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花うたかた ~2013-6~

皆様 こんにちは。御無沙汰しております。年を取るとなかなか思うように事が進められなくて、「花 うたかた」の掲載が延び延びに・・・・・。その間に季節は巡り、梅雨になりました。沖縄では梅雨明けしました。然し、今年の梅雨は空梅雨で、地方によっては水不足の心配がではじめました。私共も大変ですが、植物も・・・・・。と言ううちに台風と梅雨前線が日本列島を襲い、雨不足も少しは緩和されたかと思います。今週も曇天が続きそうです。
最近少し思うことがあります。先日知り合いの方からお酒を頂きました。山口のお酒なのですが、地元ではなかなか手に入り難いものだそうです。そのお酒の銘が「獺祭」と言うのです。「獺祭」の獺は「かわうそ」だそうです。昔はその地方の清流には「ニホンカワウソ」が群れ戯れていたのでしょうね。そんな環境の中、私達日本人は自然との共存が上手な民族だったのかと思います。四季を大切にして旬を重んじそれを活かしています。中国の影響もかなりありますが、それを上手く取り込み生活に密着させ共存しているのです。節句と言う季節の節目を大切にし、関わりのある植物をそれに当てています。今回はそんなお話をして見たいと思います。
江戸時代に制定された五節句があります。それは「人日」・「上巳」・「端午」・「七夕」・「重陽」と言う節句です。人日は一月七日、上巳は三月三日、端午は五月五日、七夕は七月七日、重陽は九月九日です。奇数が重なる日です。これは中国の影響を受けています。奇数は縁起の良い数なのです。この五節句には別名があります。そこに植物を上手く当て嵌めています。人日は春の七草、上巳は桃、端午は菖蒲、七夕は笹、重陽は菊です。季の旬を捉えた選択です。とは言え、各々は薬効や邪気を払うと言うことを主として選ばれた植物でもあります。
今回は、間もなく訪れる「七夕」についてお話をして見たいと思います。七夕は、盆の行事の一環として執り行われていました。日本、台湾、中国、韓国、ベトナム等で行われる節句の一つです。旧暦7月7日の夜の事ですが、明治改暦の後、7月7日か8月7日に行われます。文字としては、「棚機」・「棚幡」と表します。本来七夕は、精霊棚とその幡を安置する日が7月7日の夕方と言うことでその端を発するようです。明治以降、改暦により7月7日、8月7日に七夕が行われていますが、どちらの月も7日の夕方に行なうものです。7日の夕方なので「七夕」(たなばた)になったようです。
では何故「七夕」に笹を使うのでしょうか?笹は昔から神の依代とされています。常に緑を保ち、精霊が降り立つ指標になっているのです。また、現在のように笹に短冊などを飾る風習の原点は、夏越の祭りに据えられる茅の輪の両サイドの笹竹に因んでおり、江戸時代に始まったようです。
ところで、笹と竹の識別は出来ますか?実は私も?でした。同じイネ科の植物です。タケ亜科には、タケ、ササ、バンブーの群があります。タケは、気候が温暖で、尚且つ湿潤な地域に分布しています。概ねアジアの温帯・熱帯に多く分布しています。ササは、寒冷地にも生息し、ササ、タケの分布は、北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸、ヒマラヤ、アフリカ中部にも及びます。然し、北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカにはあまり見受けられない。どちらも地下茎で繁殖します。違いは竹皮、葉の形状、開花周期、分布に見られます。竹皮は、竹は生育すると落下しますが、笹は生育後も落下せず着生しています。葉の形状は、竹には格子目がありますが、笹は縦に伸びる平行 脈があります。花の周期も違い、竹は120年周期、笹は60年周期で、開花後は枯死するのです。分布は、竹は青森から九州で、笹は北海道や高山地帯に自生します。
私達の目には同じように見えますが、この様に違いがあります。一番解り易いのは竹皮だと思います。余談ですが、竹皮に包んだおにぎりは美味しいですね!
植物を様々な角度から見てみると、今までとは違った面を多く見ることが出来ます。普段見慣れた植物も色々な顔を持っているのです。なかなか面白いものです。植物により興味を抱かせてくれます。今からも多くの植物に出会い、多くの顔を見ながら植物と接していきたいものです。今年はどんな事を短冊に書こうかな。(児玉)
*写真は昨年の広島市中央卸売市場花き部内で飾った七夕飾りです。

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