成され世界に送り 出された数少ない一つに挙げられます。葉牡丹は日本のものと言う観念がありますが、欧米の庭にもシックリと合う葉牡丹。是非今年は「踊り葉牡丹」に挑戦して頂き、葉牡丹の違う一面をご覧頂きたいと思います。植物も様々な顔を持っています!!(児玉)

2012年12月10日

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花 うたかた 23

 皆様 こんにちは。いよいよ冬将軍が忍び寄る気配を感じます。

今回は、そんな季節の魁「ポインセチア」を紹介します。クリスマスフラワーの代表的な花です。赤と緑のコントラストが鮮やかな植物で、大きくなると3~4mになるとも言われています。原産は中央アメリカ(特にメキシコ)と言われています。よく葉の赤い部分は「苞」と言われ萼の変化したものと言われていました。然し、東京学芸大学生命科学分野のご指摘によりますと、萼の外側に存在する普通葉とは形態の異なる葉を「苞」と言うそうです。萼は必ず一つの花を包むそうです。苞は複数の花をまとめて包むものもあるとのことです。
 
 クリスマスの鉢物としてのポインセチア、ついつい寒さも大丈夫かなと思いがちです。然し、厳冬期には御注意ください。生育温度は10℃~28℃位です。日光を好みますが、夜間は寒い窓縁から、部屋の中央の暖かい所に移動してください。葉が落ちることもありますが、枝の色が緑色をしていれば大丈夫です。盛夏を除けば十分に日光を与えてください。
 
 肥料も冬場は、花が開花している状態のときは、株は成長していませんので肥料を与える必要はありません。成長期の春から夏にかけては市販の観葉植物用肥料を与えてください。秋になり花色が見えてきはじめたら、鉢花用の肥料を与えると良いと思います。
 
 水の管理も大切です。鉢の土の表面が乾いたら鉢底から水が染み出るくらい与えてください。夏は乾かさないように、また冬は夜間に鉢の中の水分が凍てつかない様に気を付けてください。天気の良い午前中に与えると良いでしょう。季節を問わず、受け皿に水を溜めないようにしてください。
 
 植え替えは、5月中旬~7月中旬が良いでしょう。根鉢を崩さないように、深植えはしないようにしてください。用土は市販の培養土で良いかと思います。

 ポインセチアは短日性の植物です。クリスマスに苞を赤くして楽しむには、9月上~中旬、夕方5時位から朝7時位までダンボール等で覆います。暗い条件を作ることで赤い苞を作りだすことが出来ます。
 
 現在市場には、様々な色を持つポインセチアが出荷されています。赤、クリーム、マーブル、紫等です。お好みに合わせたポインセチアをお部屋に!楽しいクリスマスをお迎えください!!

2012年11月17日

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花うたかた 20

皆様 こんにちは。あっと言う間に彼岸も過ぎて、朝、晩も少し涼しくなってきました。夜ごと見る月も美しさを増し、秋の空に燦然と輝いています。爽やかに夜空を照らし、星の煌めきを一層と演出してくれます。
 
 今回は、そんな秋の澄み切った空を連想させる「リンドウ」をご紹介しましょう。リンドウと言えば青(紫)、白と決まりきった色合いでしたが、最近はピンクのリンドウが数多く出てきています。現在流通しているリンドウは、1955年頃から北海道の山掘りの苗が多量に長野、福島、岩手県に入りました。その後地元のリンドウと交配が行われ現在の品種が生まれてきました。リンドウもどんどん進化しており、バイオによる2倍体、3倍体とひと際花の大きな、また木がらの大きなリンドウが作り出されています。
 
 そのリンドウを傑出されている方がいらっしゃいます。長野県の瀬戸さんです。2倍体、3倍体合わせて約50種類を、6月下旬から11月中旬まで全国の市場に御出荷されています。2倍体、3倍体と言われても?と思われるかも知れませんね。2倍体は、通常私達が以前から接していたリンドウと思われるといいかと思います。然し、3倍体は違います。市場に流通し始めて約15年になるそうです。まず「花」が大きいのです。また花持ちがとても良いのです。何故かと言うと、この3倍体は、昆虫が受粉をしても種が出来ないのです。その為花が萎まないのです。ですから長い間花を楽しむことが出来ます。また、花の色も然りです。通常、従来の品種は育成環境を選びます。水分であったり、温度 (日格差)であったりの条件を必要とします。然し、この品種は環境の様々な影響を受け難いのです。種としての色が確立されています。
 
 株の育成も大変です。例えば、今年の6月下旬に出荷されたものは、前年の5月に植え付けをされています。その後1年を経て出荷される訳です。その株も、通常5~6年程続けて出荷します。長いもので10年位だそうです。
 
 何時もセリ前に思うのですが、とても花が大きく、色も鮮やかです。見惚れてしまいます。草丈もあり、ボリューム感たっぷりです。大振りに活けてみてください。結構素敵にご家庭が飾れます。秋の夜長は、美味しいお酒とリンドウに限る!!(児玉)

2012年10月5日

広島ブログ

花 うたかた 20

皆様 こんにちは。たびたび台風が沖縄を縦断して去っていきます。本土には雨を齎してはいますが、然程の被害もなく安心しています。年々台風の進路が変わってきています。これは・・・。瀬戸内海でも熱帯性の魚が最近よく紙面を賑わしています。私達を取り囲む環境が徐々に変化しているのは事実ですね。
 さて今回は、「ポットマム」をご紹介しましょう。ポットマムとは?実は植物名ではなく、鉢植えの菊を指します。ポット・クリサンセマムを略した言葉なのです。鉢植えと言うことで、普通は矮性品種を仕立てます。欧米生まれの洋菊から茎の伸びにくいものを選抜しています。概ね100種以上と言われています。このポットマムは、鉢のわりにボリュームがあります。とても見事なのですが、水切れを起こしやすのです。水の管理を大切にしてください。それか大きな鉢に植え替えること、または寄せ植えにして管理することが良いかも知れません。
 二年目の管理も必要です。初年は処理を施してあるので矮性です。然し、二年目は自然な姿になります。寄せ植えを行っても他の植物と馴染みます。市場では、8月から出荷が始まり9月にピークを迎えますが、10月迄出荷があります。鉢植えと言うことで、普通は矮性品種で作られます。また草姿を整え易い品種が多彩に作り出されています。ガーデニングにも最適です。肥料は、蕾がつくまで1ヶ月に一度位固形肥料を施すと良いです。その後も肥料を施し続けると花付きが悪くなるようです。
 菊は古くから私達日本人に馴染の深いものです。現在菊として私達が扱っているものは、家菊として平安時代に中国から渡って来て、日本に於いて様々に品種改良されてものです。日本の国花(天皇家の紋章)として使われ始めたのは鎌倉時代の後鳥羽上皇の御世です。宮中でも「菊」を愛でる行事が執り行われていました。本来は薬草としての評価も高く、菊の香は不老長寿の薬と言われていました。現在のアロマテラピーの発端でしょうか?
 その後時代を経て概ねの植物がそうであるように、大名家で品種改良が進み、嵯峨・伊勢・美濃・肥後・江戸各地で品種改良が進み、現在古典菊として私達を和ましています。秋の菊人形展等多くにそれを見ることが出来ます。旧暦の9月9日は、五節句の内の「重陽の節句」です。新暦で言うと10月23日がそれに当たります。年々気温が上昇している近年では、丁度良い頃合いかも知れません。
 昨今は、花持ちの良さや香りから弔の花に多く使われていますが、どの植物にも季節があるように、菊の季節は今からです。いけばなの世界でも、この季節には菊一種類でいけます。本来の観賞植物として、秋を代表とする花、その花の豪華さ、香り等を秋の夜長に楽しんでください。(児玉)

2012年9月28日

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花 うたかた 19

皆様 こんにちは。朝夕は若干涼しくなったような気がします。でも、広島では夕刻から「凪」タイムに突入します。幼い時から慣れてはいるものの、とても我慢できないぐらい暑いのです(年を重ねる毎に)。お時間があれば、「凪」体験ツアーなぞ如何でしょうか?
 さて、今週は「クルクマ」をご紹介します。クルクマはショウガ科ウコン属の属名で、和名は薑黄(キョウオウ)と言います。薑は、はじかみと読みます。はじかみは、ショウガを意味します。また、ハルウコンの別名もあります。ウコンの花は黄色で花期は夏~秋です。クルクマは晩春から初夏に咲きます。其の為ハルウコンの別名を持ちます。原産は東南アジアを中心に分布しています。概ね現在流通しているクルクマはタイの原産だそうです。タイの国立公園の自生は特に有名です。日本で栽培が始まったのは、1989年に開催された大阪花と緑の博覧会に出品されてからで、その後タイから球根が輸入され観賞用として広く栽培されるようになりました。現地では、観賞用としてではなく、クラチアオ、カミンコークと呼ばれ薬用や根をカレー粉として使用されています。
 草丈は、30cm~100cm以上になります。東南アジア原産と言うこともあり、冬越しは慎重にして頂きたいものです。球根は室内で保護するか、暖かい場所で鉢植えの状態で春まで保管します。その他の時期は、日当たりの良い場所で育成をしてください。どちらかと言うと湿気を好みまので、乾燥にはくれぐれも気を付けてください。然し、肥沃で、水はけと水持ちの良い場所を好みます。夏の暑さにも強いものです。肥料は、初夏と花後に緩効性の肥料を与えます。終わった花茎は切り取ってください。
 最近は、色、大きさ様々で、お好みの色、形を選べるようになりました。以前はピンクが殆どでしたが、最近は緑、白、ピンク、また茶色・白、濃いP・薄Pの複色もあります。広島には、その多くが福岡県の糸島市から入荷されています。現在約25種類ほどの品種を栽培されているそうです。出荷量も全国有数です。
 切花としては、その花形が蓮の花に似ていることから、お盆には好まれる花の中に含まれています。然し、先ほどのように乾燥にどちらかと言うと弱い花です。出来れば午前中に保湿の意味で、一度霧吹きをしておくと花持ちが良くなると思います。
 ほかの多くの植物に見られるように、皆様がご覧になってらっしゃるピンクの花弁のようなものは「苞」と言います。これは花を包んでいる葉なのです。本当の花は、その中に咲き、紫色の可愛い小さなものです。(児玉)
 何時も思うことですが、多くの観賞用の花は、私たちの生活に密着しています。ただ見る花だけではなく、私達に役立つ花葉として多面性を持っています。身近な花を見直して見たいものです。

2012年9月26日

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花 うたかた 18

皆様 こんにちは。 いよいよ9月も半ばになりました。少しは秋めいてくれるでしょうか?日々年を重ねるごとに暑さが身に沁みてきます。先日高速道路を走行していますと、ススキの穂を見ることが出来ました。自然は着実に秋に向かっているのですね。
 さて、今週は「セージ類」です。シソ科の多年草で、原産地はヨーロッパです。分布地域としては、地中海沿岸・メキシコが最も多いようです。サルビア属としては500種程あると言われています。草丈は30~50cmで、開花時は50~80cmになります。薬草サルビアと言ったほうが分かりやすいと思います。私達は、つい花壇に咲く赤いサルビアを連想します。食用、薬用とは思い難い植物です。然し、このセージは医者いらずとして有名で効能は万能です。防腐、抗菌、抗炎、殺菌、消化促進、強壮、精神安定、血液浄化等様々に優れています。花を咲かせる直前のセージは、効能が最も高いと言われています。
 栽培方法としては、耐寒性を持ち、毎年大きく育ちやすい植物です。環境としては、日の良く当たるところを好みます。また水はけにも注意してください。梅雨時期にも注意です。どちらかと言うと水はけの良い所を好みます。水やりは、表土が乾く前にたっぷり水を与えてください。肥料は薄い液肥を与えると良いです。開花時期は夏から秋です。花が終わったら株元で刈込をします。種子または挿し木(挿し芽)で増やしていきます。種まき時期は3~5月若しくは9~10月です。土は薄くかけます。
 今回は、「チェリーセージ」・「メドセージ」のご紹介をしましょう。チェリーセージは、鮮やかな真っ赤な花が印象的です。春から秋までの長い期間花を咲かせてくれます。南米メキシコが原産で、茎が若干木になります。このセージは日光を好みます。出来る限り日当たりの良い場所で栽培してください。店頭で販売されているチェリーセージは、グレッギー、ミクロフィラ等のサルビア幾つかの総称とされている。日当たりの良い露地植えに適しており、暑さ、乾燥に比較的強い植物です。高さ、幅とも1m位になりますので植栽の場所は比較的余裕のある場所が良いと思います。寒さにも比較的強いものですが、霜に当たると地上部は傷みますが根は生き残ります。比較的挿し芽しやすく、5~7月が最適です。
 メドセージは、濃い紫(青)の花を持ちます。草丈は1~1,5m位になります。暖地の露地では越冬可能です。開花期は、概ね5~11月までの長い期間です。英名のメドセージは別物で、本来は「サルビア グアラニティカ」が正式な名称です。この植物は、花の色が濃く、特にこの季節には涼感を感じます。
 どちらのセージも栽培しやすく、手軽に植栽できるものです。ご家庭の御庭、鉢植えでお楽しみください!
 もう少し暑さが続きそうです。お体に気を付けて!!(児玉)

2012年9月16日

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花 うたかた 17

 皆様 こんにちは。盆を過ぎ、9月に入りましたが、なかなか暑さは逃げようとはしません。かなり台風も日本を脅かすこの頃です。地球温暖化の傾向はあると言えども、年々夏が長く、秋が短くなってきているように思います。表現は適切ではないと思いますが、四季が三季になりそうな気がします。困ったものです。
 さて、少し夏休みを頂いておりましたが今週より再開です。少しリフレッシュしました。
今週は「ダリア」をご紹介します。
ダリアはキク科の植物です。和名を「天竺牡丹」と言い、インドから伝えられた牡丹の意味からその名前が付いたと言われています。また、花の形がボタンに似ているからとも言われています。原産地は、メキシコ及び南アメリカの山地です。メキシコの国花でもあります。
 茎は空洞ですが、高さは0.3~1.5mそれ以上になります。最近はブライダルの花として頻繁に使われます。花壇用としても人気があります。花の大きさも5cmから巨大なものは30cmにもなるものがあります。見応えたっぷりです。
 ダリアは、アステカ人が栽培を行っていたと言われるが、スペイン人がメキシコに入ってから栽培が盛んになり、ヨーロッパに移り1830年には1000種を超える品種があったそうです。日本には天保年間(1830~44年)に渡来し、天竺牡丹として幕末一時期持て囃されました。
 ダリアは、曾ては有毒とされていました。然しこれは誤りのようです。沢山食べなければ大丈夫な様で、メキシコでは食用ダリアも栽培されている。金平にしたレンコンにも似た食感があるそうです。私は残念ながら食べたことが無いので、乾燥が述べられません。一度チャレンジしてみたいものです!
 花卉として栽培されていますが、原産地で察しがつくように暑さに弱いのです。日本に於いては、東北地方、北海道や高冷地でもののほうが色鮮やかに咲きます。先ほどご紹介したように茎が空洞なので折れやすいこともあります。花も花弁がとても多く、外弁から傷んでいきます。然しダリアは、傷んだ花弁を引き抜いてやると良いのです。そうすると元通りに美しい花に変身します。引き抜くことで花が散る心配はありません。是非試してみてください。
 また、機会があれば山形県東置賜郡河西町の川西ダリア園をお尋ねください。4haの敷地に650種50000本のダリアが咲き誇るそうです。
 食べたこと、行ったことのない話ばかりで恐縮です。然しダリアの美しさを見直してください!!(児玉)

2012年9月6日

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花 うたかた 16

皆様 こんにちは。広島は原爆祈念日も終わり、お盆の準備に忙しい日々になってきました。暑さも際に達し、日々水分補給に勤しんでいます。河童の気持ちが分かります!?皆様も熱中症にはくれぐれも気を付けてください。
 さて、今回は「夾竹桃(きょうちくとう)」をご紹介しようと思います。この花は、広島の市民にとってはとても馴染のあるものです。広島は、長崎と同じく原爆を投下された都市です。原爆投下後は、草木は75年ものあいだ生えないと言われていました。その中で、「夾竹桃」は鮮やかな色の花を咲かせました。そして、私達に感動と希望を与えてくれたのです。その後原爆からの復興のシンボルとして広島市の花にもなっています。
 夾竹桃はインド原産の花です。日本に伝来したのは、中国を経て江戸中期(享保9年1724年)に渡来したと言われています。常緑の低木、小高木です。和名の夾竹桃ですが、葉が竹にいていることと、花が桃に似ていること、そして夾(きょう)は「はさむ」を意味し竹と桃を混ぜたものとして字を当てはめた様です。江戸時代に発刊された「いけばな」の本には、夾竹桃一種類でいけられた作品が登場しています。然し、この夾竹桃は経口毒性があり、間違えて中毒を起こされた方もあるようです。くれぐれも口にされないように気を付けてください。
 さて、八月九日は長崎の原爆祈念日です。当然の如く、長崎にも原爆と花に纏わる話があります。長崎大学の医学部にはグビロガ丘と言う丘があり、被爆時に防空壕を掘る作業中に原爆が投下されたそうです。そこで医学部の学生の方も犠牲になられたそうです。それ以前はこの丘には虞美人草が多く咲き乱れていたそうです。そこで被爆犠牲者を悼み、2007年に長崎大学医学部の学生により以前のように虞美人草の花畑を再現したそうです。そこには以前と同じように、穏やかな風景が広がり、平和な日々を私達に与えてくれることと思います。
 また、長崎の城山小学校で、学徒報国隊の一員として被爆をされた「かよこ」さんとおっしゃる女学生の方がいらしたそうです。その方がこよなく愛した「桜」。彼女を悼み、昭和24年に母親により「桜」が寄贈されたそうです。その「桜」は、「かよこ」さんとして永遠に皆様を見つめ、永久に平和を祈念する花となると思います。
 「夾竹桃」・「虞美人草」・「桜」と言う花達ですが、この様に私達の心に映り入り、心を癒してくれるものなのです。何も語らず、楚々と私達の周りに在る花。とても不思議なものがあるように思います。それが何なのかは図り知ることは出来ません。然し、その花の美しさは、永遠に変わることはないのです。その美しさを胸に留め、恒久平和を祈り、花と共に精一杯生きていきたいものです。(児玉)

2012年8月12日

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花 うたかた 15

皆様 こんにちは。八月に入りますが、暦の上では八月七日は立秋です。秋の気が初めて立つ頃と言われています。残暑も厳しく、まだまだ熱中症には気を付けなければなりません。水分はたっぷり摂ってください!!
さて、今回は「お盆」のお話をしたいと思います。お盆の正式名称は、「盂蘭盆会」と言います。語源は、サンスクリット語の「ウランバナ」にあるようです。「ウランバナ」は、倒懸の意味です。倒懸とは、亡くなった魂が逆さに吊り下げられたような苦しい状況にいると考えられていました。その魂を供養することにその端を発しています。先祖の霊が安らかに往生することが、現世の私達が望むことなのかも知れません。7月若しくは8月の13日から16日までの四日間をお盆として、13日の夕方に迎え火をして先祖の霊を迎えます。そして16日の夕方に送り火を焚き先祖の霊を送ります。また、その期間に墓参を行います。
盂蘭盆会が行事として行われたのは、推古天皇の14年(606年)と言われています。その後宮中で行われ続け、奈良・平安時代には毎年7月15日に公事として行われたようです。
お盆には、お墓参りに行き、また仏壇に花を手向けます。仏教に於いては、「蓮の花」若しくは「水蓮」がシンボルフラワーとして挙げられています。泥の中から、かのように美しい花が咲く、その姿が象徴的だったのかも知れません。然し、仏様に花を供えると言うことはどういう事なのでしょうか?どうして花なのでしょうか?どうして供花の花の向きが私達拝む側に向けて立ててあるのでしょうか?(花は立てると言う)色々と考え見ると謎が沢山あります。私達は仏様と花は切っても切り離せないと思っています。また、それが普段のことと思っています。然し、それにはちゃんとした理由があるわけです。本来供花として花をいけるのであれば、それは仏に対しての供花であるべきものです。然し、花の向
きは私たちの側を向いています。仏には花の裏しか見えないのです。これは、仏に限らず信仰の対象となる供花・献花は全て私達の花を方向に表を向けていけられます。これはどう言う意味があるのでしょうか?浄土真宗の出版されている本にその意味が記されています。深い意味も様々あろうかと思いますが、簡単に言うと如来様の慈悲が花を通して皆様に伝えられているということです。花は、如来様と私達を結ぶものなのです。確かに花を見ていると、どんな状況にいても心が清浄されるように思われます。その澄みとおった心に、如来様からのメッセージが届くのです。
然し、日本には数々の仏教の宗派あります。いま言ったことが全てではないと思いますが、花は私達の心を和ましてくれるものであることは間違いないと思います。お盆やお正月等に限らず、花の力を信じて、私達「花」を生業にしている者はより多くの人に花の美しさを伝えていきたいと思っています。(児玉)

2012年8月7日

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花 うたかた 14

皆様 こんにちは。いよいよ夏本番です。もう遠い昔になりましたが、学校は夏休みですね。私は、絵日記が一番苦手で、いつも溜め書きをしていました。毎夏、8月31日は地獄の一日でした。とても懐かしく思います。最近は絵日記とかはあるのでしょうか?
さて、今週は「リンドウ」のご紹介です。この時期には、早生の品種のリンドウが沢山花屋さんの店頭を飾ります。色鮮やかな青(紫)、白、また季節が進むとピンク、覆輪と様々あります。リンドウとしては、日本全国に分布しており、昔は田の畔とかに楚々と咲いていたようです。世界には約70属1150種以上もあり、日本には12属38種があるそうです。切り花としての出荷は、概ね蝦夷リンドウを品種改良したものです。花の時期は、早いもので5月から、遅いもので11月です。ある意味長い間咲く花でもあるようです。「枕草子」にこのように記されています。「竜胆は枝さしなどもむつかしげなれど、こと花はみな霜枯れはてたるに、いと花やかなる色合ひにさし出でたる、いとをかし」
また、リンドウと私達人間との付き合いも古いようです。ヨーロッパでは、紀元前167年頃にイタリアの国王ゲンチウスが健胃剤としての効能を謳っています。日本に於いては、733年「出雲国風土記」、931~938年「和名抄」(今日の国語辞典にその趣を持つ)にその名を見ることが出来ます。日本に於いても装飾用の花としてではなく、薬草としての役目が多いような気がします。それは別名から察することが出来ます。別名は「疫病草」・「笑止草」(えやみぐさ)、「苦菜」(にがな)と言われます。竜胆の文字、読みも漢方薬からの影響を受けているようです。
生薬として私達の生活に密着していたリンドウですが、現在のように装飾花として私たちの身の周りに在るようになったのは何時からでしょうか?日光が当たると鮮やかな色の花を咲かせてくれます。いけばなの世界、大きな装飾花の材料として、また墓参用の花として最近は多く使われています。しかし、いけばなの古書にはリンドウは出てきません。野にあるリンドウは、薬草としての扱いのほうが主だったからです。しかし、リンドウの花の美しさは捨てがたいものがあります。特に北に於けるリンドウは、色も鮮やかで軸もしっかりしており切り花用としては最適です。時が進み、交通の便も良くなり、1955年頃から北海道の山堀りの苗が大量に長野、福島、岩手県などに入り、地元のリンドウと交配、作出されたリンドウが現在のリンドウの礎となりました。リンドウの栽培は寒・高冷地では容易に栽培できますが、暖地では気温の状況で株の維持がやや困難な様です。やはり北海道の苗がベースとなっているからでしょうか?
リンドウは、もともと湿気の多い場所を好みます。鉢物としてリンドウも販売されていますが、水切れが一番心配です。特に今の時期は、切り花、鉢物問わず水がとても大きなポイントになります。やり過ぎも問題ですが、くれぐれ水の管理をお忘れなきように!!長い期間楽しんでください!(児玉)

2012年8月7日

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花 うたかた 12

皆様 こんにちは。梅雨の最中、広島は鬱陶しい日が続いています。皆様お住まいの地は如何ですか?
 さて、今週はその鬱陶しさを吹き飛ばす鮮やかな「ヒビスクム」、別名「ハイビスカス」をご紹介します。実はこのハイビスカスは、アオイ科フヨウ属に属する植物です。世界の熱帯・亜熱帯・温帯に広く分布しています。約200種あると言われています。現在園芸種でのハイビスカスは、仏桑華(ブッソウゲ)をベースに品種改良された多数の品種をさします。色・花形が豊富で、赤は基より白・桃・橙・黄他、また一重咲・八重咲等があります。花の大きさも10~25cmと様々にあります。
 ブッソウゲ自体は、雑種の植物と考えられていますが、インド洋方面で成立したようです。日本では温室植物として鉢植えにされています。常緑低木で高さ2m~5mに達するようです。日本には、中国~琉球を経て日本に渡来し、1614年(慶長19年)薩摩の島津家より徳川家康に、琉球産のブッソウゲを献上したということです。
 ハイビスカスの改良はハワイを中心に行われ、20世紀初頭には5000種を上回る品種が作り出されたようです。ハワイでは州花に指定されています。また、マレーシア・スーダンでは国花として、沖縄市では市花となっています。ネパールでは聖なる花とした大切にされています。
 栽培は、腐葉土・畑土・砂を混合した土で鉢植えにします。夏は戸外で十分育ちますが、冬は温室の様な加温が必要です。日本での越冬も可能ですが、最低気温が5℃を下回ると厳しい状況になります。また落葉をします。繁殖は、挿し木か接ぎ木で行います。挿し木自体は温室内では周年出来ます。

 ハワイに行かれた方はご存じしょうが、ハワイの州花と言うことで「レイ」にされています。とても鮮やかで美しいものですね。実はハイビスカスの花は、摘んでもなかなか萎れないのです。私も一度は付けて貰いたいものです。然し、このハイビスカスは雄しべと雌しべが長く突出しており、衣服に花粉が付くことがあります。困ってしまいます。擦ると繊維の奥深くに入り込み取れなくなります。こういう時はガムテープ(強力な粘着テープ)、無い時はセロテープで軽く押さえて取り除いて下さい。バラもそうですが、美しい花には・・・・・。でもその花の美しさには敵いません。

夏場の暑さを吹き飛ばす鮮やかなハイビスカス!是非お手元に!!!

2012年7月11日

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花 うたかた 11

間もなく小暑・大暑と夏本番になります。一年も半分以上終わりましたが、とても一年が早く感じます。
この一年何をしてきたのでしょうか?とふと思うことがあります。最近は暑さに感け、日々花に接することが無くなってきているような気がします。少し寂しい日々を過ごしています。
 さて、今週は「アンスリューム」をご紹介しましょう。夏場の鉢物も数々ありますが、夏と言えばこの花です!サトイモ科に属するのですが、花の形はハート型で中央に白い突起物があります。実はこれが花です。色の付いた鮮やかな部分は、仏炎苞と言い萼葉が変化したものです。赤・白・紫・ピンク・オレンジと様々です。この植物は、どちらかと言えば湿気の多い場所を好みます。ハワイに行かれた方は如何でしたか?残念ながら、私は広島の植物園でしか見たことがありません。大温室の湿気の多い、また蒸し暑いイメージしかありません。日射しは降りそそぐ場所です。でも、直射日光は苦手です。私達と同じで「日焼け」を起こし葉が焼けることがあります。呉々も御注意ください。
 寒さも苦手です。冬場は特に苦手ですので、耐寒温度としては15℃以上必要です。出来れば20℃前後に加温した場所が望ましいです。日の当たる暖かい場所で管理してください。窓際は、日が良く当たりますが、朝方は温度がかなり下がります。出来れば窓から少し離れた日の良く当たる場所が良いと思います。夏場の水やりは一般の鉢物よりやや多めに与えてください。鉢土の表面が乾いたら、鉢底から出てくるくらいたっぷり与えてください。たまに葉水も必要です。冬場は、少し間隔をあけて乾燥気味にしてください。あまり水を与えると、夜間に冷え込み根を傷めます。4月から11月までは、緩効性の肥料を与えるか、液体肥料を二週間に一度与えると良いと思います。特に成長期の5月~9月は若
干多めに肥料を与えるとよいと思います。
 春から秋にかけてハダニやカイガラムシが発生します。特に乾燥した室内ではハダニが付きやすくなります。出来るだけ頻繁に葉水をしたり、湿った布で拭くと予防になります。
 この夏は、是非アンスリュームをお買い求めください!!実は、拙宅にも五年越しのアンスリュームがあります。毎年花を咲かせて、来年の楽しんでください!

2012年7月6日

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花 うたかた 10

皆様 こんにちは。いよいよ入梅ですね。暫くはムシムシした日が続きそうです。露地のアジサイも咲き始め、梅雨を演出してくれます。この時期なると、爽やかな色合いが欲しいものです。やはりブルーが似合い様な気がします。気のせいでしょうか?湿気の多い中、幾ばくかの涼感を求めてしまいます。
 今回は、夏場のラン「グラマトフィラム」(グラマトフィルム)をご紹介します。このランは、東南アジア、フィリピン等で約12種類が分布しています。大型の着生ラン(樹上生活をする着生ラン)です。開花時期は、日本に於いては主に春から秋にかけてです。株元から花茎を長く伸ばし、数十から数百輪の花を咲かせます。その長さは、2mを超すものもあります。日本の暑い時期に於いても花持ちが抜群によく、色合いも爽やかです。
 然し、ランに限りませんが日本の寒さには弱く、冬場の管理には気を付けて頂かねばなりません。最低温度は、出来れば15℃以上を保って頂きたいです。また日当たりを好むので、室内の日当たりの良い場所で管理して頂きたいものです。温度が上昇する5月中旬以降は、屋外で育てます。観葉植物もそうですが、あまり強い日射しを浴びると葉が傷んでしまいます。私達が海水浴で日焼けするのと同じです。急な環境の変化には気を付けてください。
 名前の由来は、ギリシャ語のグラマー(文字)とフィロン(葉)の2言葉に由来するそうです。花の模様が、花弁に文字が書かれているように見えるからだそうです。今回紹介する「ヒヒマヌ」は、文様のない園芸品種です。とても涼感を感じる色合いです。
 水やりは、概ね4月下旬~10月上旬は、乾いたら充分に灌水します。二日に一度の割合です。盛夏の時期には葉水も必要になります。秋に進むと徐々に水を控えめにしていきます。冬季には暖かい日の午前中に、乾いたら灌水してください。また、空調機での乾燥もあります。室内が乾燥しているようなら、一日に2~3度葉水をするのも効果的です。折角ですから、来年も・・・・・。
 最初にご紹介したように、本来は大型のランです。然し、最近は小型化に改良された品種もあります。身近なギフト商品としてお使いいただければ幸いです。また、この種は花茎が細工しやすいため、最近はハート型とか様々な形に加工され出荷されています。清涼感と形を楽しめるランです。今年の夏場の御遣い物に最適です!!

2012年6月26日

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花 うたかた 9

皆様 こんにちは。一気に暑さがやって来ました。広島も夏日となり日差しの強さを感じます。色黒の私には、一層の日焼けを気にしながら、日蔭での生活を送る日々が続きます。
 さて、6月10日は「父の日」ですね。私共男性にとっては、端午の節句に次ぎ、男性が世に存在を知らしめる日です。事の起こりは、1910年にアメリカでの出来事のようです。既に「母の日」は始まっており、「父」に対しても同じように感謝の意を表するということです。母の日にカーネーションを、父の日にはバラを花と。1910年の最初の祝典の折に、YMCAの青年たちが、父を讃えるために、父が健在の者は「赤いバラ」を、父が亡くなった者は「白いバラ」を身につけたと伝えられています。現在は、「父」にプレゼントをするのにバラを贈るという風になっていますが、当初は少し違っていたようです。日本をはじめ多くの国々は、6月の第3日曜日を「父の日」にしておりますが、すべて
の国がそうではありません。例えばセルビアは1月6日、お隣の韓国は5月8日(親の日として)、ブルガリアは12月26日と言う風に様々です。一寸変わったところでは、台湾の父の日(父親節)は8月8日ですが、これは「パパ」と「88」の発音が同じであることに因んでいるそうです。発祥地アメリカでは、母の日に遅れること58年、1972年、ニクソン大統領の時代に6月第三日曜日が祝日に制定されたそうです。
 何故「父の日」がバラなのか?ちょっと不思議ですね。それはキリスト教と深い関わり合いがあるように思います。欧米に於いては、バラはキリスト教のシンボルフラワーなのです。バラは、十字架に架けられたキリストの血の跡に咲いた花と言われております。また、ロザリオは、ラテン語のROSA(バラ)とROSARIUM(バラの園)がその語源とされています。ギリシャ神話では、美の神アフロディテに捧げる花として神殿を飾った花です。また、花言葉からの引用もあります(但し、各国で花言葉は違うのですが)。
 また、FathersDay協会が、「父の日」に黄色いバラを贈るということを言っています。何故「黄バラ」なのでしょうか?黄バラの花言葉は「嫉妬」!?とも言われています。然し「黄色」には、身を守るための色とされています。父も一人の人間です。また家族を守らなければなりません。やはり黄色は必要ですね!黄バラも良いですが、最近はヒマワリ等も人気が出てきています。
 今年は是非、「世の父」にお花ののプレゼントを!!

2012年6月16日

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花 うたかた 8

皆様 こんにちは。早いものでもう6月になります。暦の上では、芒種、夏至と夏の様を呈していますが、今年は暑さに唸る日をあまり感じないような気がします。年のせいで、感覚が鈍ったのでしょうか?間もなく梅雨に間もなく入りそうです。これからやってくる湿気は、私達の悩みの種です。
さて、今回は「スモークツリー」を取り上げてみたいと思います。別名「ハグマの木」とも言います。実はこの植物は、ウルシ科の植物です。ウルシは私たちの生活に古くから密着した植物です。漆器は、光沢を持ち、その光沢を放つ天然樹脂塗料として「ウルシ」が扱われています。その語源は、その光沢を見て「麗し」(うるわし)、「潤し」(うるおし)に由来するとも言われています。ウルシはかぶれると言われております。実際かぶれてた方もいらっしゃいます。然し、かぶれの素の「ウルシオール」は揮発性です。漆器に使われてもかぶれることは先ず無いと言えます。また、変わったところでは、皆様がお食べになる「マンゴー」も実はウルシ科の植物なのです。お知らせしておきます。
少し余談になりました。では「スモークツリー」のご紹介です。原産は中国南部、ヒマラヤから南ヨーロッパです。日本には明治時代に渡来したと言われています。高さは4~5mになります。別名は「ハグマノキ」と呼ばれています。ハグマは「白熊」と書きます。これは、インド北西部、中華人民共和国、パキスタン北東部に自然分布するウシ科のウシ属の動物です。その尻尾の毛を束ねて作られて仏具の払子に似ていることからその名を頂いたようです。
スモークツリーは、ウルシと同じく雌雄異株です。雄株の花は開花後花が落ち、房状に花序を形成しません。雌株の花は開花結実後、花序が房状になり、皆様ご存知のスモークツリーとしてお手元に届くのです。様々な植物は気候に影響を受けます。スモークツリーも同じです。降雨が多く曇天が続いた場合、本来の花の色が若干グリーンを呈して来ます。また、降雨が少なく晴天が続いた場合、ピンクがやや強くなるそうです。微妙ですが影響を受けます。
カスミ草と同じように、スモークツリーは添え物としての需要が多いように思われます。然し、色の使い方を工夫すると、中々お洒落に色を醸し出してくれます。白、緑、ピンク、赤と合わせやすい色合いを持ちます。花序の部分を使うことが多いので、出来うる限り要らぬ葉は落としていけられると良いと思います。一時のものです。旬を重んじて、短い期間ですが楽しんでください。ドライフラワーにもなります。是非お試しください。(児玉)

2012年6月7日

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花 うたかた 7

皆様 こんにちは。スカイツリーの一般入場も始まり、お江戸は大変な賑わいになっています。私の知り合いの方は、早速行かれたようで、人並みに興奮したそうです。然し、高層階と言うことで、展望エスカレーターも風で運休したそうです。高層階にはそれなりに問題点があるようですね。折りあらば一度観覧したいものです。

 さて、今週は「薔薇」をご紹介したいと思います。切り花にしても鉢物にしても、何処かしこで見ることが出来る植物です。然し、原産地を見ると北半球の温帯域のみに自生しており、南半球には自生していません。皆様ご存知のように、バラは多くの種類、また園芸種を持っております。園芸品種は年々傑出されており、バラほど園芸品種が多いものは無いと思います。またバラ色・咲き方・香りが私達を魅了してくれるものはありません。開花時期は、春(5~6月)と秋(10~11月)です。季語としては夏になります。例外として冬を付けることで(冬薔薇 フユソウビ)冬の季語に変わります。古くから人々を魅了し年に二度使われる季語「薔薇」の美しさは、一年中変わらないものなのですね。

 薔薇は、「うばら」または「いばら」(茨)が「ばら」に略されたと言われています。茨は棘のあるつる草を総称していますが、単片の野ばらもその中に含まれていたのでしょうか?白く爽やかな香りを持つ野ばらも見逃せません。その「茨」を頂く茨城県もその茨なのでしょうか?奈良時代に編纂され、現存している風土記の中に「常陸国風土記」があります。その中に「茨城郡の由来」(うばらぎこおり)が残されています。風土記には2つの説が挙げられています。昔、「国巣」と呼ばれる山の佐伯・野の佐伯と言うものが居り、普く土窟(つちむろ)を掘りそこに住み暮らしていた。その者達は、狼の如く横暴で、梟の如く狡賢かった。何度も諌めたが従わなかった。そこで黒坂命が成敗するに当たり、茨を使ったことから「茨棘」を県(あがた)の名にしたと言う説と、前述の山の佐伯・野の佐伯を成敗するに「茨」で城を築いたからと言う説があるそうです。「茨木」とも以前は表していたそうです。確たる証はありませんが、推するに「野ばら」の可能性が無きにしもあらずということです。茨城の平野には多くの野ばらが自生し、白く愛らしい花が一面に咲いていたのかも知れません。薔薇は、香り・俳句の季語、また武器のひとつとして様々に私たちの周りに在るのですね。意外や意外です。

香りは甘く香水に好く使われます。その代表がブルガリアの「ダマスクローズ」です。バラの中でも特に濃厚な香りを放つことから、ローズオイル・ローズウォーターの原料になります。古くからおこなわれ、クレオパトラやフランス皇妃の方々にも好まれました。当然現在も同じです。アロマ効果は基よりですが、整腸作用や生理痛等にも効果があるそうです。また肝臓の健康維持に役立つとも言われ、ブルガリアでは古くから漢方薬のように利用されてきています。我々の知らない意外な一面がまたあるようです。

バラには様々な色があります。あらゆる意味、すべての色を持つと言っても過言ではありません。然し、その中で色素の無い色がありました。それが「青」です。バラには、青色色素デルフィニジンを作る能力がないのです。其の為「青いバラ」は、不可能をも意味するものだったのです。然し、サントリーが、2004年、14年の歳月を経て「青いバラ」を開発されました。そして、2009年から「サントリー ブルーローズ アプローズ」として販売が開始されました。青色の色素を蓄積する植物は沢山ありますが、その色素はペチュニアから得ることが可能なのだそうです。その色素を利用し、青いバラ「アプローズ」が世に出てきたのです。

この「ブルーローズ アプローズ」とはご縁がございます。広島では、毎年花卉普及の為に「花の祭典」を催しています。その55回目にサントリーフラワーズのご協力を頂き、日本初の一般公開を行いました。囲いもなく直にご覧頂き大好評でした。色のみならず、香りも素敵でした。どちらかと言うとシトラス系の爽やかな香りです。

原種70種から品種改良され、4700種とも言われる品種を持つバラですが、「アプローズ」の出現でまた一つ新しいページが開かれた気がします。

私達と様々な関わり合いを持つバラですが、次に開かれるページが楽しみです!!

2012年6月1日

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花 うたかた 6

皆様 こんにちは。市場は、「母の日」も終わり一段落しております。然し、沢山の花が毎日出荷されております。最近は、一年を通して出荷される花も多く有りますが、旬にしか出荷されない花もあります。そんな花の中で、きょうは「芍薬」をご紹介したいと思います。
 シャクヤクは、アジア北東部が原産のボタン科の多年草です。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と言う女性の美しさを形容する言葉として皆様ご存知かと思われます。
数ある植物の中で、ボタン科の植物が2種入っています。芍薬の風情、牡丹の華麗さと言われています。中国に於いては、牡丹は「花王」、芍薬は「花の宰相」と言われており、花の中でも最高位にランク付けされています。
 日本にはヤマシャクヤクと言う同科の山野草が自生しています。このヤマシャクヤクは今回紹介するシャクヤクとは違います。今回紹介するシャクヤクは、薬効を持ったものです。前に述べた女性への形容は(立てば芍薬・・・・)、植物自体の形容もありますが、婦人薬としての薬効も含まれています。例えばシャクヤクは、冷え症・産後の疲労回復等で、シャクヤク、ボタン、ユリを薬草として用いると美人になるという深い意味があるようです。シャクヤクは、本来薬草として中国から渡来してきました。「倭名類聚抄」(931~938)には、衣比須久須理(エヒスクスリ)の名で薬草に扱われています。江戸時代に品種改良が進み、「花壇網目」(1664成立)には花の色が書かれており、元禄時代
(1688~1704~1710)の「花壇地錦抄」・「増補地錦抄」にはかなりの種類が挙げられています。江戸時代の代表的な花卉の一つです。同時期の「和漢三才図絵」には500を超える品種があるとされていました。1904年のアメリカのシャクヤク協会によると、2600品種が集められたということです。茶花やいけばな材料に好く使用されます。また有名な「肥後六花」にも入っています。
 牡丹とシャクヤクの区別が付き難いとよく聞きます。分かりやすく言うと、牡丹は「木」・芍薬は「草」と言うことです。シャクヤクは冬になると地上部が枯れます。牡丹は残っています。牡丹が咲き終わる頃、芍薬が咲き始めます。
 シャクヤクはとてもたくさん葉が付いています。偶に水が下がることがあります。そういう時には少し葉を整理して頂くと水揚がり良くなります。花が咲くと牡丹と見紛うばかりの美しさです。一時の美しさ、是非咲かせて楽しんでください。

2012年5月27日

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花 うたかた 5

皆様 こんにちは。待ちに待った大型連休も終わり日常の生活に戻ってきました。気温も上昇し、本来の5月を呈して来ました。紫外線に注意です!一年は早いものです。13日は「母の日」です。と言うことで今週は「カーネーション」をご紹介します。
 カーネーションはナデシコ科の多年生の植物です。別名をオランダセキチク、ジャコウナデシコと言い、南ヨーロッパ、西アジア原産です。現在流通しているカーネーションは、ダイアンサス・シネンシスやその他のダイアンサスとの交雑です。
 原種の栽培は古く古代ギリシャ・ローマ時代に始まり、観賞以外ではワインの香りづけにも使われた。地中海沿岸から西アジアの原産のため、イスラム世界ではバラやチューリップと並んで好まれた花です。アラベスク文様の意匠にもカーネーションはしばしば登場します。イギリスに古くに持ち込まれ17世紀に改良が進んだようです。1629年、「地上の楽園」では51種類の品種があげられています。17世紀、イギリス、オランダでは300種以上の品種が見られます。20世紀以降、アメリカで品種改良がされる前は、イギリスが栽培と改良の中心地でした。
 日本には、オランダから正保年間(1644~48)に渡来し、オランダセキチクと呼ばれました。カーネーションとしての名前が定着するのは、大正期以降、ガラスの温室の普及で生産が本格化され始めてからです。
 5月の第二日曜日は「母の日」と言うことで、以前は赤のカーネーション一色に染まる花卉業界でした。然し、昨今はカーネーション離れも見受けられます。と言うよりか、様々な花が私達の周りにお目見えし、個人の主観も多様化してきたことによるものだと思います。決してカーネーションの人気が無い訳ではないのです。カーネーションがより私達の身近な花になってしまったように思えます。普通に身の回りにある花なのです。例えれば「菊」・「小菊」のような一年中見ることが出来る花なのです。
 然し、品種の数は多く、様々な色が出回っています。色は元より、花弁の形であったり、今までのカーネーションの観念からは少し外れた物もあるように思えます。品種によっては、従来のナデシコが現在にマッチするように改良されたかのように思える品種もあります。カーネーションも進化しているのです。私達市場の人間もこのようなことを、小売業者、牽いては消費者にお伝えしなければならないと思います!
 本来であれば、「母の日」の前にお伝えすべきかも知れませんが、今回は「母の日」後に掲載させて頂きました。是非、皆様が「母の日」にどのような花を贈られたのか教えて頂きたいからです。カーネーション以外の花を贈られたのであれば、カーネーションの持つ美しさ、魅力、また近年の様々な品種のカラーバリエーション等、まだまだお伝え出来てないものがあるからだと思います。私達も情報をお伝えする義務があります。
 来年は、是非「カーネーション」の美しさを見直して見てください。私達も一年を通してカーネーションのみならず、花の美しさを伝えて参ります!

2012年5月14日

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花 うたかた 4

皆様 こんにちは。巷は大型連休に突入しました。5月3.4.5日は、晴天が望めそうです。皆様は、どちらにお出かけですか?ゆっくり連休を楽しんでください。
 さて、5月は「端午の節句」ですね。五節句の一つ、「男の節句」でもあります。この時期になると、花卉業界は大忙しです。今年は5月13日が「母の日」に当たります。広島では「フラワーフェスティバル」が始まり、市内は活気で溢れています。輝く太陽、澄み切った空、初夏の到来です。
 こんな中ご紹介するのが「花菖蒲」です。アヤメ・カキツバタ・ショウブと区別し難いと皆様仰います。一見すると、確かに解り難いものです。見分け方はちゃんとあり、花の特徴を見極めると良いかも知れません。アヤメは外皮被片に網目模様があり、カキツバタは網目がなく白い斑紋が、そしてハナノショウブは網目がなく黄色い斑紋があります。
 花菖蒲はその中でも一番大きくなり、花も見事です。もともとは「ノハナノショウブ」の改良品種です。徳川家康、秀忠、家光と三代にわたる花好きの影響で、概ねの花は江戸初期から品種改良が始まりました。菖蒲も御多分に漏れず改良が進みました。大きく分けると、「江戸系」・「伊勢系」は群生美を楽しむ品種が多く、「肥後系」は鉢植え等で単独の美を楽しむものです。最後に「長井古種」があります。山形県の長井市に伝わるもので、原種を強く持ち合わせているものです。
 品種改良も進んでおり、約2000種以上あると言われています。白・紫の濃淡・絞り文様と枚挙暇がありません。お好みの色に出会えるかも知れませんね。
 アヤメ科の植物は、開花するとあっという間に萎んでしまいます。豪華な花を咲かせるのですが、美しい命は短いものです。然し、実は二番花と言うものを持っています。萎んだ花を取り除き、切り口、水を新鮮に保っていくと二番花が咲いて来るのです。私も植物に縁のないころは知りませんでしたので、いざ咲くと吃驚でした。世に云う「二度おいしい」です。
 本来「菖蒲の節句」に使う菖蒲(本菖蒲と市場では言っています)は根本的に違うもので、サトイモ科の植物です。葉を折ると良い香りがします。この香りが邪気を払うのです。
また、ハナノショウブとは見分けが付きにくいものですが、香りが見分ける手立てです。
 植物も様々にあります。名前は似通った名前がありますが、私達と同じように各々に個性あるものです。美しく付き合っていきたいものです!

2012年5月4日

広島ブログ

花 うたかた 3

 皆様 こんにちは。 先週はNHK広島放送局の情報番組「ひろもり」の中のコーナー、「新鮮市場」は、国会中継で中止になりましたが、その間に世情は刻々と事が起き、巷は揺れ動いています。そのなかでも確実に季節を伝えてくれるのが「植物」です。心のゆとりを得ることが出来ます。春は沢山の花が、私たちの疲れた心と体を癒してくれます。
 さて、今回は「ワイルドフラワー」と言うお題にしました。日本には、私達に親しみのある様々花があります。然し、最近は運輸面で画期的に進歩しており、鮮度を保って日本に入ってきます。その中にオセアニアも当然あります。オーストラリア・ニュージーランドともに花卉の栽培がとても盛んなのです。また、季節が逆転していることから、日本で時期が終わっているものがオセアニアでは盛りを迎えているのです。オセアニア独特の品種もあり、目新しさを感じる花が沢山あります。その中で「プロテア」と「リューカデンドロン」をご紹介します。
 この2種類は、南アフリカの原産です。オセアニアの気候が、この植物達にとっては心地よい環境となっており、栽培が始まったようです。いけばなやフラワーアレンジをされる方には馴染があると思いますが、一般の消費者の方には「?」と思われる方が多いように思います。まず日本では、類似した花は見受けられません。
 「プロテア」は、ヤマモガシ科に属し、南アフリカから熱帯アフリカにかけて分布しています。樹高は数mにもなるものもあり常緑で直立します。プロテアの名前は、ギリシャ神話に登場するプロテウスに因みます。それは、あまりにも立派で荘厳な花が咲くからだそうです。南アフリカの国花になっているそうです。花(花序)は、大きなものでは直径20cmあまりになります。
 「リューカデドロン」も、熱帯アフリカ原産の花です。リューカとは、ギリシャ語で「白」、デンドロンは「木」と言う意味だそうです。多くの種類があり、概ね20~30種類程度流通しています。なかなか不思議な木?だと私は思います。具体的な素性は勉強不足で解らないのですが、使い方次第ではお洒落な花になります。葉・軸等は概ね赤茶色(品種によれば緑もある)です。開花すると判るのですが、一番の萼の部分?が白くとても美しいのです。それが名前の由来のようです。
 まだまだ私達の知らない花や馴染の無い花があると思います。そんな花を皆さんにご紹介できるように行いたいと思っております。

2012年4月28日

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花 うたかた ②

 皆様 こんにちは。前回は、やっと桜の声が・・・とお伝えしましたが、巷は桜吹雪になりました。長い冬から待ち焦がれていた「桜」。あっと言う間の出来事です。いよいよ春爛漫です!

 先だって迄高校野球・国会中継を続き、今回4月11日より番組の新年度が始まりました。新年度初回は、「アリアム」をご紹介します。

 アリアムはネギ科の植物です。ネギ独特の臭を持ちます。「Allium」はラテン語のニンニクのことです。原産はヨーロッパ、アジア、北アフリカ、北アメリカに分布しています。そのうちあまりネギ臭のしにくい約40種から栽培されているものです。代表的なものに「ギガンジューム」と言う大きなものがありますが、今回は「丹頂アリアム」を始めとする小型のものを紹介します。

 此方は熊本から出荷されていますが、直立するものから曲げを作り出し出荷されています。この曲げ方は新技術で、実用新案申請済だそうです。と言うことで、ある意味ハンドメイドで同じものは無いと言っても過言ではないかと思います。

 現在出荷されているものは、「踊る丹頂」・「グリーンベリー」・「スネークボール」と「ブルーパフューム」です。「踊る丹頂」は、花の先端が赤くなり丹頂鶴に似ている所からネーミングされています。曲がりも加え、丹頂鶴が躍っているように見えます。「グリーンベリー」は、花の部分が緑で果物(実物)をイメージします。それに曲を合わせたものです。「スネークボール」も同様で、曲げを全て手作業で行い、お洒落な曲げを作り出しています。花自体の大きさを最小に抑え、美しい曲線を強調しています。

 美しい物には棘があると言いますが、面白い曲線には臭いが・・・。然し、この臭いも少し緩和できます。実は出荷の時に花茎に葉を切り取ったものが付いています。この部分を取り除くことにより、少しネギ臭が緩和できます。水に浸けた時に腐敗の原因にもなります。切り口からは臭いがしますが、水に浸けることによりそれがなくなります。是非お試しください。なかなか長持ちをします。

 曲線を有効に使って少し変わった楽しいアレンジを行ってみてください。つい私たちは、線をいけるのは・・・と思われます。作られた線の組み合わせもまた素敵です。

2012年4月15日

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花 うたかた H24-①

 皆様 こんにちは。  いよいよ春ですね。普段に比べると若干気温が低いようですが、甲子園からは若さの熱気が伝わってきます。また各地から「桜」の声も聞かれ始めました。毎水曜日、季節の花情報をお届けしているNHK広島放送局の「ひろもり」も2週間お休みをいただき、新しいキャスターを迎えて新年度スタートです。

 然し、この時期は沢山の花に会えます。広島の中央市場花き部では、切り花・鉢花・植木を扱っています。一年の4回程「植木大市」も開催されます。その中で一番季節感を未だ持っているのが「植木」です。切り花では見ることが出来ない「花木」が様々出荷され、私たちの目を潤してくれます。
 私が個人的に好きなのは「鶯神楽」(ウグイスカグラ)です。転訛して「ウグイスカズラ」となったとも言われています。スイカズラ科の植物ですが、カズラ(蔓)ではありません。
 日本原産です。広く北海道から四国、九州に自生します。どちらかと言うと、日当たりを好み、太平洋沿岸に多く分布します。花は4月~5月に咲き、6月に熟し液果で赤い実を付けます。樹高は1,5m~3mとなり、ご家庭で楽しめる大きさです。同じ仲間にヒョウタンボクと言うのがあります。ヒョウタンのような実が付きます。この実は有毒なので、間違わないように気を付けてください。
 ウグイスカグラの名前の由来ですが、鶯の鳴く頃に花が咲きます。カグラは、「鶯隠れ」が転訛したものだとも言われています。また、花の蜜を鶯が吸う姿が、まるで神楽を舞っているように見えるからかも知れません。鶯に関わり合いの深い植物かもしれません。
 突然ですが、北海道に旅行をされたことがおありでしょうか?沢山美味しい食べ物があります。その中に「ハスカップ」と言う木の実があります。実はこれは「クロミノウグイスカズラ」なのです。意外なところで会うことが出来ます。また語源もアイヌ語のハシカブから来ているそうです。ラテン文字表記で「HASKAOP」と表します。HAS(ハシ)は枝、KA(カ)は表面、O(オ)は実る、P(ブ)はものを表し、「枝の表面に実るもの」意味するそうです。不老長寿の秘薬としても有名ですね!私も試しに食してみようかと思っています!?
 それはさて置き、茶花としても「鶯神楽」はよく使われます。可憐なピンクの花を付け、茶室にはうってつけの花です。侘び寂びを表現するに相応しい色合いの花です。名前の由来も良いのかもしれません。
 茶花の中には、私達とはあまり接点のない花が多く有ります。然し、400~500年くらい前には人々の周りに自然にあった花なのです。現在、様々な活動で山林を整備し、自然を取り戻すことを行っておられます。手を掛けることで、以前の里山を取り戻して、多くの花々が身近な花になるのはいつのことなのでしょうか?楽しみに長生きをしたいと思います。(児玉)

2012年4月4日

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花 うたかた 23

皆様 こんにちは。  一年は早いものですね。日本の各地で鎮魂の一年を過ごされたことと存じます。未曽有の出来事が起き、未だ行方の知れない方々も多くいらっしゃり、御親族の方々には御心痛の日々をお過ごしとお察しいたします。
 然し、季節は移り、また春が巡って参りました。この時期には、情報で桜の開花予報が流れてきます。最近の寒さで若干遅れ気味ですが、早い所では3月下旬から咲き始め、一気に日本を駆け巡ります。日本の代表的な花木として、古の頃から私たちの周りにあります。農耕民族の私達とっては、季節の時計として欠くべからざる植物なのです。桜に限ったことではないのですが、田植えの季節を知るうえではとても大切な花木なのです。
 その桜を見る事を楽しみに、毎年この時期は心が躍ります。やっと来た春を謳歌したいと思うのです。私事で恐縮ですあが、昨今は年と共にフットワークがきかなくなり、気が付くといつの間にか桜が散っています。そんな私に最適なのが「八重桜」です。
 通常の桜に比べ、開花が約2週間遅く、如何な私でも「花見」が出来ます。八重桜は総称して「里桜」と呼ばれます。概ね私達人間によって品種改良されたものなのです。花弁の数が魅力で、金沢の兼六園には「兼六園菊桜」と言う品種があります。この桜は花弁が多く、約300枚の花弁を持つと言われています。圧巻です!また、大阪と広島の造幣局には、桜の並木通りがあります。広島の造幣局は、八重桜が植樹されており、50種以上の品種が230本近くあります。季節になると多くの市民の目を和ませてくれます。
 珍し品種としては、「オオテマリ」・「ベニオオテマリ」があり、来場者の皆様の目を引いています。また、黄緑の花を持つ「ウコン」・「ギョイコウ」と言う品種もあり、一見の価値があります。今年は寒さの影響で、4月中旬の開催としかお伝え出来ないと造幣局の方がおっしゃっておられました。是非時間を見つけて、八重桜の宴をお楽しみください。
 私達が思っている以上に、バラ科の桜はデリケートなものです。植樹されている桜は、根元を踏まないようにと言われます。根の発育には良くない様です。また切り花の場合は、沢山の花を咲かせなければならず、より多くの水分が必要になってきます。表皮を剥いだり、切り口を十文字に切ったりすることにより、より多くのの水分を吸い上げ、花をたっぷり咲かせてくれます。お花見も家庭で楽しめます。
 日本を代表する「桜木」を、存分にお楽しみください!!(児玉)

2012年3月17日

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花 うたかた 22

皆様 こんにちは。今週になり、少し春らしさを感じる日がありますが、まだ春はもう少しさきのようですね。今週、来週辺りは三寒四温の様相を呈してくるようです。そんな中、今週は「スズラン」をご紹介しましょう。
 ユリ科の植物です。キミカゲソウ(君影草)と言う別名があります。中部地方以北の本州、北海道、またアジア北部に分布します。白い小さな花を5~10個付け下向きに咲きます。今、私たちがよく見る「スズラン」はドイツスズランです。前述のスズランより、ドイツスズランは花が大きめで、芳香が強く、葉は丸みを帯びています。
 私達の生活の場所「広島」にもスズランは定着しています。毎年5月に、ANAの客室乗務員が、市内の施設に「スズラン」を届けてくださいます。それをニュースで見ると、今年も「スズラン」の季節だなと思います。私共には香りは届きませんが、受け取られた人の香りに魅せられて表情は、画面から察することが出来ます。
 白い小さな花、下向きに咲いていても存在感があります。そんな「スズラン」は、男性が花束にしても恥ずかしくない「花」の一つだと思います。バレンタインのみならず、ホワイトデーにも相応しいと思います。
 管理は、至って簡単です。今回出荷されているスズランは、根のついている状態です。飾る時、少しだけ根をまっすぐにカットして水につけてください。従来の花の寿命が約倍に伸びます。一度お試しください。上手くすると、花が終わった後、鉢植えになるかも?
 今回は、赤いニューサイランと合わせて、アレンジを行ってみました。ニューサイランの強さが、スズランの優しさをより強調してくれています。か弱きものには、か弱きものをとも思いましたが、か弱きものに強きものを取り合わせてみました。互いの個性を引き出す効果的な方法です。
 植物の多くは毒を持っています。「スズラン」もその例外ではありません。根には毒性があります。呉々も気を付けてください。
 でも「スズラン」の花の美しさには敵いません。季を楽しませてくれる様々な花、私たちに心のゆとりを与えてくれる大切なパートーナーです!(児玉)

2012年3月15日

広島ブログ

花 うたかた 21

皆様 こんにちは。雨水も過ぎ、間もなく啓蟄を迎える頃となりました。早いものですね。もう三月になろうとしています。一月は行く、二月は逃げる、三月は去ると言われていますが、まさにその通りですね。年を取ると余計にそれを感じます。困ったものです。まだやりたいことが山ほどあるのですが!
 先週は、広島花の祭典が開催されました。お陰様を持ちまして、盛会の裡に終わることが出来ました。花の多さに来場者の感嘆の声も頂き、ひと時を「花」で和んで頂けたかと思います。お忙しい中ご来場頂きまして誠に有難うございます。今後も「花」との時間を皆様にご提供できるように頑張って参ります。今後ともよろしくお願いします。
 今週は、橙色の可愛い花「サンダースソニア」を紹介します。ユリ科の植物なのですが、とても花の表情が素敵です。釣鐘状に花を付けます。南アフリカが原産と言われ、一種からなる花です。1851年に発見され、発見者の名サンダースを頂き、「サンダースソニア」と命名されたようです。花持ちは約1週間です。地植えの場合、花数が多いため(9輪から10輪)徐々に下のほうから咲いてきます。そのため、全体では約一か月と言う長期に花が楽しめます。
 原産地の南アフリカあたりでは、12月(クリスマスあたり)に咲くため、「クリスマス・ベル」と呼ばれています。「チャイニーズ・ランタン」の別名もあります。花の特徴を良く掴んだ命名です。
 続いて「リューココリーネ」をご紹介しましょう。この花は、南米チリのアンデス山脈原産です。ムラサキ色のシックな色合いと芳香を持ち、中々の人気です。50種位の野生種が存在しているそうです。
 花会等に伺うと、何気に美しく比率的には多く活けられています。軸は細く、一見弱々しそうな花ですがかなり丈夫です。実際に接してみないと判らないことがあります。たまたま私はいけばなを習っております。其の為、花に触る機会が多く、その素性を活かして花を立てます。外見ではわからないことも多く有ります。そんなところを理解しながら、花を紹介できれば良いな思っています。
 今からも、多くの花に出会うと思います。馴染の深い花、薄い花、初めての出会う花、様々だと思います。馴染の花には、より詳しく接してみたいと思います。また、初めて出会う花には、その花の美しさを見出し、素性を探りながら、美しさを見出していきたいと思います。
 花の美しさを見出せるように、心にゆとりを持ち生きていきたいものです。(児玉)

2012年3月2日

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花 うたかた ⑳

皆様 こんにちは。今度は、国会中継で番組がお休みになり、お花の紹介は出来ません。然し、今週から広島の花き業界挙って行う「広島花の祭典」をご紹介します。
 今回で58回を数える歴史ある催しで、生産者・売店・卸の三業態の組合が協力して開催しております。今回は、大河ドラマで御馴染みの「平清盛」にスポットを当て、花で表現をして見ました。

広島には、平清盛に所縁のある厳島神社や日招き伝説のある音戸の瀬戸等があります。その中で、厳島・弥山に咲く桜をバックに社殿を配し、平安の花見をイメージしてみました。敬翁桜のトンネルを潜りつつ、その奥に八重桜を透かして見ることが出来ます。トンネルの出口には八重桜が咲き、会場内での撮影スポットになっています。
それを抜けると、スイトピーやバラを使って宮島全体を作り挙げています。圧巻です!
 また、この花の祭典は、農林水産大臣賞を頂く品評会を催しています。一般公開で、これだけの品種の揃う品評会はなかなか広島では見ることが出来ません。バラを始め出品されている花は、全国的にもレベルが高く素晴らしい花々が出品されます。切り花・鉢物、皆様の目を潤すこと間違いないと思います。
 それに匹敵するものがあと2つあります。最初は、青い花のコーナーです。サントリーフラワーズの開発した「青いカーネーション」・「青いバラ」、そして昨年公開された「青いシクラメン」です。本来これらの植物には青い色素がもともとありませんでしたが、開発の結果実現できました。一昨年、「青いバラ・・・アプローズ」は、日本での一般初公開は実はこの「広島花の祭典」だったのです!!そんなご縁で今回は、「青いシクラメン」を中心にディスプレイを、花卉商(花屋さんの組合)の若手の方々にお願いしました。色彩的には地味ですが、シックでなかなかイケてます!
 もう一つは、「変わり花」として、菊・バラ・チューリップの吸い上げの染花です。一本の花が、何色にも染まり得も言われぬ色彩です。これは、植物の導管(水を吸い上げる管)を利用したものです。鮮やかな色彩をお楽しみください。
 他にも催しが沢山あります。体験型のコーナーとして、「寄せ植え体験コーナー」・「いけばな体験コーナー」・「フラワーアレンジ体験コーナー」があります。皆様が参加され、見るだけではなく自分で行う、要は植物と接するコーナーです。先生方が、とても親切に教えてくださいます。是非チャレンジしてみてください!
 花屋さんのフラワーアレンジコンテストも同時に開催されています。広島の花屋さん達が、日頃の技術の研鑽を発表する場所です。私もこんな素敵なアレンジを頂きたいと思います。
 いけばなの流派の先生方にもご協力いただいております。8つの流派の先生の力作が並び、皆様から感嘆の声を聴きました。また、流派を越えた「いけばなインターナショナル」の先生方にもご協力頂き、素晴らしい作品をいけて頂きました。
 即売会場もあります。イキイキした鉢物・切り花。鮮度が売りです。日頃見ない珍しい花も取り揃えてございます。なかなか盛況です。お早目にご来場ください。
 
 まだまだ盛り沢山です。是非皆様挙ってお出でください。お待ちしております。
 

 会場は、広島市南区
             ㈱福屋 駅前店   6F・8F・9F
 
 会期は、2月23日~2月28日迄です。時間は毎日、10:00~20:00迄です。
 
 毎日、先着100名様にお花のプレゼントがあります。会場では、クイズもあります。皆様チャレンジしてみてください。
 
会場でお待ちしております!!(児玉)

2012年2月25日

広島ブログ

花 うたかた ⑲

皆様 こんにちは。
春の季を知らせる「雨水」を迎えました。早いものです。然し、まだまだ寒く、今朝は広島も薄氷が張っていました。今回は、春を晴れやかに過ごしたいと思い、「グロリオサ」を紹介します。
 ユリ科の植物で、原産はアフリカ及び熱帯アジアです。別名を「ユリグルマ」・「キツネユリ」と言います。
 グロリオサは、葉の先が巻ひげ状になっており、他の植物に絡み伸びていきます。高さ3mにもなることがあります。花の色が鮮やかで、赤またはオレンジです。黄色の品種もあり、また外弁と中弁の色の違うものもあります。花は下向きに咲きますが、花弁が反り返り珍しい咲き方をします。
 花の色と花弁の形から、英語では「Glory Lily」(栄光のユリ)とか「Flame Lily」(炎のユリ)と呼ばれています。アフリカでは、この花を国花にしている国もあるようです。
 なかなか印象的な色と花形を持つことから、花会あたりではよく見る花です。私も何度か活けてみましたが、主役に相応しい花です。
 管理は簡単で、水切りで十分ですが、花粉が問題になります。ユリ科の植物と言うことで、花粉が細かく衣服や手などによく付きます。つい私たちは、その花粉を擦ってしまいますが、それは禁物です。出来れば粘着テープで抑えれば、簡単にしっかり取れます。是非試して見てください。
 それともう一つ、蕾です。色々な花は蕾が咲きにくいものですが、色は薄くなりますが先まで咲いてくれます。ある意味お得感があります。切り口を新鮮にして頂くと、より咲きやすいのです。
 まだまだ寒い日が続きますが、温かみのある色彩の花を飾って、いち早い春を感じてください。
 さて、来週2月23日から2月28日まで、第58回広島花の祭典が始まります。会場は、広島市南区の「福屋 広島駅前店」です。今回は、大河ドラマ「平清盛」を題材にします。広島にもとても所縁があり、「厳島神社」・「音戸の日招き逸話」等様々あります。その「平清盛」を花で飾り、武家の清盛、貴族の清盛をイメージして行います。また、青い花のコーナー、変わり花のコーナー、体験コーナー等様々な企画で、皆様をお待ちしております。是非ご来場頂き、花の香りの中でひと時を楽しんでください。

2012年2月19日

広島ブログ

花 うたかた ⑱

いよいよバレンタインが近づいてきました。今週は、チョコレートの香りがする「チョコレートコスモス」をご紹介しましょう。
 この植物はメキシコ原産で、標高2000m位に生育したそうです。どちらかと言うと「礫地」に生育していました。玉サボテンの間に突然咲くような感じだったそうです。優しい花からは想像できません。実はこの花は、定かなことは解りませんが、原産地メキシコでは絶滅しているようです。現在流通しているチョコレートコスモスは、ヨーロッパで挿し芽、球根で育成したものです。ですから、当然親株は一つしかなく、全世界に流通しているものは皆一族です。とても増殖力が弱く、同一個体内での自家受粉は出来ず、他家受粉のみで種を作るそうです。然し、現在ではそれも無理な状況のようです。
 この花は、香りが良く、嗅いでみるとチョコレートの香りが若干します。色といい、香りといい、バレンタインには最適かと思います。然し強敵がいました。それはダリアです。イギリスの王宮植物園にある「メキシカン ブラック」と言う品種のものです。これもチョコレートの香りがするそうです。一般に市販されているようですが、花より香りを楽しむような品種です。
 然し、このチョレートコスモスは、アレンジにいけばなに最適です。花はもちろん、花茎もしなやかで、とても表情が美しいのです。私も一度、京都の池坊の花会にいけたことがあります。自己満足ですが、なかなかイケてました。
 昨今様々な花が私たちの周りにあります。色々な花をいけて、どんどんチャレンジしてみたいです。意外な花の一面に会えるかもしれません。
 
お知らせです!!
今週2月11日(土)  12:00~ 
広島市中区本通  金座街 広島パルコ入口付近 で「フラワーバレンタイン」の催しを行います。
先着3000名様に、可愛い花束のプレゼントを行います。是非この機会に、男性の方、奥様、彼女にお花のプレゼントをなさっては如何ですか?
尚、なくなり次第終了させて頂きます。ご了承ください。(児玉)

2012年2月10日

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花 うたかた ⑰

皆様こんにちは。早いもので、もう2月になってしまいました。また、最近は冷え込みが強く朝晩がつらい時もあります。
 2月は、花き業界には大切な催し物があります。2月14日の「フラワーバレンタイン」です。日本にはバレンタインの日本版があり、女性が男性にチョコレートを贈り、愛を告白するというものです。女性から男性へ一方的な愛の告白です。この習慣は、消費拡大を願う業界の商法から始まったようです。昭和50年代前半から始まったようです。
 諸外国では、男女を問わず恋人や親しい人に贈り物をする日であったようです。本来は、花やケーキ、カードが贈り物でした。19世紀後半イギリスでチョコレートを贈る習慣が起こったようです。
 このバレンタインの起りは古く、ローマ帝国の時代に遡ります。女神ユノ(全ての神の女王、家庭と結婚の神)の祭事が2月14日で、その祭りの中で娘が名を書き、それを男子が引き、祭りの最中はパートナーになることが定められていました。その後多くのカップルが恋に落ちたそうです。また、ローマ皇帝クラウディウス2世の時代、兵士の婚姻が禁止されていました。その禁を破り、キリスト教司教のウァレンティヌスが密かに婚姻させていました。その罪でウァレンティヌスが捕まり処刑された、ユノの祝日、その日が2月14日でした。それが縁で、恋人の日になりました。これがバレンタインディーの始まりです。
 私共花き業界が挙って、2月14日には男性から女性に花を贈る活動を行います。当然、広島でもその催しを行います。2月11日(土)12:00~14:00 中区本通 金座街広島パルコ入口付近で花束の無料配布を行います!是非男性の方々いらしてください!!お待ちしております。
 男性が花束を持って歩くことには抵抗があるかもしれません。私自身も以前はかなり照れくさく、やっと最近持ち歩くことにかなり抵抗がなくなりました。若干の抵抗があり花ばかりだと恥ずかしいと思い、最近は葉物や枝物を取り入れて花束を作って頂きます。今回は、コデマリと月桃の葉をバラと合わせて作ってみました。
 女性が花を頂くことにはいやと言うことはあまり聞きません。むしろ喜んで頂けると思います。近いうちに男性が花束を持って闊歩して、女性に花をプレゼントする日を多く見ることが出来ることを期待しております。美しい女性に、美しい花を!!(児玉)

2012年2月1日

広島ブログ

花 うたかた ⑯

皆様 こんにちは。早いもので睦月も中旬も過ぎ、大寒も目の前になってきました。然し、市場はもう春の花で一杯になっています。ラッパ水仙、菜の花、チューリップ等、春を代表する花のオンパレードです。皆様も御存じの通り、花のみに限らず花木にも「蒸かし物」として春の魁で出荷されているものが多く有ります。桃・レンギョ・サンシュユ等ですが、その中に「桜」があります。今週は「桜」をご紹介したいと思います。
 今現在、市場には東北から「啓翁桜」が出荷されています。この啓翁桜は、花の色がとても美しいものです。何故寒い東北でと思われるでしょう。それは、木々の持つ素性を活かしたものなのです。東北の秋は早く、植物にとっては休眠の時期に当たります。その時期から美しい花を咲かせる春への準備を始めるのです。暖かい地方に比べると、より早く来春の花への準備を始めているのです。私たちは、これを「寒に会う」と言っています。
 そのため、早くにハウスに入れ蒸かしても美しく開花してくれるのです。「寒」に会う時間もある程度必要になってきます。それと保温の温度の設定も必要になります。それは生産をされている方々の研讃の結果だと思います。

 桜自体、非常に多くの品種があります。自然交配することでも知られています。実はこの「啓翁桜」ですが、品種改良された物です。支那桜桃と彼岸桜の交配です。ですから、枝も直ぐやかに伸び、形の美しいものです。その名前は、この桜の傑出者の名前からのようです。その素性から、アレンジや御稽古花に人気があり、また装飾の花にも人気があります。本来桜は大らかに大木になります。寿命も長いものが多く、各地に樹齢を誇るものがあります。枝垂桜や彼岸桜等、皆様方の周りにもあろうかと思います。春になると私達を夢の世界に誘ってくれます。夙に有名な「染井吉野」もその代表格です。然し、この染井吉野の歴史は然程古くありません。江戸時代末期から明治初期に江戸彼岸桜と大島桜を交配した桜です。その後花の見事さで全国的に拡がったものです。通常の桜は、結実し種を残すことにより種を絶やすことなく現在に至っていますが、染井吉野は結実することがなく、人手による接ぎ木により現在に至っています。不思議なものですね!私達の周りには、まだまだ多くの知らざれる事が沢山あります。そんなことも考えながら、植物を紹介できればと思います。(児玉)

2012年1月24日

広島ブログ

花 うたかた ⑭

皆様 あけましておめでとうございます。今年もこのコーナー、不定期ながら続けて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 昨年は、未曽有の災害が起きました。この災害で命を落とされた方も数知れず、様々な方に被害が及びました。亡くなられた方々のご冥福を祈ります。然し、被害を受けられた方々の復興に掛ける意気込み等、元気な声がマスコミから聞こえてくるととても嬉しく思います。
 今回は「葉ボタン」をご紹介したいと思います。ハボタンと言う名で皆様方に親しまれていますが、何故?と思います。それは名前の由来から来ています。葉の様子がボタンの花に似ているからだそうです。日本人は名前つけるのが上手いと思います。
 葉ボタンは、アブラナ科の植物です。要は、キャベツ・ブロッコリーと同じ仲間です。よくよく見ると・・・。ちょっと硬いかもしれませんが・・・。
 葉ボタンの歴史も古く、江戸時代の貝原益軒の書物にも記されており、私達には馴染の深い植物です。江戸中期に様々な植物が品種改良され始めた中の一つのようです。渡来の時期は、鎌倉中期または江戸時代初期と言われています。
 今回は、その葉ボタンを使ってアレンジをして見ました。最近は、吸い上げの色付きの葉牡丹も多く出荷せれており、既存のイメージを一新する葉ボタンもあります。是非一度アレンジに使って見てください。
 一年は早いものです。夏から書きはじめ、あっという間に年の暮です。一年間、様々な花に出会い、様々な花を活けてきました。最近は心の余裕がなく、花と話が出来なく少し寂しい思いをしています。冒頭にも書きましたが、来年こそは、美しい花がより美しく見えるような心のゆとりを持ちたいものだと思っています。(児玉)

2012年1月3日

広島ブログ

花 うたかた ⑬

皆様 こんにちは。週間天気予報では、全国的な冷え込みが予想されています。巷では、インフルエンザの流行の兆しが報じられてもいます。皆様、呉々も風邪を召されませんようお気をつけください。やはり、手洗いと嗽ですね。然し、植物は其の術を持ちません。以前より山を見渡すと処々に立ち枯れの木々を見ます。特に近年は、様々な環境の変化や私共人間が排出するガス等により、より植物の生育環境の劣化が見受けられます。
 広島は、以前は「松茸の産地」とした全国に名をはせていました。最近は、収穫の表年、裏年はあるものの、以前に比べると収穫量が落ちているようです。山の維持管理も然り、病害虫の影響もあります。
 然し、「松」は私達日本人にとってはシンボルツリーなのです。古く太古の時代から、松は神々が降り立つ場所として信仰の対象とされました。名前の由来も、神が降り立つのを「まつ」に由来するとも言われています。常緑でもあることから、いつまでも変わらない緑葉ということで、いつまでも元気で長寿の意味をも持ちます。また、混乱期の折には、燃料とした私たちを支えてきました。そんな「松」は、切り花、造園の世界では切っても切り離せないものでもあります。
 いけばなの世界では、三木(松・檜・伊吹)であり、その頂点を極めている。前述の如く、常緑で縁起が良く、手に入り易い花材であったのです。(現在はかなり難しくなりました。)と言うことは、私たちの身近に如何に多く有ったかということです。実際いけばなに使ってみると、作品が締まってくるのです。
 先日、恒例の正月用「松市」が催されました。今年は様々な出来事がありましたが、お陰様で活況のうちに終わることが出来ました。その中で一番扱いが多いのは「若松」です。
広島には、兵庫・愛媛・茨城等松の産地から入荷いたしました。この若松、出荷までに約3~4年を要します。その他の松は、それ以上の年数を要します。
 縁起を担ぐ松ですが、松脂がついてなかなか厄介です。然し、簡単に取れる方法もあります。それは微温湯です。暫くつけて、固形石鹸で洗うと簡単に取れます。私も松を活けていると、この松脂に泣かされます。少し気を付けて行うと大丈夫です。嫌がらずに、今年は松のアレンジに挑戦してください。参考までにアレンジをして見ました。松は小さく使いましたが、最近は寿松と言って短い葉の松もあります。様々な松も沢山出回っています。お好みの松を探して見てください。

2011年12月10日

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花 うたかた ⑫

 皆様 こんにちは。早いもので師走に入りました。年々冬の気温が高くなっているようですが、季節を察知して営みを繰り返す植物達は、私たちに着実に冬の訪れを知らせてくれます。そのような花々の中で、冬の女王をご紹介しましょう。
 「陰の花、水仙に限る。」と言われ、花木の全盛の時期の草花は「水仙」を於いて他にありません。現在は、栽培技術の驚異的な躍進のお陰で、私たちは年中様々な花を見ることが出来ます。冬でも、春の花や夏の花が生産されて、私達の目を和ましてくれます。心の癒しになっています。然し、季を重んじ、当季にのみその美しさを見せる花も沢山あります。私達も、美味しい食物を頂きますが、旬に頂くのが一番美味しいと思います。珍しさのみを追求することも必要なのかもしれませんが、花も当季に見る美しさは格別と思います。
 日本水仙として各地で親しまれていますが、原産地はどこなのでしょう?日本と名が付いていますので、つい日本と思ってしまいますが、実は遥か地中海沿岸が原産なのです。様々な文物と同じようにシルクロードを経て、中国に辿り着いたようです。それから海を漂い日本に漂着したようです。日本海側に自生地が多いのはそう言う理由です。
 花葉も美しく、花弁は白く、内側の3枚は萼の変化したものです。葉は、直ぐやかに伸び、冬の寒さに凛と佇む姿は「真」の形相を呈しています。いけばなの世界でも、一種類でいけることを許された格の高い花として扱われています。
 花の美しばかりではありません。馥郁たるを放ち、私たちを魅了してくれます。この時期、ついこの香に魅かれ、暫し手を止めることがあります。また、姿も素晴らしく、直ぐく伸びあがる葉、その中央に咲く可憐な花。水に映し出されて仙人の姿と見紛うようです。(水仙の名前の由来と言われる。)冬の寒さに耐え、命の強さを感じます。
 水仙は、なかなかうまく活けることが出来ません。いけばなの世界も同じで、松、水仙、杜若が上手く活けられれば・・・と言われています。私共が家庭でいけるにも、花瓶に挿すと花瓶の底まで落ち、なかなか格好にならないものです。そんな水仙を身近でアレンジできると良いといつも思います。そんな思いをアレンジにして見ました。給水性スポンジに挿すときに一工夫です。花は茎の中心部が空洞になっており、スポンジに挿し難いため、あらかじめ竹串か楊枝を挿したい角度に挿して於き、そこへ花を挿し少しスポンジにも入れます。葉も同じ要領で、楊枝か針金を使うと良いと思います。
 「冬の花」は水仙に限ります。今年は是非試みてください。香りと姿をご堪能ください。

2011年12月5日

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花 うたかた ⑪

皆様 こんにちは。冬を呈する頃となりましたが、年々寒さが薄れるようにも思えます。
 この時期に似合う色があります。寒さを感じるかと思いますが、「ムラサキ」が心を引き締めてくれます。ムラサキ色の花は数々ありますが、今回は「バンダ」をご紹介したいと思っています。
 ラン科の植物は沢山あります。世界には700属5000種が認められています。そのうち日本には75属230種あります。ランは、美しさの代表のように言われ、実際美しい花が多いのです。そのため採取され、絶滅に瀕する種も多くあります。すべての花は、自然に咲いているからこそ美しいのです。ラン自体は、南極を除く全ての大陸の温帯から亜寒帯に自生しています。裸子植物の中では、一番最後に地球上に現れた植物です。その為、それまでに誕生していた植物に良い環境を占領されてしまいました。ランは、その残った過酷な環境で生息することになったのです。実際ランの生育環境は、ある意味過酷な暑さや湿気の中にあります。
 「バンダ」は、ムラサキ・ピンク・黄と色が鮮やかに咲く花です。東南アジアに自生し、約60種が知られています。多くは樹木に着生する着生植物です。ランの中でも耐寒性が強い種類ですが、5℃は必要です。また多くのランは塊茎を持っていますが、「バンダ」はそれを持っていません。
 この4~5年、よく「花会」で見かけます。その鮮やかな色合いは、作品にインパクトを与え、観客の方々を魅了しています。幾つもの作品に使用されていますが、ムラサキの持つ神秘的な色に敵うものはない様です。
 今回は、モミジとバンダを合わせてアレンジをして見ました。色彩的にはかなり際どい取り合わせですが、意外に美しく鮮やかでした。今後も色々なチャレンジを行ってみたいと思います。

2011年12月5日

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花 うたかた ⑨

皆様 こんにちは。11月も半ばを迎え、木々の色も変わり季節の移ろいを感じる頃になりました。然し、例年に比べると紅葉の鮮やかさが・・・・・。その紅葉が終わると、木々は寒々として、目につき始めるのが蔓(かずら)です。この蔓、なかなか厄介なもので、他の植物に絡みつき木々を枯らすこともあります。そんな蔓物も私達の生活に密着しています。
 蔓が全てではありませんが、皆様よく御存じの「唐草文様」は蔓をベースにしています。「唐草」は、古くメソポタミアやエジプトにその原型を見ることが出来ます。つい「唐草」と言う字を見ると、古く中国から発した文様の如く思ってしまいます。多くのものが伝わって来たのと同じように、シルクロードを経てやって来ました。
 欧州では、「アラベスク」として親しまれています。「唐草」には、ロータス・パルメット・アカンサス等あります。その他の多くの植物を取り込み、唐草文様を創りあげています。唐草文様になった植物以外のものもそうですが、その生命力の強さに「繁栄」を当て嵌め、身近にそのデザイン化した文様を於いたのです。
 それをより身近に、簡略化していったのが日本人なのです。主な種類に、「蔦」・「忍冬」・「葡萄」、仏教の影響もあり「蓮」・「水蓮」等があります。少し変わったところでは、マツボックリ・ユリの花・月桂樹の葉もあります。
 その中で、「忍冬(スイカズラ)」について少しお話してみましょう。スイカズラの名前の由来は「吸い葛」に由来し、花を咥えて甘い蜜を吸っていたことに始まります。砂糖のない日本では、砂糖代わりに使用したとも言われています。英名のHaneysuckle(ハニーサックル)がそれを表しています。他にも利尿・鎮痙に薬効があり、かなり日本人には身近な植物だったようです。
 普段何の気なしに接している植物ですが、私達にはとても重要な且つ身近なものなのです。そのような植物をより身近に置き、文様化していった人々。植物の大切さを感じているからこそのことだと思います。私達現代人も、もう一度周りの植物に目を向けてみたいものです。(児玉)

2011年11月16日

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花 うたかた ⑧

皆様 こんにちは。10月31日に感謝祭を迎え、いよいよ11月に突入です。最近よく思うことがあります。年々歳々1年が早く過ぎていくような気がします。特にこの一、二年よく感じます。やはり年ですかね?
さて、今回は「カボチャ」をご紹介します。市場には早くから出回っています。とても大きいものから小さなものまで、形も種々様々なものまで枚挙暇がありません。一つ一つ見てみると、なかなか愛嬌のあるものです。
このかぼちゃは、本来飼料用に栽培されているものです。オレンジ色のものが主流です。私たちが食べる「南京」はとても表皮が固く、煮物にする時怪我をしそうになります。然し、このカボチャは少し柔らかいような気がします。実際カービングしてみると、わりに細工しやすいものです。不器用な私でも簡単に細工出来ました。
現在栽培されているカボチャは、大きく分けて3種類あるそうです。「西洋カボチャ」・「東洋カボチャ」・「ペポカボチャ」です。感謝祭に使うカボチャは、ペポカボチャだそうです。ズッキーニも同種とのことです。
感謝祭(ハロウィン)は、もともとヨーロッパを起源とし、ケルト人の行う収穫感謝祭が広まったもののようです。またある意味、日本のお盆のような行事も含まれているようです。日本に入ってきたのは定かではありませんが、秋の行事として行われるようになったのは、2000年以降だそうです。その後徐々に浸透して行き、現在に至っています。愛らしいランタンが印象的で、人気を博しています!
 今回はそのカボチャを、花器に見立て、赤いグロリオーサをランタンの明かりに例えてアレンジをして見ました。カボチャはどっしりしており、花器としても使えます。花の美しさは、様々なものに例えることが出来るような気がします。私も、花の美しさに習い、心美しく生きていきたいものです。(児玉)

2011年10月31日

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花 うたかた ⑦

皆様 こんにちは。久しぶりに何事もない日々が続いているような気がします。季節の巡りも早く、広島の地にもマツタケの声をちらほら聞く候になって参りました。

 さて、今回は「カーネーション」にスポットを当ててみましょう。この時期に何故と思われる方もいらっしゃるかと思われますが、実はNHKの朝の連続テレビ小説つながりでのご紹介です。花言葉は、「情熱」・「母の愛情」と言われています。間違えなく「赤」のカーネーションには情熱を感じます。

 カーネーションは、江戸時代初期以前に渡来しました。当初はなかなか日本に(日本人)馴染まなく、寛文年間の四代将軍家綱の時代に再渡来して根付いたようです。当初は「アンジャ」(蘭)と呼ばれたようです。とても鮮やかな花だったのでしょうね。

 カーネーションの語源は、CORONA(冠)に由来するそうです。花の形が似ているからという説が有力なのです。ナデシコの総称「ダイアンサス」は、「神の花」という意味があるそうです。また花の色から、肉の色を連想したとも言われています。17世紀のイギリス、オランダでは、既に300種以上の品種があったと言われています。

 母の日だけに尊ばれる「赤いカーネーション」。そんなカーネーションにも、歴史があります。

 赤いカーネーションとキイチゴでアレンジを作ってみました。意外にも綺麗なのです。意外や意外!!江戸時代の人々が「アンジャ」と名付けた理由がわかるような気がします。私たちは、つい固定観念に捕らわれてしまいます。花の持つ素敵な美しさを忘れがちです。赤いカーネーションを見てそのことを思いました。

 「情熱の赤」、先日見たアルゼンチンフラメンコの踊り子を連想しました。いつまでも情熱を持ち、生き続けたいと思います!(児玉)

2011年10月19日

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花 うたかた ⑥

皆様 こんにちは。一週間は早いものです。先週の台風による災害がうその様に思え、急に秋めいてきました。お亡くなりになられた方のご冥福と、被災された方の一日も早い復興を祈念しております。

さて、今週は北海道の「スズバラ」を御紹介したいと思います。

報道ステーションで、スズバラ ローゼ・セテゲラをご覧になった方もいらっしゃると思います。赤い実が鈴成りに多くの実を付けています。秋をイメージするには、とても良い商材と思います。

 実はこの「スズバラ」は、北アメリカの生まれです。明治時代に北海道の札幌に根付き、その美しさに惚れた北空知の方が持ち帰り、そして栽培が始まりました。凡そ35年前の話です。栽培条件が合い、年間に約6000本の出荷があり、全国に出荷をされています。

 花は、私達が実から想像する以上に可憐です。単弁のピンクの花です。実は直径1,0~1,5cm位の大きさです。私達が普段見ているのは、赤い魅惑的な実だけなのです。さぞ花の時期も奇麗なのでしょうね!然し、美しい物には刺がある!!これが結構痛いのです。気を付けて飾ってくださいね!

 最初に「スズバラ」に出会ったときに思ったことがありました。実は奇麗なのに、この枝の太さは!?どういう風に活けると、この「スズバラ」が生かせるのかな?枝ぶりをどう生かそう?かと思いました。結局、素性を活かすことにしました。下手な小細工より、在りのままの方が良いように思えました。何事も自然が一番です。

 出荷時期も短く、9月~10月迄であっという間です。毎年使ってみたい花材ですが、たまに気がつくと出荷が終わっています。何度か寂しい思いをしました。  青果、花、一部の鮮魚は、通年で回っており、私達の生活に潤いを与えてくれます。季節を見紛い、何時が旬なのか解らなくなります。全てではありませんが、実物はその時期にその旬を迎え、私達を楽しませてくれます。豊穣の証でもあるように思えます。美しい時期(旬)に、美しく飾り付けることが出来ると良いですね!(児玉)

2011年10月1日

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花 うたかた ⑤

皆様 こんにちは。一難去ってまた一難!昔に比べると、台風の本土縦断が多く大変です。先週一週間の出来事ですが、私たちの想像を超える被害が起きて驚くばかりです。毎時、毎日の情報の大切さが身に沁みます。これ以上の被害が出ないことを祈念します。
さて今週は「コスモス」の紹介です。この時期になると、様々な場所で秋の花の情報が開示され、美しさを競っています。その中でも「コスモス」は群を抜いて多いと思います。
コスモスの原産地はメキシコの高原地帯です。私達が通常コスモスと称しているものは、種としてオオハルシャギクを指します。また「秋桜」とも言われています。桃色、白、赤等の一重の花を咲かせます。舌状花が丸まったものや、八重咲きの品種も作りだされています。
18世紀末に、メキシコからスペインに送られコスモスと名付けられました。その後日本には明治20年頃に渡来したと言われています。栽培自体は、大正時代から始まったようです。オオハルシャギクの他にも黄花コスモス、チョコレートコスモスと有り、秋の風情を醸し出しています。
またこの時期には、様々な場所で「コスモス」をメインに観光施設を飾りつけています。外来種の植物で、これ程日本の秋に馴染んでいる植物もあまりありません。秋の七草に匹敵する群生美を持ちます。
私は、いけばなを習っていますが、この時期の花会が処々で行われます。大きな作品には少し無理なようですが、小さな作品には多くの「コスモス」が生けられています。秋を演出することが容易に可能なことが挙げられます。色・形・風情が秋に相応しく思われます。かよわい花ですが、不思議な存在感を持つ花です。
然し、生態は強く、黄花コスモスはオオハルシャギクを凌駕する繁殖力を持っています。可愛い顔をしていますが、なかなか強かです。
私たちも、ある意味かよわいものですが、コスモスのごとく強かに生き抜いて生きたいものです。(児玉)

2011年9月26日

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花 うたかた ④

皆様 こんにちは。台風も過ぎ秋の季にはなって来ましたが、なかなか日本列島は涼しくなりません。沖縄には台風が接近しており、夏の気圧配置が続きそうです。涼風を待ち焦がれる日々です。
さて、今回は「北信州の枝物」を御紹介します。JA北信州みゆきから出荷されているものです。長野県飯山市にあり、長野の中でも北部地域です。圃場自体は、標高300m~800mくらいまでにあるそうです。盆地であるため、気温の日較差を利用して発光の良い素晴らしい商材を作出されています。千曲川を懐に抱き、穂高を望み、広島在住の私にすればBEST VIEWのように思いますが?!
では、一つ一つ紹介をしていきましょう。先ずは「カールグラスウィロー」です。
まさに柳(ウィロー)です。その葉が突然変異でカールしたものを選りすぐり、製品化したものです。別名をメガネヤナギ、勾玉柳とも言われています。最初に見た時は・・・。然し、ゆっくり見てみるととてもひょうきん姿で、何となく使ってみようかという気になりました。
 次にフィソカルパス・ディアボロです。バラ科の植物で、和名をテマリシモツケと言います。葉表が赤茶色で、裏が白(薄い緑)です。この時期とてもおしゃれな色合いです。北アメリカ北東部原産で、耐寒性には非常に優れています。葉もほどほどの大きさを持ち、アレンジには最適なような気がします。
 最後にウェイゲラです。タニウツギ属で、日本及び朝鮮半島、中国に約10種分布しています。生態も環境に即し易く、平地から2000mくらいの山地まで分布しています。主に日本で種の分化が進んだ様で、概ね7種あるそうです。JA北信州みゆきから出荷されているものは、突然変異の葉の色合いを園芸品種として栽培したものです。
 以上の3種類は、枝ものとしての使い方もありますが、私は「葉物」としても使えるような気がします。それ程個性を持った枝もののような気がします。使い方も固定観念に偏らず、色々な角度から植物を見つめると良いと思います。部分の抽出をして見るもの一つだと思います。ある意味「葉物」は部分抽出なのではないかと思います。
 なかなか広島にお目見えし難い植物(切花・鉢物)もまだまだ沢山あります。出来る限りそう言う植物を、広島に紹介したいと思っています。その中から、皆様の趣向に合う植物を探しだして頂けるくらいに、広島の市場に花が溢れるよう頑張りたいです。(児玉)

2011年9月16日

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枝物歳時記 ⑨

 皆さん今日は。9月は暦の上では秋ですが、まだまだ残暑厳しい日が続きます。白露、重陽、仲秋、敬老、秋分と季節を告げる暦の節が沢山あります。また、豊穣の季でもありますね。寝苦しい夜とも間もなくお別れです!ところが、何と台風の中四国縦断で、各地で大変な被害が出ています。お亡くなりになられて方のご冥福と、所在の判明されていない方々の一日も早いご無事を祈念しております。御蔭様で、広島は然程影響がなく助かりました。
 さて、今回は「栗」を御紹介します。クリは、ブナ科クリ属の総称です。北半球の温暖な地域に広く分布しています。その種子を食用に様々食しています。概ねの種は、とても大きくなるようです。樹高は20m~40mと言われています。古くから私達の身の回りにあり、縄文時代から食糧として食されていたようです。南ヨーロッパも森林地帯では、澱粉の多い種子を小麦粉の代わりに使っていたようです。日本に於いても、カチグリとして乾燥させてクリを利用していました。語呂から縁起も良いとの理由もあるようです。開花時期は6月頃です。クリの語源も面白く、落ちた実が石の様な事から、小石を意味する古語「くり」が転訛したとの事です。
 生け花の世界でも、秋を代表する実物の花材です。この時期各処で花会が催されますが、必ず活けられています。なかなか風情がありますよ。枝ぶりを活かして見たり、栗のイガのみを使ってみたりして、作品にアクセントを与えてくれます。
 また、木材としても利用されます。クリの木自体とても堅く耐久性が高いのです。どちらかと言うと、高級材に属するようです。耐久性の高さから、風雨に曝される鉄道の枕木に利用されます。同時に薄く剥がし易いことから、屋根葺き用の薄板に使われたそうです。かつては銃床の材料にも使用されました。
 食糧としても、この時期欠かせない食材ですね。代表的なのが丹波栗ですね。大阪原産の品種がもともとで銀由、銀善と呼ばれていますが、現在は「銀寄」に統一されたとのことです。これもまた品種改良が進み、健康食品として人気が高いものです。 私達の体にも良く心の癒しにもなる植物がまだまだあるように思います。そんな植物を探して、人生楽しく過ごしたいものです。

2011年9月14日

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花 うたかた ③

 皆様 こんにちは。先日の台風12号では、甚大な被害が出ました。お亡くなりになられた方、行く方の不明方が沢山いらっしゃりとても驚いています。お亡くなりになられた方のご冥福と、行方不明の方々のご無事をお祈りいたします。
 さて、今回は「重陽の節句」と「仲秋の名月」が続いて訪れます。重陽の節句が9月9日(金)、仲秋の名月が9月12日(月)です。
 「重陽の節句」は、別名「菊の節句」と言われます。旧暦では、この時期「菊」の花がとても美しい時期です。まさに旬です!古来から、菊の美しさは人々を魅了してきました。美しさのみならず、菊の花の香りも楽しまれました。宮中では、重陽の節句の時期に、菊の花に綿を被せ、それを夜露に合わせていました。その綿に香りを移し体を撫でていたりしていたようです。中国では、不老長寿の薬としての信仰があり、鑑賞用としてではなく薬用として栽培されていたようです。という事から、平安時代には重陽の節会という行事が行われ、菊の香りを移した菊酒を飲み邪気を祓い長命を願うと言う風習もあったようです。現在は、仏事の花としてかなり流通していますが、以前は様々に私達の身の回りにあった花でした。後に品種改良等が進み、現在も菊人形展等が催されています。現在は、薬用ではなく鑑賞用として私達の目を和ましています。
 「仲秋の名月」は、ススキと団子のお飾りで代表されます。月を愛でるということは、古く縄文時代からあったようです。中国から仲秋の十五夜に月を見る祭事が伝わると、平安時代頃から貴族の間で観月の宴等が催されたようです。別名を尾花と言い秋の七草の一つに数えられています。また、私達の生活には密接な植物で、屋根を葺く材料とされていました。その為茅を管理する組織も村々にあったようです。炭俵、草履、箒にも利用されました。多くの植物が薬用として使われてきましたが、ススキは私達の生活を支えるにあたって、数多くの用具を作るに当たっての必需品でした。然し、何故御月見にススキなのでしょうか?「備後国風土記」の逸文にある「蘇民将来」の神話に事を発しているようです。
その中に、蘇民将来に心安く宿と提供し、貧しい中でもてなしをした領民に茅の輪(ちのわ)を授けた。その茅の輪を付けた領民は、疫病から身を守られたそうです。その茅(ち)は生命力が旺盛で、神秘的な魔除けの力を有すると考えられました。それが後々大祓として6月と12月に行われ、6月の大祓が夏越の祓、夏越の神事として残りました。その神事に神話の茅が使われ、夏越の祓いに「茅の輪潜り」(ちのわくぐり)を行うようになりました。それが家庭にも持ち込まれたのではないかと思います。それが仲秋のススキに繋がっているように思います。一説ですが、ススキの「スス」は葉がまっすぐ伸びる姿、「キ」は芽が萌え出る意味を持つそうです。
 昨今は、気象状況の異変で様々な出来事があります。私達も、植物のように生命力旺盛に生き抜きたいですね!(児玉)

2011年9月8日

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花 うたかた ②

皆様 こんにちは。処暑も過ぎたのに、なかなか秋風が吹きません。今週も暑さがぶり返すとの予報が出ています。また、台風もやって来ていますね。
 さて今週はケイトウを御紹介します。ヒユ科の一年草の植物で、原産はアジア・アフリカの熱帯地方とされています。学名は「燃焼」と言うギリシャ語に由来します。なかなか特徴を掴んでいますね。(児玉)
日本には奈良時代に中国を経て渡来し、嘗ては「韓藍」と呼ばれていました。花穂の状態から、羽毛・久留米・鶏冠等の系統があります。花と葉はアフリカと東南アジアで食用にされており、日本でも食用植物として栽培されていた時期もあったようです。お隣の韓国では、穂粒は豚の飼料にして、根や茎は干してネズミ除けに使われているとのことです。
実は、花の様に見える赤い部分は、茎が変化したものだそうです。ケイトウの本当の花は、赤い部分の下に隠れるように開花しています。なかなか解り難いものです。意外な花です。
ケイトウ自体、私達は墓前の花のイメージが強いように思います。然し、古くは生け花ではケイトウを真(中心)にする活け方が伝えられています。花穂がとても印象的だからでしょうね。畑で栽培されていますが、ケイトウが育っている様子を見ると圧巻です。最近ケイトウを見ると、「ヨハネス・フェルメールの青」を連想します。オランダの画家ですが、現存する絵画数は少なく稀少なようです。(あまり絵画に詳しくないのですみません。)
そのフェルメールが描いた絵画の中に「手紙を読む青衣の女」があります。(只今京都市美術館で公開中!!)その「青」がとても鮮やかで美しく印象的なのです。鉱物絵具を使っているようです。その色合いが、ケイトウの鮮やかな色彩(特に赤!)を連想させるのです。(ちょっと余談になりました。)
 最近は、様々な活け方を楽しんで頂きたいと言うことで、生産者の皆様も日々研鑽されて消費者の皆様のニーズに応えられるような色を模索されています。愛知みなみから出荷されている(渥見半島)羽毛ケイトウあたりは、草丈も80cmを超えるものあり、特に花穂は30cmを超えます。今までの花穂あたりの倍はありそうです。それらの色・大きさを使って、ブライダルあたりへの花材として需用を模索しています。今までにないケイトウも現れるかも知れません。(児玉)

2011年9月3日

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花  “うたかた”

 皆さん こんにちは。今回より、花 “うたかた”と題して、毎週水曜日午前11時半にNHK広島で放映されています「ひろもり 新鮮市場」で紹介した「花」を、より楽しく紹介させて頂くことになりました。どうぞ宜しくお願い致します。また「ひろもり」も御覧いただければ幸いです。
 今回は、秋を代表する「リンドウ」を紹介させて頂きます。
リンドウは、リンドウ属リンドウ科の植物です。本州から四国・九州の湿った野山に自生します。釣鐘型の花を、茎の先に上向きにいくつも咲かせます。以前は、田の畔等にアキノキリンソウ等と咲き乱れていましたが、環境の変化によりなかなか見ることが出来なくなりました。
 現在流通しているリンドウは、エゾリンドウは、を品種改良したものです。自然では、草丈が20cm~60cm位ですが、品種改良の御蔭で1mを超えるものもあります。色も様々あり、写真で紹介しているのはほんの一部です。現在市場では、20種程、皆様のお手元に届けられています。
 リンドウ自体、どちらかと言うと栽培は寒・高冷地に適しています。暖地ではなかなか株を維持出来ません。
 また生薬としても有名で、漢方では根を竜胆と言い、健胃剤として利用されます。古名を「エヤミグサ」(疫病草・笑止草)と言います。疫病に効く?のかもしれません。笑止草とも書きますが、おそらく笑いが止まるくらい苦いという理由からきているように思います。
 文献には、和名抄(931~938年)に和名としてニガナ・エアヤミクサとして著されています。出雲国風土記にも著され、「枕草子」にも描写されています。
 リンドウは咲かないとよく言われますが、日が当たると開花します。部屋の中でも、若干陽が射す所におくと開花します。不思議なものです。水揚げは良い方ですが、節の部分が折れやすく、つい節を折って水につけてしまいますが、節の部分は繊維が詰まっていますので水が揚がり難いのです。出来れば、節と節の間を切るか、折ると良いと思います。折ると水に当たる面積が、切った状態より大きくなるので水を吸い上げ易いのです。また花が沢山付いているので、より多くの水分を花に送り込む為にも出来る限り余分な葉は取り除いた方が良いと思います。
 リンドウをはじめ様々な花が、私達の生活に潤いを与えてくれています。身近な食物、生薬、そして心の糧としてです。そんな「うたかたの花」を身近に置いて、ひと時の憩いを持って頂ければ幸いです。(児玉)

2011年8月28日

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枝物歳時記 ⑧

間もなく「処暑」ですが、残暑まだまだ厳しく熱中症の知らせを聞くことがままあります。また、凄惨な事件も起き驚愕の日々です。然し、変わらなく咲く「花」は私たちの和みです。旧盆も終わり、秋に向けていよいよ始動です。茅はススキとなり穂を出し、季節の巡りを感じます。
 さて、今回ご紹介するのは「ナナカマド」(七竈)です。北海道、本州、四国、九州の山地から亜高山帯に、またアジア東北部に分布する植物です。高さは7~10m位になります。5月から6~7月にかけて白い花を咲かせ、早いところでは7月下旬には実を付けます。木の実は、季節が進むと赤く色好き、秋の風情を醸しだします。葉も同じ様に紅葉が進み、とても美しく紅葉し、モミジに匹敵するくらいの美しさです。
 実はこの「ナナカマド」はバラ科の植物です。ちょっと意外ですね。この実はとても堅く、燃え難いことでも知られています。この燃え難い性質から、「ナナカマド」の名の由来もあるようです。大変燃え難く七度竈に入れても燃えないという説が一般的ですが、七度焼くと良質の炭になるという説、食器にすると丈夫で壊れにくいことからも名前の由来があるようです。この様な事に燃え難いとされることから、火災除け、落雷除けの木ともされたようです。然し、実際に燃やしてみると、燃えるのが遅いようですが、それなりに良く燃える!?そうです。
 種類も多く、北半球の温帯におよそ100種分布しているようです。葉裏が粉を吹いたような白色の「ウラジロナナカマド」、中国原産の「ニワナナカマド」、ヨーロッパ原産の「セイヨウナナカマド」、「ナンキンナナカマド」、「ホサキナナカマド」等が知られています。「ナナカマド」、「ナンキンナナカマド」、「ホサキナナカマド」は、生け花花材としてよく流通しています。
 一寸変わったところでは、私達は「ナナカマド」自体堅くて雄々しい樹木に感じます。然し、ロシアでは「ナナカマド」はそのたおやかさから、女性のイメージとして詩や文学に登場します。因みにロシアで男性を指すのは「樫」の木だそうです。然し、耐寒性があり氷点下50~60度になる冬のシベリアでは、樹木の中の水分が凍りつき、樹木が裂けてしまう中、ナナカマドは風に靡きながら厳冬に耐えるそうです。やはり女性は強いのでしょうか?(失礼!)
 程無く訪れる紅葉の秋。目にも鮮やかに紅葉したナナカマドの葉と実を活けて、存分に一足早い秋を満喫して和みたいと思います。(児玉)

2011年8月17日

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枝物歳時記 ⑦

8月8日は立秋に当たります。然し、まだまだ暑さが続きます。気のせいだと思いますが、私が幼い頃には、お盆の頃になると涼しくなっていたような気がします。夏休みには、父方の伯父の家で過ごしていましたので、田舎は涼しかったのかも知れません。それとも、年々年を取って暑さが身に沁みるのかも知れません!?
さて、広島には原爆の日があり、続いてお盆に入ります。様々なお花を持ち、平和公園にお参りされる方々を見かける時期になります。高齢化が進み、お参りに赴かれる方々も暑さの中大変な事と察します。然し、「原爆記念日」は永遠に続くものです。いつもこの時期になると、お参りにお越しの方々に新鮮なお花をお届出来るようにと心掛けています。

その花の中に「ホウズキ」があります。この花は、ナス科の植物で、原産は東南アジアです。他には南欧やアメリカ大陸の温帯に自生しています。主として観賞用や食用に栽培されています。多年草で、草丈は60~80cm位になりますが、通常市場で流通しているものは1m以上です。6月から7月に花を咲かせます。花を咲かせたあと、萼(六角
状)の部分が発達して実を包み袋状になります。
名前の由来も面白く、カメムシが好むことから名が付いたとも言われています。カメムシの古名はホウ、ホオで、カメムシが好きな花なので「ホウズキ」なのです。また、子供が果実を鳴らして遊ぶ「頬」の様子から、「頬突き」(ほほつき)から来たとも言われています。
漢字では、酸漿、鬼灯とも書きます。これは中国語で小さな赤い提灯を指します。英語では、Chinese Lantern Plantと呼ばれます。なかなか的を得た表現ですね。
仏教習俗の「お盆」では、ホウズキの実を提灯に見立てて、枝付きで精霊棚に飾る風習があります。御先祖をホウズキの明かりでお迎えするのです。とても外来の植物とは思えないです。江戸時代から続く江戸浅草の浅草寺の「ホウズキ市」は有名です。花の開花の時期に合わせて、各地で様々なホウズキ市が開かれています。
植物全般ですが、毒性の強くない物は概ね食用や薬用にされ、私達の生活の中に深く馴染んでいます。ホウズキも酸漿根と言われ、咳止め、解熱、利尿剤等に用います。意外なところにも登場します。それは「古事記」です。スサノオの尊が退治したヤマタノオロチの目は、まるでホウズキ(あかかがち)の様だったとされています。やはり日本人の表現方法は、詩情豊かなような気がします。植物との馴染みの深さを感じます。(児玉)

2011年8月9日

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枝物歳時記⑥

暑い日が続きますが、皆様は如何お過ごしでしょうか?夏台風も過ぎ、一時期暑さを凌ぐことが出来ました。でも・・・・。熱中症には気を付けてください!
 今回御紹介するのは、遠く北信州からの出荷の枝物です。
 フィソカルプスとウェイゲラそれとカールグラスウィーローの3種類です。
 フィソカルプスはバラ科の植物で、和名はテマリシモツケと言います。北アメリカ北東部原産で、耐寒性に非常に優れています。品種にもよりますが、特に黄金葉の品種は5月中旬~下旬に鮮やかな黄色を呈します。6月中旬~下旬にかけては花が咲きます。秋から初冬にかけては、新葉は常に黄色ないし黄緑色です。霜が降りると若干色づきますが、なかなか落葉しません。赤い色の葉を持つ「ディアボロ」という品種もあり、赤い色が印象的なフィソカルプスです。
 ウェイゲラはスイカズラ科の植物です。タニウツギ属は日本及び朝鮮半島、中国に約10種分布しています。平地から2000mくらいの山地まで分布しており、本州、北海道を主とする日本海側の山地に多く分布しています。主として日本で種の分化が進み、概ね7種があるそうです。北信州から出荷されるものは、突然変異で葉の色合いが変化したものを品種の選別をかけて、園芸品種として栽培したものです。
 カールグラスウィローは、柳の一種です。メガネヤナギ、勾玉柳とも言われています。葉の部分が丸くカールしており、とても可愛い葉を持っています。小さくても特徴がしっかり出ており、特徴を生かしてアレンジにも有効に使えると思います。
 種々の花が、各地方から送られてきます。各々の特徴を掴み、地域に合った植物を生産出荷されています。自ずから植物の素性を察して生産されることは、当然その植物にとって見れば良いコンディションなのです。それは植物にストレスを与えず、良い環境で植物を育てていることになります。より丈夫な花になるのです。日持ちも良くなります。暑い最中ですが、多少なりとも効果があろうかと思います。今回紹介する3種類も、植物の素性を弁えて栽培されています。旬も大切ですが、植物本来の成り立ちを熟知することの大切さをしみじみ感じます。 今後も、珍しい花や日持ちの良い花等を新鮮な状態でお届けしたいです。最近は、バケットに水を張り輸送しています。これも植物の鮮度を保つものです。より良い状態の花を、日々お届け出来るようになりたいものです。その花を活けて、夏の暑さを吹っ飛ばして下さい。(児玉)

2011年7月27日

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枝物歳時記 ⑤

早いもので、いつの間にか7月になりました。本来ならばもっと早くにと思っていたのですが、色々と調べてみると七夕も地方によって2回あっても良いのではと思いました。  
幼いころは、短冊に願い事を書いておりました。今半世紀を超える年齢になりましたが、願い事もいくつか叶い、恙無く生活をしております。感謝・感謝です。
 さて、七夕と言えば「笹」ですが、どうしてなのかと不図思いました。調べてみると、このころ各所で夏越の祭りが行われます。茅の輪を潜り、無病息災を祈る祭りです。その茅の輪の両脇に立てるのが「笹」です。それが七夕の笹になったようです。七夕自体は、日本・中国・ベトナム等では、節句のひとつになっています。お盆の行事の一つとして行われ、精霊棚とその幡を安置するのが旧暦の7月7日の夜、それに当たるそうです。そういう訳で7日の夕で「七夕」と呼ばれています。そういう理由で、明治以降は、新暦・旧暦と二回の七夕が誕生しました。新暦では、7月7日ですが、旧暦では8月6日がそれに当たります。私の暮らしている広島では、旧盆で行事を行います。ですから暦で言うと8月6
日の夕刻が七夕になります。巡り合わせですが、今年は原爆祈念日にも当たり、精霊をお迎えするには良い日柄です。
 私達は、笹と竹の区別をなかなかつけ難いものですが、見分け方があります。まず竹は、竹皮(桿)が落ちますが、笹は生長しても竹皮が落ちません。また、竹は本来温暖で温潤な地域の植物です。ですから北海道にはありません。帰化植物なのです。笹は日本にも自生しており、耐寒性もあり、この両種は、南はオーストラリアの北部~ヒマラヤ地域またはアフリカ中部にまで及びます。然し、北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカには見られません。土着の種も多いのです。しかし、どちらもイネ科の植物です。
 竹も笹も私達の生活にはとても密着した植物です。竹皮は、オニギリを包む道具の一つになり、竹自体は、器や花器に多く使われます。当然筍は絶品です。また、竹林は防火帯にもなります。帰化植物とはいえ、とても日本の環境に合い、日本人に利用されています。
馴染みの深い植物です。 忘れていました!竹取物語も竹ですね。生活の一部から文化の一端まで入り込んでいます。他の植物ではなかなかありませんね。日本人は、様々なものをうまく利用します。(児玉)

2011年7月13日

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枝物歳時記 ④

いよいよ梅雨に入りましたね。今、筆を進めている時も、じわじわ汗が!?
この時期は、何をさて置いてもアジサイですね!雨に打たれたアジサイ、とても鮮やかあじさいな色を放ち、私達を魅了してくれます。
アジサイ科(ユキノシタ科?)アジサイ属の植物です。学名は「水の器」・「水の容器」と言う意味です。和名のアジサイは、「あづさい」が訛ったものです。「あづ」は「あつ」(集)、「さい」は「さあい」(真藍)が合わさった言葉で、青い花が集まって咲く様を現したのです。私達の周りにあるアジサイは西洋アジサイと言い、日本原産のガクアジサイを改良したものです。
また、私達が「花」と思っているのは、実は萼が変化したものなのです。装飾花と呼ばれています。花は、萼の中心にある小さなものがそれにあたります。とても可愛い花です。なんとなく以外な感じです。
花の色は、土壌の成分で色が決まると言われています。酸性の土壌には青い花、アルカリ性の土壌には赤い花と言われていますが、あくまでも一つの要因でしかないようです。土壌の成分に影響されます。いくらPHが高くても、アルミニュームの含有量が作用するようです。酸性土壌でも、アルミニュームが少ないと青色にならないのだそうです。
然し、残念ながら美しいものには毒があります。通常接している分には影響はありませんが、経口すると危ないのです。植物全般は、多少に拘らず毒性があるものです。切り花でお使いになるには然程影響はございません!御安心ください!
雨に打たれたアジサイの花は格別に美しいと思います。長崎地方では、アジサイの変わった呼び方があります。私達が知っているオペラ「蝶々夫人」の中の人物に、その名前の由来を知ることが出来ます。それはシーボルトの恋人「お滝さん」に命名の由来を持ちます。シーボルトが恋い焦がれた「お滝さん」を、アジサイの花の如く美しいと賞賛しました。それが訛って「オタクサ」と言う名前で呼ばれています。恋人の名前を冠するなんて、私のような凡人には「素敵」としか言いようがありません。因みに私の名前は・・・・・。
アジサイは、よく水が下がり易いと言われます。折角の美しい花が萎れるととても残念です。新芽の部分は、草のように緑の軸を持ちます。その先端に花が咲きます。昨年の軸は、よく見ると木のようになっています。その部分から切り取ると水が揚がり易いです。その部分を叩くと因り良いように思います。ただし、叩いた部分が見た目良くないので!?軸を焼くという手もあります。まだまだ水揚げの方法はありますが、何より水が下がりかけたかなと思ったら、迷わず早めに処置をしてください。私達と同じで、早期発見・早期処置です!美しい花を何時までも身近に置いて下さい。(児玉)

2011年6月18日

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枝物歳時記 ③

小満を過ぎて、いよいよ植物達の活発な活動が始まります。花を咲かせ、私達を楽しませ、そして世を継ぐために実を結実させる。そんな季節ですが、今年は例年になく、様々な植物が、その時期を遅らせています。私達は、「喉元過ぎれば熱さ忘れる!」なのですが、植物達はそうはいきません。色々な準備をして、次の世代に繋いでいくのです。早春の寒さが応えています。特に枝物はそれを感じます。

そんな中、今年も「スモークツリー」の出荷時期を迎えました。別名を「はぐまのき」と言います。ウルシ科の植物で、原産は中国中部、ヒマラヤから南ヨーロッパに分布しています。高さは3m~5m位になります。枝葉を付け、とてもボリュームのある木です。皆さんが花と思われている部分は、名前の通り煙がたなびいているようにフワフワ感があり、ある意味とても大きな木の様相を呈しています。
実は、花と思しき所は花の柄が細長く伸びたところです。花自体は不稔花のものもあり、その花柄が伸びたものです。本来の花は非常に小さく、直径3mmの花弁5枚で形成されています。
「はぐまのき」の由来ですが、はぐまは「白熊」と書きます。黒だと「黒熊」(こぐま)、赤く染めると「赤熊」(しゃぐま)と言います。払子(ほっす)(仏具)や、旗・槍・兜等の装飾に使います。その払子に形が似ていることから、「白熊の木」(はぐまのき)と命名されたようです。
婚礼の花や祝の花、ブーケ等に使用されます。また、生け花の世界でもよく活けられます。ボリューム感もあり、使い勝手が良い花です。色も様々、ピンク、ホワイト、グリーン、レッドとあり、皆様のお好みの色を選べます。大きさも様々あり、大きいものは1m以上、小さいものは60cm位まで用途に合わせて購入出来ます。大きく飾るも良し、小さくテーブルに飾るも良し、枝物と言う観念を外して活けられます。つい枝物だから大きいし活け難いと思われますが、花の部分だけを使っても良いし、全体を活けてもイケます。枯れて乾燥しても、ドライフラワーとして利用できます。二度使えます。

是非アレンジに使ってみてください(児玉)

2011年6月1日

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枝物歳時記 ②

  皐月を迎え、巷はゴールデンウィークとなり来ました。東日本大震災で犠牲になられた方のご冥福をお祈りし、今現在も被災生活を強いられておられる方は、一日も早い復旧を祈念します。今回ほど「普段の生活」がしみじみ良いものだということを思い知らされる日々です。
  今年は例年になく寒さの残るこの頃です。日々の温度差が極端で、植物にとっては(私達にとっても)辛い春から夏への候です。
  やはり花の生育も、全てではありませんが遅れており、例年より少し様子が違うように感じます。しかし、植物は強いものです。いつの間にか芽が出、花が咲いてきます。その姿を見ながら日々を過ごしている私達は、とてもとても幸せです。
  今回は、「ビバーナム スノーボール」を御紹介します。
 
 スイカズラ科ガマズミ属の耐寒性落葉低木です。樹高は約1,5m位になります。別名をセイヨウテマリカンボクとも言います。花の全容は、まるで白いアジサイのようです。蕾の時期は、シャーベットグリーンで爽やか系の色合いです。開花が進むと、徐々に白に代わっていきます。よく似たものにオオデマリがあります。別名
テマリバナと言います。この花も同じガマズミ属の花です。葉の形状も違いますが、ビバーナム スノーボールは枝がしなやかで、花は垂れ下がるように咲きます。水揚げも思いのほか良い花です。垂れ下がるように花が咲くため、皆様方は水が揚がってないように思われていますが、実はしっかり揚がっています。御安心ください。花首を触ってみると、おそらく花軸が固いと思います。それは水が揚がっている証拠です。葉もそれなりにありますので、多いようであれば少し取り除いて下さい。如何しても水が揚がり難い時は、軸を金鎚のようなもので砕いて水に当たる表面積を増やしてやると水が揚がり易くなります。
  日当たりの良い場所、半日陰の場所、いずれでも育ちます。よく肥えている土壌と温かい場所を好みますから、南向きか北風の当たらないところに植えたり、また鉢を置くと良く育ちます。挿し木でふやすことも出来ます。
切花・鉢植え両方に人気のある花です。然し残念なことに、5月上旬には一気咲いてしまい、ちょっと気を許すと花期を逃してしまいます。素敵な花は、あっという間に咲き、私達に季節の移りを知らせてくれます。(児玉)

2011年5月5日

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枝物歳時記①

 今年度も「枝物歳時記」続きます。今年度第一回目、よろしくお願いいたします。

 いよいよ四月ですね!震災から早や一か月が経ちます。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、行方不明の方々の一日も早い安否確認が進むことを念じております。
  さて、今回は「霧島ツツジ」を御紹介します。この時期に美しい花を沢山咲かせてくれ、私達の目を潤してくれます。広島市中央卸売市場「花満」では、年4回植木大市が開かれます。3・4・10・11月の4回です。今回、霧島ツツジの開花した植木の豪華さにひかれてしまいました。
   語源は、「つづきさきぎ(続き咲き木)」とか「つづりしげる(綴り茂る)」とかが転訛したものです。また、漢字では「躑躅」(てきちょく)と書きます。私には書けませんが、この意味は「行って止まる」、見る人の足を引き留めるくらい美しい花を咲かせるからのようです。
   ツツジ科ツツジ属の植物で、常緑または落葉性の低木です。花も見事ですが、紅葉した葉も美しものです。花は漏斗形をしており、万葉集あたりでは「管士」・「管仕」・「管自」という字を当てはめていたようです。
   霧島ツツジは江戸キリシマとも言い、鹿児島地方の野生種から選抜されたものを、江戸初期1656年に江戸に持ち込まれ発達したものです。その後全国に広まり、生産も明治から大正にかけて盛んに行われた。時代も進み、江戸霧島を親として「久留米ツツジ」が生まれました。
   いけばなにおいても、「壇の躑躅」としていけ継がれています。まさに躑躅(てきちょく)としていけばなをなさる方もそういう風に感じていらしたようです。ツツジの美しさには目を奪われます!!
   沢山の花をつけるツツジですが、水揚げはとても良いです。但し、枝物ですから切り口の部分は十文字に切るか、切り口を鉄鎚等で砕くとより水揚げが良いと思います。
 花は、ほんの一時の美しさでしかありません。現在様々な技術が駆使され、本来の花の時期でない折にも沢山の花が出回っています。然し、果物・野菜と同じで、本来の花の時期に咲く花が一番美しいと思います。またよく花が持つと思います。自然に敵うものはないよう思います。今年は野山で、思いきり「旬」の花を楽しんでください!!(児玉)

2011年4月6日

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枝物歳時記 ⑱

  なかなか春が来そうにない気温が続きますが、皆様は御風邪を召されてはいませんか?私の周りには、風邪をひいた同僚も居り、一寸した流行になっています。
  福島の原発も、放射能汚染が伝えられ、事故の終息も当分先になりそうな様子です。幸にも中国地方という距離のある所に生活をしているので被爆の恐れはありませんが、過去を振り返ると他人事とは思えない日々です。
  さて、今回は「山吹」を御紹介しましょう。本来、花の時期は4月で、低山の明るい林の木陰に群生します。落葉低木と言うことではありますが、茎は緑で細く、柔らかです。樹高は1m~せいぜい2mくらいです。地下に茎を伸ばして群生します。緑の葉に、鮮やかな黄色の花を沢山に付けます。幾ら目の悪い私でも、花の時期には、車を走らせていても山際に咲く山吹は解ります。然し花の時期が短く、気が付くと花を終らせています。この山吹は、御多分に漏れず属の多いバラ科に属します。北海道から九州まで分布しており、中国にも産します。一重のものと八重のものがあり、庭木には八重が好まれるようです。一重のものには実が付きますが、八重のものには実が付きません。白の山吹もありますが、これはバラ科のシロヤマブキ属です。こちらは、樹皮も茶色で木の様相を呈しています。山吹は、いけばなにも多用されます。美しい線と印象的な花。可憐な中に、力強ささえ感じます。シロヤマブキもいけばなに使われますが、茶花にも挿されます。
 
 この「山吹」には逸話があります。大田道灌と村娘との係りです。大田道灌が鷹狩りに出かけた折、俄雨に会い雨宿りをした家で、蓑を所望したそうです。然しその家庭は貧しくて蓑もない位でした。その家の娘が出てきて、山吹の花を一枝差し出したそうです。道灌はその意味も解らず、その行為に怒ったそうです。其ののちそ
の意味を進言され、それを恥じ、和歌の勉強をしたそうです。その歌は「七重八重 花は咲けども山吹の みのひとつだに なきぞかなしき」 実のと蓑の掛詞だったのです。
  この逸話から察すると、八重の山吹には実のならないことを知っていたということです。自然に密着した生活だからこそ解ることです。風情を弁えた御和歌です。実はこの和歌は、醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれた歌です。古くから親しまれた花でもあります。
  身分の高い・低いに拘らず、昔の方々は自然に密着した生活をされていたようです。私たちの周りにある植物は、私たちの生活の指標となっているだと思います。また一つ植物の違う面を見たような気がします。(児玉)

2011年3月31日

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枝物歳時記 ⑰

夜間はまだまだ寒さが沁みますが、春分と間近となり春の節目が訪れています。皆様は如何お過ごしですか?私は、二月下旬に行われた広島の花卉業界全体で行う「花の祭典」が無事終了しまして、少し安心し若干体調が!?イマイチです。然し、御蔭様で沢山の方にお出で頂き有難うございます。

 然しながら、東北地方では未曾有の災害に見舞われ、当該地方の方々は大変な日々を過ごされ、またお亡くなりになられた方も数知れずとのこと、御冥福をお祈りいたします。

八重桜 さて、市場は冬の蒸かし物(ハウスで早く咲かせる)も盛りを迎え、桜・レンギョ等の様々な花木が出荷されています。今回は「八重桜」を御紹介したいと思います。

八重桜は、家桜とも言われており、園芸品種が殆どです。広島では、佐伯区の造幣局(佐伯区五日市)がとても有名です。色も様々で濃いピンクから薄いピンク、黄色と私達の目を楽しませてくれます。元々八重桜は、奈良時代、聖武天皇の御世に天皇自身が三笠山で見出され、「奈良の八重桜」として世に知られるようになりました。一条天皇の御世には、八重桜の奪い合いもあったようです。現在まで伊賀上野では、「奈良の八重桜」の花守(花垣の庄)の家系が続いているそうです。「いにしえの 奈良の都の八重桜 けふここのへに にほひぬるかな」 伊勢大輔 詠

 当市場では、「御車返し」・「紅豊」・「関山」・「中・大提灯」と様々です。特に最近は紅豊が多く、蕾の時期はとても濃いピンクが印象的です。花が終わり掛けると、また色が濃くなり別の意味でとても奇麗です。また、少し時期が進むと提灯系統の桜が出荷され始めます。濃いピンクで、花が下向きに咲く品種です。花弁も多く見事です。私達の時代は、小学校の入学式には桜が付きものでした。染井吉野の花の下を潜り、入学式に向かったものです。最近は、特に温暖化の影響で開花が早くなり、一重の桜より開花の遅い八重桜が、幸いにも入学式に合うようになりました。一重、八重の違いはありますが、桜は祝の花ですね!

八重桜 しかし、八重桜は花弁の多さから、大ぶりに桜を活けるときたまに水を下げることがあります。その時には樹皮を削り取って水に浸けるとあがり易いと思います。是非試して見てください。自然の環境は徐々に変化していますが、植物はそれに上手く合わせて、四季折々に素敵な花を私達に見せてくれます。(児玉)

2011年3月17日

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枝物歳時記 ⑯

皆さん、如何お過ごしでしょうか?急に寒くなったり、温かくなったり、私のように50歳を過ぎますとなかなか気温の変化についていけなくなります。インフルエンザの流行、杉花粉の飛散予想等、毎日の情報が気になります。御身体には十分気を付けてください!
 さて、このような中でも、植物は着実に春へと準備を始めています。最近私が特に目を引くのは、「紅白の梅」です。よくお正月花に梅を使います。然し、やっと季咲きの季節を迎えてきました。当市場にも季咲きの梅が入荷しており、馥郁たる香りを活気溢れる市場に満ち溢れさせてくれています。

 梅は、バラ科サクラ属の植物で、アンズに近い種です。英名では、JAPANESE APRICOT(日本アンズ)と呼ばれています。和名も数々あり、好文木(こうぶんぼく)・春告草(はるつげぐさ)・木の花(このはな)・初名草(はつなぐさ)・香散見草(かざみぐさ)・風待草(かぜまちぐさ)・匂草(においぐさ)等あります。春の香りを現した表現が多いような気がします。花木の中では、特に香りの強いものです。花の見事さ、香り二通りの楽しみ方の出来る花木です。概ねの植物は、薬用・食糧としての流通が主でしたが、装飾としての花は、農耕が定着し食料が安定供給されるようになってからです。奈良時代以前までにおいては、「花」と言えば「梅」を差していました。現在のように桜が花と称されるのは、平安時代中期以降の事です。然し、生け花の世界においては、梅の存在は確固たるもので、桜に比べると様々な活け方があります。白梅の雄々しさ、紅梅の優しさ、若い徒長枝、苔木等を使い表現します。生け花の古書にも「梅」は数多く登場します。桜に比べると、花の豪華さにおいては見劣りがするかも知れませんが、風情は特別なものを持っていると思います。尾形光琳の「紅白梅図屏風」に現されているが如くです。

 梅は、中国では紀元前から酸味料として使用されていたようです。塩とともに最古の調味料とも言われています。皆さんがお使いになる「あんばい」は「塩梅」で、梅と塩による味付けが美味しくいったことを意味します。漢方薬としても、様々な加工を施し、止血・強心作用等に使用されます。さらりとした梅酒もありますね!?家紋にも、梅の花を図案化されたが見受けられます。有名な歌も「東風吹かば にほいおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」とあり、いくら桜に花の座を取って変わられたとはいえ、これだけ私達の心の中にしっかりと定着した花はないように思われます。
 もう一度「梅」の美しさを見直したいと思います。(児玉)

2011年2月23日

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枝物歳時記 ⑮

早いもので、一月の中旬になって参りました。然し、この寒さは耐えがたい寒さですが、皆様は風邪を召されてはいませんか?手洗いと嗽はちゃんとしましょう!!
ケイオウザクラ   ところで、例年ならばこの時期は、かなり多くの蒸かし物(温室に早く入れて、花をいち早く咲かせる)が出荷されます。然し、今年は気温が低く、じわじわと原油が高騰しており、なかなかうまく出荷されていません。そんな中で、山形県から「啓翁桜」が出荷されています。
 
  東北地方は、当然の如く地域の利点で早くに寒に当たります。その為、桜は春に向かう準備をいち早くおこないます。花芽の分化が早く始まるのです。より早く花芽を付けるのです。また寒さに合うことにより、殊の他色目も鮮やかになります。さらに、寒さのため春の準備を早くする為、早い時期から(前年の内に)ハウスに移し、花を咲かせることが可能なのです。通常、桜を早めにハウスに移し咲かせると、若干色が薄めになるのが普通です。然し、この山形の桜は色目が落ちないのです。市場においても、評価が高く、花屋さんからも人気です。啓翁桜の生産を始めて約40年、本格的に山形県置賜で生産され始めたのが約25年前です。桜が若いこともあり、樹勢も強いのです。因みに、置賜の長井には、「伊佐沢の久保桜」と呼ばれる桜があり、エドヒガンザクラでは東北地方最大のもので、推定樹齢が1200年と言われています。また、白鷹町には樹齢800年のエドヒガンもあります。置賜さくら回廊と命名し、観光の目玉にもなっています。
山形県の啓翁桜   この時期に桜は?と仰る方もおいでになるかも知れません。私も実際咲かせるまでは、一寸疑問?を持っていました。然し、咲かせてみるととても素敵に咲くのです。魁には早すぎますが、時期尚早とは言え、かなりイケテます。
   最近は様々な花が、季節を先駆けて出荷されています。雪柳・レンギョ・桃等、本来の季節を見紛う程です。技術が進み、植物の素性を捉え、それを上手く使う。また、本来の美しさを失わないことが出来る。とても素晴らしいことです。
 桜は、大らかに咲くものです。最近の住宅事情の中では、なかなかそれを表現できません。それを表わす方法も種々あるとは思いますが、それを駆使して無理やり使うよりは、山形の桜の色に魅せられ、本来の桜をその一部でも楽しんでみてはどうでしょうか。私自身あまり惚れこんでもいけないのかも知れませんが、一度身近に置いて活けてみてください。(児玉)

2011年1月22日

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枝物歳時記 ⑭

皆さま、明けましておめでとうございます。お正月、如何お過ごしになられましたか?きっと麗らかなお正月をお迎えになられたと御察しいたします。
猫柳   さて、市場も1月5日に初市を催し、本格的に稼働し始めました。一年のスタートです!枝物も「蒸かし物」のシーズンとなります。「蒸かし物」とは、温室に花木を入れ加温し、自然(露地)より早く出荷する物です。
 
  早いものでは、「啓翁桜」・「雪柳」等、様々出荷されています。その中でも「猫柳」が多く出荷されます。ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木でが、世界には約350種類あり、主に北半球に分布しています。「猫柳」は、北海道から九州までの山間部の渓流から町中の河川の水際に自生しています。他の柳類の比べると開花が早く、3月から4月です。高さは、3mくらいになります。また、他の柳に比べると水辺を好みます。一番水辺にある柳です。柳類は、通常葉の付いた状態では出荷はありません。花芽を活けるのです。軸の固さもほどほどで、生け花で形を作るには適しています。
   名前の由来も可愛くて、銀白色の毛で覆われて花穂が特徴的です。それを猫の尾に見立てたことから、猫柳と命名されて様です。樹液は、カブトムシ・クワガタムシ・カナブン・スズメバチの好物です。
   一昔前の環境であれば、私達の身近にある柳として親しみがあったのでしょうが、昨今なかなか川辺で見かけることが少なくなりました。然し、猫柳は性の強い植物です。ちょっとしたところにも、ささやかながら顔を出しています。春の猫柳の銀穂はとても可愛く、ある意味奇麗です。フワフワ感がとても可愛いのです。
 新春の風物詩として、是非「猫柳」を活けてみてください。(児玉)

2011年1月7日

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枝物歳時記 ⑬

あっと言う間に一年が過ぎてしまいました。長くて短い365日です。この一年、数々の花に出会ってきました。様々な色・形を持つ花ですが、各々に特徴を持ち、自己主張をしています。その花の主張を感じて、活けていくことが大切です。私共競り人も、花の素性を見極めて販売しなければいけないと思っています。然しなかなか思うようにいきません。困ったことです。

葉牡丹 いよいよお正月、お宅にはお花を飾られましたか?松・千両・菊・百合等を活けられましたか?もう一つ葉牡丹がありますね。葉牡丹は、名前の如く葉が牡丹の花に見立てた事から名付けられた様です。耐寒性にも優れ、冬の公園の風物詩になっています。

 元々は古いキャベツの品種の一つです。日本に渡来したのは、鎌倉時代中期または江戸時代前期とされています。現在の葉牡丹の品種は、園芸ブームの盛んだった江戸中期以降とみられています。と言うことは、日本で作り出された物なのです。その後海外に輸出され、全世界に紹介、栽培されています。 最近は色も鮮やかになり、葉に艶のあるものあり、形も小型化されています。今までとは違い、門松や生け花だけでの用途ではなくなっています。フラワーアレンジや墓参等に使用され、以前とはかなり利用の範囲が広くなってきました。本日販売をした葉牡丹も、以前の大きな物もありますが、相対的に見ると小型化してきています。 観葉植物としては一年草として扱われていますが、最近は多年草としての踊り葉牡丹、またSPタイプの葉牡丹が沢山出荷されています。一本物に比べると風情を感じます。やはりこのようなタイプの出現で、様々な用途を開拓できたのだと思います。際物としての流通しかない現在ですが、少し時期をずらしての使い方もありですかね? 

植物は奥深く上手く御紹介できないところがあり、皆様にはお目だるいことだと思っております。お付き合いいただき誠にありがとうございました。来年は、皆様により興味を持って頂けるような話題を取り入れて参りたいと思います。 では、皆様良いお年をお迎えください。(児玉)

2010年12月30日

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枝物歳時記 ⑫

幸来松「刈りけりな 一むらすすき としの暮」如心斎
 いよいよ12月13日事始めとなり、新年への準備を始めているつもりなのですが、この時期になると気ばかり急いて上手く物事が進みません。私だけでしょうか。皆様は如何ですか?市場も12月の第1週・2週と正月物も特別の市が立ちます。第1週目は、「若松」・「万年青」。第2週は、「老松」・「大王松」・「千両」です。今週は、第1週目の市での「幸来松」を御紹介します。

 本来「松」と言えば老松を指すと思っています。自然の中で十分に年月を費やし、ゆっくりと育ったものです。男松・女松があり、通常は女松が流通しています。男松は、どちらかと言うと木肌がゴツゴツしており、葉も固く、太いものです。女松は、木肌がどちらかと言えば赤く(赤松)、葉も細いものです。常緑の松は、古くから「神」の依代として、私達の生活に密着した植物です。古代人は、一年中葉の色が変わらない松を見て、普遍を感じていたのかも知れません。それを目出度いものとして尊んで来たのです。(私は、松の寄生植物の松茸に興味がありますが!?)その松を私達の生活の場所(居住空間)に取り入れたのが生け花です。いつも思うもですが、不思議と生け花の一部に松を使うと、下手な私が活けても、とても良い作品に仕上がります。作品が締まるのです。それは、私達が松に対して培ってきた観念がそうさせるのかと思います。私達の心の中にまで入ってくる植物もあるのかなと思います。不思議な植物です。
幸来松松市セリ前 通常私達が「若松」と呼んで競りにかけているものは、出荷までに約3~4年を要します。然し、今回ご紹介する「幸来松」は約7年を要します。実はこの松、老松を模して考案されたものです。以前のように、床を構えて花を活けることが出来ない環境になってきました。仮床があれば良い方です。出窓であったり、テーブルの上であったりと、スペースがどんどん狭くなってきています。然し、若松では風情がなく面白くないという事から、華道をされていた生産者の方が考案されました。老松のように大きくなく、木肌も若松のように樹皮がゴツゴツしていない松です。軸の大きさも若松クラスの太さです。葉も密にあり、老松のミニチュア番といったところです。生け花によし、アレンジによしと重宝に利用できる松です。年月を掛け作り上げた人工の松。形を作る生け花においても少し不自然なような気がしますが、現代の生活環境にマッチするように考えられたところは、なかなか先見の明がある方だったのでしょうね。今その志を継いで、二代目の方々が御作りになっていらっしゃいます。最初に見た時はう~んと思いましたが、いざ使う側になってみるとなかなか面白い松です。松から一歩踏みだした「松」。今年はこの「幸来松」を活けて、一年幸いに過ごしましょう!!(児玉)

2010年12月24日

広島ブログ

枝物歳時記 ⑪

万年青いよいよ師走になりました。月半ばには「事始め」を迎え、新春への準備が始まります。そんな中、市場も師走ならではの市が立ちます。第1週と第2週に行われる「松・千両」の特別大市です。因みに、第1週は「万年青・若松」、第二週は「老松・千両」です。これを迎えると、市場も徐々に新年に向って活気漲る様相を呈してきます。

 今回はその中で、江戸初期から改良の進んだ「万年青」をご紹介します。もともと万年青は、徳川家康が江戸に入府の折、家臣の一人が万年青を献上したことに端を発するようです。古代より一年中変わらぬ青い葉を持つ植物には、神の依代として人々の間で信仰の中心的な存在となってきました。一年中変わらず青い葉を持つ万年青も、縁起の良い植物として尊ばれました。葉の持つ形状や色彩から(これらを総称して「芸」と呼ぶ)、現在私達が接している「観葉植物」の日本版と言えるものです。その葉の特殊性・美しさから、投資の対象とされました。数々の逸話を持つ植物のようです。まるで一時期の大豆相場を彷彿とさせるものがあったようです。景気の良い時は、植物も投資の対象になるようです。現在ではとても考えられないことです。

万年青 万年青は、元々本州南部から中国の暖地にかけて分布する植物です。野生種の万年青は30~40cmの深緑の葉を持っており、葉は左右に振り分けるように出てきます。生け花の世界では、これを模して特殊ないけ方をします。本来奇数を基としていますが、万年青は偶数を基としています。それは、万年青を株で活けるからです。通常万年青は、新芽が4枚を基準として芽ぶきます。真・副・体の三役で構成する生け花も、立葉・露受葉・流し葉・前葉の四役で構成します。立葉・露受葉は一年目の株で、流し葉・前葉は二年目の株です。その他のあしらいの葉は三年目の葉です。このいけ方は、自ずから生うる姿を机上にあらわしたものです。

 先人達は、とてもよく自然を見つめています。植物の素性を弁えて、その姿を崩さず、また無理に形を作り上げず、自然の成りに活け方を模索しています。

 毎年御縁を頂き、日本一の万年青の生産地「徳島県」相生町の小学生に、万年青の話と活け方の講習に伺っております。当初は、御多分に漏れずいまいち興味をそそらない状況でしたが、理を徐々に説明するごとに興味を持ち始めてくれます。そして実技に移ると、より一層興味を持ってくれます。まず頭で考え、そして触れ、植物の持つ様々なものを身に付けてくれます。私共、植物を扱う者も、今後より一層植物に触れ、商品としてだけだはなく、命を持つものとして接していきたいものです。(児玉)

2010年12月2日

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枝物歳時記 ⑩

霜月になり、急に冬の様相に変わりました。風邪を召されてはいませんか? 市場に入荷する枝物も徐々に、冬の訪れを思わせるものが入荷しています。霜が降りると紅葉物・実物が終了に近づく頃となりますが、今年は全般に実の付きもあまり良くなく、とても寂しい思いをしております。その様な中、鮮やかな赤い花を咲かせてくれる「ボケ」が登場し始めました。 

ボケは、バラ科の植物です。原産は中国ですが、平安時代に渡来し江戸時代から広く栽培されています。この植物もご多分にもれず、江戸時代に品種改良が進み、様々な色合が登場しました。淡紅・緋紅・白・白と紅の斑等あります。園芸品種としては、200種以上知られています。欧米等で改良・作出されているものを合わせるとそれ以上です。花の時期は、本来3~4月頃ですが、昨今は11月から(寒ボケ)4月までと冬の花木の代表として、長く私達を楽しませてくれます。花期の長いものは、翌年の春から夏までに及びます。 日本にも自生種があり、本州や中国・四国の山野に分布する草ボケがあります。中国から渡来したボケは、樹高が2mくらいになりますが、日本自生種は1mくらいで花も小振りです。 中国渡来種は、実の形から「木瓜」(もっけ)と呼ばれていましたが、モケそしてボケと変遷していき現在に至っています。然し、ボケの語源はギリシャ語で「裂けたリンゴ」の意味です。同じバラ科なのですが、実の形からの発想かと思います。日本人の私には、とても発想できないことだと思います。 生け花の世界では、かなり頻繁に使用する花材の一つです。私も良くこの花を活けます。特に冬季には、ボケの大胆な線、野趣を醸し出す枝、赤く美しい花を一種で活けるととても素敵です。白玉椿を合わせてもイケますよ。 花木を活けると、私達はつい流儀花を意識します。然し、一寸花木を挿してみるのも良いことだと思います。吸水性のスポンジにでも気易く挿してみてください。剣山に比べるとスポンジはとても挿し易いです。木瓜はとても水が揚がり易いから大丈夫です。 冬季は花木の季節です。木瓜に限らず、様々な花木に接してみてください。違った花木の一面が垣間見えるかも知れません。  (児玉)

2010年11月16日

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枝物歳時記 ⑨

流石に10月も中旬を過ぎると、夜は寒くなってきました。私も少々風邪気味ですが、ゆっくり眠れる時期になりました。秋のお祭りも各地で行われ、豊穣の礼の舞いを拝する頃でもあります。季節は確実に変わっています。そんな中、枝物も少し紅葉をはじめ、春から私達の目を楽しませてくれた緑は、徐々に紅色に頬を染めて私達の心を潤してくれています。
   今回は、ユリの木を御紹介したいと思います。北アメリカ中部原産の植物で、モクレン科です。日本には、明治時代初期に渡来したそうです。原産地あたりでは、樹高が60mにもなるそうです。
 
  名前の由来は種々在りますが、一説によると大正天皇が皇太子の折に命名されたとも言われています。それは花の形から命名されています。然し、チューリップにも似ていることから、チューリップの木とも言われます。別名も面白いものがあり、袢纏木・奴凧の木のように、葉の形からも命名されています。軍配にも似ているとも看做され、軍配の木とも呼ばれます。
 
  この木は、市場においての流通は殆どありませんが、私達の身近にある木なのです。実は街路樹として、私達の目を和ましてくれています。楽器の材料にもなります。花は5~6月に咲き、良質の蜂蜜が得られるようです。意外な感じです。きっと美味しいと思います!?一度食して見たいものです。ユリの木は、奇麗な紅葉をします。この木は、とても素敵な黄色になります。落葉の舞い散る時期、赤に交じって黄色の鮮やかな落葉はなかなか良いものです。少し葉が大きいのですが、黄色になった葉は、自然に押し花のように乾燥します。ただし、木が大きいだけに、かなりの落葉が落ちてきます・・・・。
   先日、某花会でこの木を使いました。水揚げは、思ったより良かったです。木ものなので、切り口を十文字に割り、切り口から5~6cm程皮を削ぎました。葉の緑と紅葉の黄色のコントラストがとても奇麗でした。今後は、是非皆様のもとにお届けできるようにしたいと思います。なかなかイケテますよ。
  普段何気なく見ている木の中にも、私達の美の心をそそるものがあります。葉の色、枝の様子、花等様々に私達の目に入ってきます。まだまだ見落としているものが沢山あるように思います。商品化できるかどうかは別として、私達を潤してくれる「緑」を、もっと身近に置き、大切に扱うことが大切だと思います。

2010年10月29日

広島ブログ

枝物歳時記 ⑧

なかなか夜の温度が下がらず、寝苦しい夜が続きましたが、やっとエアコンを止めて熟睡できるようになりました。寒さ、暑さも彼岸までと言いますが、間違いないですね。自然は不思議です。虫の音も聞こえ始めました。この猛暑の為、実物もなかなか出荷されず、今年は運悪く裏年に当たっており前途多難な秋です。このような初秋ですが、秋を運んでくれる植物もあります。
   この時期には、サンキライ(サルトリイバラ)・マユミ・ナナカマド等の出荷がありますが、今年はツルウメモドキのみ順調に出荷されています。 
  このツルウメモドキは、日本を含め東アジア一帯に自生しています。実は、ニシキギ科の落葉の蔓性植物です。日当たりの良い林によく見かけます。今の時期は、まだ実が青く、他の樹木と見紛うため解り難いものです。然しもう少しすると、実が弾けオレンジ色の奇麗な実を見せてくれます。生け花や装飾花としてよく用いられます。
   管理は至って簡単です。切って水に付けているだけで実は弾けます。また、実を弾かさないで保存するには、濡れた厚手の生地を被せるか、日光が入らないような色付きの厚手のシートを被せ、たまに水を打ってやると大丈夫です。私達が思うより、植物は強いものです。

  また御利用頂いた後は、リースに活用できます。そのまま使っても良いし、形を作った後ペンキで着色しても良いと思います。幹が固くなってきたら、少し水に浸けて柔らかくするのも良いかも知れません。とてもツルウメは繊維が多く、細工し易い代表的な植物です。実の美しさもありますが、細工のし易さで生け花に良く利用されます。秋の花会では、ツルウメ一色かと思われることもあります。植物自体持つ美しさ、特に下がる蔓物の線がとても繊細で、様々な動きを醸しだしてくれます。
   昨今の自然環境の変化で、なかなか思うように材料が入って来難くなってきました。ましてこのような気象状況の中、より困難になるかも知れません。求めるのも一つの方法ですが、あるものを使い、またもう一度利用するものいいかなと思います。これもエコの一つではないでしょうか?(児玉)

2010年10月3日

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枝物歳時記 ⑦

栗皆さん、お盆は如何お過ごしになりましたか。帰省され、御墓参りに行かれましたか。お盆を過ぎると徐々に秋へと季節が移りますが、昨今はなかなか涼しくなりませんね。ひととし取ると、秋の涼風がとても恋しくなります。暑いのは堪えます。
 秋は実りの季節です。当然私達の市場にも、秋の実物が入荷し始めます。つる梅・マユミ(ハコビシ)・梅もどき等様々です。その中で、皆さんが良く御存知なのが「栗」です。喰いしん坊の私は、ついつい食べる方に心が動くのですが、生け花・アレンジメントフラワーに使ってもなかなか良いものです。季節感も出て、秋には欠かせない商材です。
(さらに…)

2010年8月22日

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枝物歳時記 ⑥

蓮の花梅雨も明け、灼熱の季節となりました。気のせいか、年々夏が熱くなるように感じます。(年の所為でしょうか!?)この暑さを乗り切る為に、土用に鰻を食し、体力を付けております。暑さを乗り切る工夫は、体力を付けるだけでなく他にないものでしょうか?古く私達は、打水をしたり、竹籠に季の花を活け、心の涼を求めてきました。その暑さも愈々ピークに達する「お盆」になります。「お盆」を過ぎれば熱さも一段落となってくれると良いのですが。関東では新盆ですが、私達は旧盆の8月に御先祖をお迎えし、供養いたします。その御供養に使うのが「蓮花」です。
   広島は、多くの蓮畑を有する岩国に隣接しており、食用の蓮根には恵まれています。活ける花としては、当地は「蓮」がなかなか根付きませんでした。何故かと言うと、広島は浄土真宗安芸門徒で、供養の花は野にある花をという教えがあったからです。昨今は、上方の影響で「蓮花」を使うようになりました。
 
  「蓮」の歴史は古く、インド原産の植物で、西暦2~3世紀頃には仏様は既に蓮台に鎮座されていました。仏教界においては、シンボルフラワーです。泥の中から芽を出し、目にも美しい花を咲かせる花。古き人々にとっては神秘な花だったのかも知れません。その後中国を経て日本に入ってきました。蓮に纏わる言葉もあり、
「一連托生」・「蓮の葉商い」等がそれです。また歌もあり、「ひ~らいた ひらいた なんのはながひ~らいた れんげのはなが ひ~らいた」がそうです。生け花の世界では、「蓮」の花・葉・実を現在・過去・未来に例え、宇宙観を蓮に見い出しています。植物の持つ「素性」をうまく表現していると思います。そういう意味ではとても私達に密着した花です。
 
蓮の実  蓮の葉はとても水揚げをしにくい植物と言われています。蓮の水揚げにはポンプを使うと簡単です。茎には蓮根と同じだけ穴が開いており、そこにポンプで水を送り込みます。水が上手く入ると、水揚げ前より色が変わってきます。そうすると1~2日は、上手くすると3日持ちます。また葉表の蒸散を馬油等で抑えると、若干ですが持ちが良くなります。
  花も同じようにするのですが、なかなかうまく咲きません。蓮肉は大丈夫です。自然は上手くなっているもので、美しいものは寿命が短いのかも知れません。然しその美しさは、夏には欠かせない絶品の風物詩です。
 今年は、気象の以上により例年より蓮花の出荷が遅れてきました。然し今週辺りから出荷も増える予定です。御先祖の御供養とともに、夏の花「蓮」の花・葉・実を身近にご覧頂ければと思います。(児玉)

2010年8月3日

広島ブログ

枝物歳時記⑤

モミジ梅雨明けは何時になるのでしょうか?全国では局地的なゲリラ豪雨も発生し、梅雨末期の様相を呈していますが、鬱陶しい梅雨はまだまだ続きそうですね。そんな梅雨を払拭してくれる「花」はありませんかね?
(さらに…)

2010年7月11日

広島ブログ

枝物歳時記④

いよいよ梅雨入りですね。暫くは雨模様が続きそうです。そんな時期にピッタリなのがススキです。お月見の時期には欠かせませんが、今からの葉は、雨に打たれて一段と鮮やかです。
  ススキの「ス」は細いの意味で、それに草(キ)がついて名付けられた様です。イネ科の植物で多年草、別名「尾花」と言います。花の部分が動物の尾に似ているからです。全国に繁茂していて、朝鮮・中国にも分布しています。東アジアに約10種あり、日本に7~8種あるそうです。冬は地上部が枯れてしまいますが、温かい沖縄あたりでは常緑になっています。
 
 秋の七草としても有名です。「萩・葛・撫子・女郎花・藤袴・朝顔」そして「尾花」です。あきの風情を醸し出す代表的な植物の一つですね。万葉集には35首も詠み込まれており、ススキの持つ抒情が日本人にあっているのでしょう。また、有史以前から屋根材(茅葺屋根)として利用され、古くは各集落に萱場があり、皆が共同で管理を行っていました。
 
  しかし、この植物は水揚げが悪いと言われます。特に風には弱いのです。今からは空調機をよく使いますし、部屋も乾燥します。この二点には気を付けて下さい。空調機の風は、葉の表面の葉面境界層を破壊します。水揚げについては、市販の水揚げ剤も有りますし、また酢を希釈して(あまり濃いと逆に枯れてしまいます。自分で舐めて少し酸っぱいくらいで結構です。酢で切り口を殺菌します。)水揚げするのも効果的です。逆さ水も良いかも知れません。
 
  ススキは秋の代表的な花とされています。実際穂の部分(花)や紅葉した葉の美しさは比類ないものがありますが、緑の葉もなかなか爽やかなものです。生け花の世界では、夏から秋にかけて、様々な花形の主材になったり、脇役になったり、大活躍です。なかなか貴重な花材です。ただし葉の縁に鋭い鋸歯があります。呉々も扱いには注意してください。
 種類も沢山あります。通常のススキ・広島では島嶼部で見られるトキワススキ・品種改良された鷹の葉・縞ススキ(中斑・外斑)・糸ススキ・ハチジョウススキ等があります。普段私ども市場で扱っているものは、山ススキ・鷹の葉・縞ススキ(外斑)が殆どです。穂の色も白っぽいもの、ピンクぽいもの様々あります。間もなく葉や穂を楽しめる季が来ます。穂を乾燥させて加工することも出来ます。昔の人々のように、現在に合った利用方法で、私達のより身近なものにしていければ良いですね。

2010年6月27日

広島ブログ

枝物歳時記 ③

皆さん、こんにちは。やっと6月らしくなってきました。今回ご紹介するのは「アジサイ」です。

 間もなく訪れる梅雨ですが、鬱陶しいこの季を爽やかに過ごさせてくれるのがアジサイですね。アジサイ科アジサイ属の総称で、学名は「水の容器」と言う意味だそうです。樹高は1~2mになります。私達が何時も見ているアジサイは、西洋アジサイと言います。日本原産のガクアジサイを改良した品種です。6月~7月にかけて花を咲かせますが、実は私達が「花」と思っているものは、装飾花と呼ばれるもので、萼です。本来の花は、中心部で小さく目立たないのです。密やかに咲いています。

 よく昔から、「土壌が酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」の花が咲くと言われます。しかし、はじめは青かったのに、咲き終わりになると赤みがかってきます。それには様々な要因があるようで、一概に土壌の為だけではないようです。私もたまに青くなります?!

 あじさいの名は、「藍色があつまったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったそうです。漢字では「紫陽花」と書きますが、唐の詩人白居易がライラック(?)に名付けていたものを、平安時代の学者がこの漢字をあてた事から誤って広まったのです。万葉集には、大伴家持と橘諸兄が詠み、平安時代以降は藤原定家をはじめ数々の人によって詠まれています。

 切花にするとよく水が下がると言われます。美しいものは弱いのでしょうか?しかしちゃんと手当をすると上手く水揚げが出来ます。アジサイの茎の中は綿状のものが詰まっています。その外側に水や栄養を吸い上げる維管束があります。まずはその綿状のものを取り除き、バクテリアの発生を抑えることです。でもそのようなことやってる間に水が下がりそうです。手っとり早い方法が湯揚げです。熱湯に約30秒ほど浸けることで、殺菌作用と茎の中が一時的に真空状態になり、切り戻しによって一気に水を吸い上げることが出来るからです。少し水が下がってきたらすぐ行ってください。ただし、花を紙などで巻いて行ってくださいね!葉に蒸気が当たって蒸れてしまいます。くれぐれも注意してください。また、枝物ということで、切り口に部分を鉄鎚等で叩くという方法もありますが、見栄えの点でどうかなと思います。

 少しでも長持ちをさせて、身近の涼を楽しんでください!

2010年6月8日

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池坊東京本部展

 
岩国の花屋 双葉園 です。
5月19日~5月24日。
東京の日本橋三越本店にて、池坊東京本部展が開催されました。
5月の連休明けに、東京の某花店さんからの御依頼でたくさんの老松を発送。
また、3年前よりお取引をさせていただいている先生からも老松他、ツツジ・藤などの依頼を受け、広島生花出荷協同組合の皆さんや枝物担当の児玉さんにお世話になりました。

広島の老松ツツジ

当店にも招待状をいただき、林園子が東京までお勉強(?)に行ってきました。

西暦1462年に始まった池坊の古典立花が再現され、発送した老松が数多く使用されておりました。

お世話していただいた組合の皆さん、児玉さんありがとうございました。

 

  

  

2010年5月27日

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枝物歳時記

ソケイこんにちは。今回は「ソケイ」のご紹介です。この時期、黄色の小さな花を付け、盛んに生け花商材の一つとして流通しています。本来は「黄素馨(キソケイ)」なのですが、市場では「ソケイ」の名で流通しています。モクセイ科の植物で、原産はアジア~アフリカの熱帯若しくは亜熱帯地方です。実は「ソケイ」は、皆様よく御存知のジャスミンを指します。大変種類が多く、約300種があるそうです。私も好きなのですが、ジャスミン茶は漢名で茉莉茶と言います。もともと茉莉花(まつりか)と言っていたのですが、いつの間にかジャスミンの一種のマツリカに名前を譲ってしまいました。

 キソケイはジャスミンの仲間なのですが、様々な資料を見ると、香りがないと記述されています。花も落ち易いのです。水揚げは良好です。地植えの場合、暑さにはとても強いものですが、寒さには若干弱いようです。南国生まれのせいでしょうね。

ソケイ しかし、私の嗅覚が少しおかしいのか!?香りを持っているように感じます。大きな鼻をくっ付けると、爽やかな香りがします。とてもジャスミンにはかないませんがね。

 私どもの市場で通常ソケイとして流通しているものには、キソケイ以外にヒマラヤソケイ・オオバイがあります。後者2種類は、全体的に緑が濃く美しい色を持っています。またこれも花の持ちが悪く、香りもジャスミンのように強くありません。然し、キソケイ・ヒマヤラソケイ・オオバイは、素性が垂れるもので、その流れる線が故に生け花に使われています。なかなかお洒落な線で、掛け活けなどに最適です。現在は、以前の住宅とは違い極小化しています。その中で花を活けることはとても大変です。床構えがなく、ゆとりの空間を探すのは至難の業ですが、壁にはまだ余裕がありそうです。そんな壁に最適です。

 ジャスミン種自体が熱帯の原産であることから、古代エジプトでは鑑賞用として栽培されていました。また16世紀中ごろには、フランスで香料原料として大規模に栽培されるようになったようです。茉莉花茶の着香には、マツリカが使用されます。夜間に咲く花を昼間に採花して、夜間に咲き始めたら茶葉と混ぜて香りを付けます。私事ですが、沖縄のサンピン茶が大好きで、パック茶を愛飲しています。サンピン茶は沖縄県でよく飲まれているお茶で、これはジャスミン茶を指す中国語(香片茶 シャンピェンツァー)から転じたものであるとのこと。一度お試しください!

 また、法華経法師功徳品に「法華経を信奉する善男善女は六根清浄となり、その清浄なる嗅覚は、全宇宙のもろもろの香りと共に~」という章句があります。その中にある末梨花・須摩那花等の花が現されています。それは何れもソケイ科の花で、香りもソケイ科なのです。それだけ魅惑的な香りなのです。色々な場面で、私達は古くから「ソケイ」(ジャスミン)と関わりを持っているのです。

そんな木々が、私達の身近にあり、また購入することが出来ます。とても幸せなことです!人間と木々の係りを思い巡らしながら花をいける。そんなゆとりも必要ですね。(児玉)

2010年5月22日

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