花と緑のイベント
シンポジウム参加者は、花き業界内外から約220名。用意された席はほぼ埋まりました。
第一部は、日本園芸福祉普及協会里助長 吉長成恭 教授による特別講演。「植物と人間の絆」
講演タイトルと同じ書籍を監訳されていらっしゃいます。それをベースにしたご講演でした。
その中で、花や緑の力が科学的にも国内外でもデータを取って実証されてきていると紹介されました。
休憩時間には、昨年のシンポジウムで紹介されたフラワーアレンジメント法の体験。広島バージョンで、広島で開発された『イレカエール」との組み合わせで実際に数名のお客様(花き業界以外の方から選ばせていただきました。)に体験していただきました。
そして、第二部では、「花活」をテーマにパネルディスカッション。
コーディネーターとパネラーの皆様は、前回に案内記事でもご紹介していますので、そちらをご覧下さい。
http://hanaconcierge.com/archives/2772
前年度の成果報告から始まり、それに関わった各部門代表の方のご意見ご感想、これからの課題・・・とスムーズに進行されました。
実施施設代表パネラーの(株)ライフアシスト 門田氏のご発言が、たいへん心に残っています。
花活講習会を紹介されたとき、最初はそこまで花の効果効用も期待していなかったし、そこまでの興味もなかったというのが本心だったそうです。.
しかし、実際講習会を行ってみて、利用者様の反応や出来上がったものの完成度が高く、施設職員さまも心から利用者様と喜びを分かち合えた事がすばらしかったとおっしゃっていただきました。そして、この講習会はリクレーションではなく、自立支援・機能回復なども期待でき、さらに進むといわれている高齢化社会の中で、取り組む価値のあるものだという評価もいただいたと思います。
これを進めていくためには、花き業界側がもっと積極的に利用者や施設側のご意見に耳を傾けることから取り組む必要があると感じました。
花活は高齢者だけに効果があるわけではありません。なにわ花市場の大西社長からは、9年前から取り組んでおられる大阪鶴見区での花育活動もご紹介いただきました。
産地と連携して、鶴見区内にある小学校にお花を寄贈されているとのことです。花を目の前にすると、少なくなりがちな家族間での会話も世代間の会話(おじいちゃんやおばあちゃんとの会話)も生まれたそうです。お誕生日にケーキを買って帰ろうということになったとき、子供さんの口から「お花も買おう!」と出たそうです。「どうして?」と訊くと「楽しいから」と答えが返ってきたそうです。
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