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花 うたかた 32

皆様 こんにちは。 甲子園からは若人の元気な声が聞こえる季になりました。各県から選び抜かれた高校生達、郷土の期待を一身に背負い頑張っている姿は、私達に清々しさを感じます。また、全国から桜の開花状況が伝えられ、待ちに待った季節でもあります。地域によれば花見が終わったようにも伺いましたが、豪華で艶やかな桜、日本を代表する「花」です!私事で恐縮ですが、今年は「花見」に赴きたいと思っております。花を生業にする私達です。せめて日本を代表する「桜」の美しさは、毎年心に沁みつけておきたいものです。

花見で見る桜は、概ね「染井吉野」の様に思われます。私達も「桜」と言えば染井吉野を思い浮かべます。然し、いけばなの世界では桜と言えば「山桜」です。吉野の山に咲く桜、その見事さに見え隠れする松の緑、それを模写し机上に表しています。艶やかな桜と常に緑を湛える松、自然なりの美しさを讃えています。

実は、桜はバラ科の植物です。少し意外な感じがしますが、多くの植物がバラ科に属します。例えばモモ、ウメ、アーモンド、またイチゴ、リンゴ、ビワもその科に入ります。桜のおおもとはヒマラヤの山岳地帯が原産地だそうです。北半球の温帯に多く分布しています。日本にも古くからいくつかの固有種が現存していました。彼岸桜、大島桜等様々に有ります。桜自体は自然交配を多く行い、様々な品種があるとともに人工的な品種の傑出も可能な植物です。

唐風分化を受け、花は「梅」が代表的なものでしたが、平安期の国風(くにぶり)分化の影響を受け、また嵯峨天皇が桜を愛し、仁明天皇の在位中に御所の梅が枯れたことにより桜に植え替えたこと等、桜がその地位を確固たる地位を確保したようです。また、平安末期に西行法師の詠んだ「願はくは 花の下にて春しなん そのきさらぎの望月のころ」と言う歌の如く桜の美しさに魅かれた人々が多く有り、より桜が民衆の生活の中に入ったようです。先に述べたように、その後桜は日本を代表する花になりました。

観賞する花、食する実、また私達農耕を行う者にとっては特別な花になってきました。それは桜の名の由来にも見えます。一説によると春の里にやってくる稲(さ)の神が憑依する座(くら)から来ているようです。

現在は染井吉野が多く植樹されていますが、実は桜の中では比較的新しい品種です。東京の染井(現在の豊島区駒込あたり)と言う地区で傑出されたものです。この桜はクローンです。当然樹齢もまだ短く、約120年のものが最古と言われています。

桜開花情報を開いて見ても、多くの名所ではすでに見頃を過ぎており、今週末あたりは散り際の美しさを楽しめそうです。待ちに待った桜もあっと言う間です。葉桜もまた一興かと思います。ゆっくり植物と季節の流れを楽しみたいものです。(児玉)

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